DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

  ヤン・ジュンヒョク(サムソン)、キム・テギュン(ハンファ)、し烈な本塁打王争い  チョ・ソンミン(ハンファ、元読売)、2年ぶりの勝利  ロッテは延長12回、LGは延長11回の激闘を制す

SK 3−9 サムソン  (大邱
(勝)チョ・ヒョングン 1勝1敗  (敗)ロマノ 4勝2敗
(本塁打) サムソン : シム・ジョンス 5,6号、ヤン・ジュンヒョク 13号、パク・ハニ 1号
 首位SKは1回表サムソンの先発アン・ジマンから、4番イ・ホジュン、5番パク・チェサンのタイムリーで3点を先制するが、サムソンはその裏SKの先発ロマノ(元広島)から5番シム・ジョンスの3ランで同点に追い付く。さらにサムソンは3回裏3番ヤン・ジュンヒョクの本塁打王争いトップとなる13号本塁打、シム・ジョンスの2打席連続となる2ランで3点を奪い逆転し、ロマノをノックアウトする。シム・ジョンスはこれでチャン・ジョンフン(ハンファ、引退)、イ・スンヨプ(現読売)、ヤン・ジュンヒョク(サムソン)に続く史上4人目となる通算300号本塁打を達成した。
 サムソンは先発アン・ジマンを2回途中で見切り、チョ・ヒョングン、故障から復帰したクォン・オジュンなどの継投でSKに反撃を許さない。さらに4回裏SKの2番手キム・ウォンヒョンから4番チン・ガビョンのタイムリーで2点、6回裏3番手カ・ドゥギョムから1番パク・ハニの本塁打で1点を追加した。サムソンはチャ・ウチャン、イム・チャンヨン、イム・ドンギュなどの細かい継投でSKに反撃を許さず、一発攻勢で快勝しトゥサン、ロッテを抜いて4位に浮上した。
 2006年トゥサンから移籍し地味な中継ぎとして活躍してきた21歳の若手左腕チョ・ヒョングンが、プロ3年目にして初勝利。今季不振のパク・ハニが3安打と活躍した。シム・ジョンスは2本塁打4打点と、大砲復活をアピールした。なお、この試合現役時代の1984年サムソンで史上初の打撃三冠王に輝いたイ・マンスSK首席コーチが、10年ぶりにサムソンの本拠地・大邱(テグ)に帰ってきたということで、敵地では異例のファンたちによる歓迎セレモニーも行われた。イ・マンスの背番号22はサムソンの永久欠番となっているため。SKは先発ロマノが3回持たず6失点でノックアウトされたのが誤算だった。1番チョン・グヌが3安打と活躍。

[敵地で異例の歓迎セレモニーを受けるイ・マンスSK首席コーチ。]
  

現代 6−10 ハンファ  (清州)
(勝)チョ・ソンミン 1勝1敗  (セーブ)アン・ヨンミョン 2S  (敗)チャン・ウォンサム 2勝3敗
本塁打) 現代 : チョン・ソンフン 6号  ハンファ : イ・ボムホ 5号、キム・テギュン 12号  
 ハンファは1回裏現代の先発チャン・ウォンサムから4番キム・テギュンのタイムリー、5番イ・ボムホの2ランで3点を先制し、3回裏キム・テギュンの2打席連続タイムリーで1点を追加した。現代は最近1軍に復帰したハンファの先発チョ・ソンミン(元読売)から、6番チョン・ソンフンの内野ゴロの間に1点を返すが、ハンファはその裏現代の2番手ファン・ドゥソンから1番チョ・ウォヌから1点を追加する。
 現代は5回表2番ソ・ハンギュのタイムリーで1点を返すが、ハンファはその裏現代の3番手ノ・ファンスの暴投、代わった4番手イ・ドンハクから8番シム・グァンホのタイムリーで計2点を追加した。現代は6回表ハンファの2番手ヤン・フンから4番ブランボー(元オリックス)のタイムリー、6番チョン・ソンフンの2ランで3点を返し、7−5と2点差に迫る。だがハンファはその裏現代の5番手チョ・ヨンフンから、4番キム・テギュンの12号3ランでダメを押した。
 現代は9回表ハンファの3番手アン・ヨンミョンからソ・ハンギュのタイムリーで1点を返したが、反撃はここまででハンファが打線の爆発で打撃戦を制し。4連勝となり首位SKとのゲーム差を2.5に縮めた。5回2失点に抑えたチョ・ソンミンは2005年8月以来約2年ぶりの勝利で、34歳にして韓国では先発初勝利。主砲キム・テギュンが5打点と活躍し、打点王争いを独走している。一番安定感のある先発だったチャン・ウォンサムも打たれた現代はこれで7連敗となり、最下位の泥沼にはまり始めた。
  

トゥサン 5−6 LG  (ソウル・蚕室)
(勝)ウ・ギュミン 1勝13S  (敗)チョン・ジェフン 1敗11S
 同じ蚕室(チャムシル)野球場を本拠地とするライバル同士の対決は、LGが1回裏斗山の先発キム・ミョンジェから5番チェ・ドンスのタイムリーで2点を先制した。トゥサンは2回表LGの先発チェ・ウォンホから6番ホン・ソンフンの併殺打の間に1点を返したが、LGはその裏2番イ・ジョンヨルのタイムリーで1点を追加した。トゥサンは4回表ホン・ソンフンのタイムリーや相手のエラーで3−3の同点に追いついた。
 LGは5回裏トゥサンの3番手の高卒新人イム・テフンから6番キム・サンヒョンの内野ゴロの間に1点を勝ち越すと、6回裏トゥサンの4番手イ・スンハクからイ・ジョンヨルのタイムリーで1点を追加した。トゥサンは7回表LGの2番手キム・ミンギから代打アン・サンジュンの犠牲フライで1点を返すと、9回表LGの守護神ウ・ギュミンからアン・サンジュンの内野ゴロの間に5−5の同点に追い付き、試合は延長に突入する。
 LGは11回裏トゥサンの守護神チョン・ジェフンから満塁のチャンスを作ると、途中出場の5番チョン・ウィユンの犠牲フライでサヨナラ勝ちし、4時間40分に及ぶ熱戦に終止符を打ち、対トゥサン戦の連敗を3で止めた。同点に追いつかれたウ・ギュミンが延長も投げ今季初勝利をあげた。1番イ・デヒョンが3安打、イ・ジョンヨルが3安打2打点と活躍した。トゥサンは1番イ・ジョングク、2番ユン・ジェグク、3番アン・ギョンヒョン、4番キム・ドンジュの上位打線がノーヒットでチャンスを生かしきれず、ロッテと同率5位に後退。


ロッテ 9−10 キア  (光州)
(勝)ソン・ヨンミン 2勝1敗  (敗)イ・ワンギ 1敗
本塁打) ロッテ : チョン・スグン 1号
 この試合は5月キアへ入団した元大リーガーのチェ・ヒィソプの本拠地・光州(クァンジュ)でのデビュー戦ということで注目され、球場は平日ながら約8000人と普段の倍以上の観客で埋まった。キアは3回裏ロッテの先発ソン・ミンハンから1番キム・ウォンソプのタイムリーで1点を先制し、4回裏9番キム・ジョングクのタイムリーで2点、6回裏途中出場の8番チャ・イルモクのタイムリーで1点を追加し、ソン・ミンハンをノックアウトした。キアの先発は韓国初先発となった新外国人スコービーで、8回途中まで相手を無失点に抑える好投を見せた。
 だがスコービーが途中交代した8回表、ロッテはキアの3番手シン・ヨンウンから2番チョン・スグンの3ランで反撃を開始し、さらに守護神ハン・ギジュから途中出場の6番チェ・ギムンへの押し出しの四球で4−4の同点に追い付く。そしてこの回途中出場の8番ソン・ヨンソク、9番キム・ジュチャンのタイムリーでこの回だけで7点を奪い、7−4と逆転した。キアは8回裏ロッテの5番手イム・ギョンワンから代打ソン・ジファンの併殺打、キム・ジョングクのタイムリーで2点を返すと、キム・ウォンソプの内野フライを1塁イ・デホが落としてしまい、7−7の同点に追いついた。
 試合はこのまま延長に突入した。ロッテは12回表キアの5番手ソン・ヨンミンから途中出場の8番パク・ナムソプのタイムリーで2点を勝ち越し、勝負あったかに思えた。だがキアはその裏ロッテの7番手イ・ワンギから途中出場の8番ソン・サン、キム・ウォンソプのタイムリーで9−9の同点とすると、2番イ・ジョンボム(元中日)が押し出しの死球を受け、4時間50分にも及ぶ熱戦に決着がつき、キアがサヨナラ勝ちした。
 注目のチェ・ヒィソプは4打数無安打に終わり、途中で交代した。6番イ・ジェジュ、7番イ・ヒョンゴン、キム・ジョングクが3安打ずつを記録し、勝利に貢献した。ロッテはこれで4連敗となり、トゥサンと並び同率5位に後退した。7番イ・ウォンソクが3安打と活躍。

[延長12回裏サヨナラ押し出し死球が当たり苦しい表情のイ・ジョンボム。]