DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

  首位SK、チョン・グヌのサヨナラ本塁打で3連勝  ハンファ、ロッテに3連勝し単独2位に  ヤン・ジュンヒョク(サムソン)、本塁打王争い単独トップの12号  

 20日は全4試合で1日の総観客動員数としては歴代2位となる88624人の観客が集まり、釜山・社稷野球場と大邱では満員で入場券が売り切れとなった。
現代 2−3 SK  (仁川・文鶴)
(勝)ユン・ギルヒョン 3勝2敗  (敗)キャラウェイ 2勝5敗
(本塁打) 現代 : ソン・ジマン 6号  SK : チョン・グヌ 5号
 首位SKは1回裏、最下位で4連敗中の現代の先発キャラウェイから2番チョ・ドンファ、4番イ・ホジュンのタイムリーで2点を先制した。SKの先発で今季負けなしの6勝をあげているレイボーン(元広島)は、7回を無失点と好投しマウンドをリリーフ陣に譲った。一方キャラウェイも立ち直り、2回以降はSKに追加点を与えない。
 SKはチョ・ウンチョン、チョン・ウラム、そして守護神チョン・デヒョンとつなぎ9回2死勝利まであと1人までたどり着いた。だが4番ブランボー(元オリックス)の打球をショートのチョン・グヌがエラーし、続く5番ソン・ジマンが同点2ランを打ち、試合は振り出しに戻ってしまった。キャラウェイは9回裏も続投しSKを無得点に抑え、試合は延長に突入した。
 すると首位SKは10回裏2死走者なしの場面で、9回表エラーした1番チョン・グヌがキャラウェイから本塁打を放ち、劇的なサヨナラ勝ちで対現代戦3連勝を決めた。10回表に登板し無失点に抑えた5番手ユン・ギルヒョンが、2試合連続で勝ち投手になった。一方キャラウェイの好投を見殺しにしてしまった現代は6連敗で、最下位脱出はならなかった。
 

ハンファ 4−1 ロッテ  (釜山・社稷
(勝)セドリック 4勝3敗  (セーブ)チェ・ヨンピル 1勝1敗2S  (敗)チェ・ヒャンナム 4敗
本塁打) ハンファ : チョ・ウォヌ 1号
 この試合も19日に続いて、3万500人の満員の観衆で釜山・社稷野球場は埋め尽くされた。始球式は女性タレントのハン・ヒョジュが行った。地元ファンの大きな声援を受けたロッテは2回裏、ハンファの先発セドリック(元東北楽天)から8番パク・キヒョクのタイムリーで1点を先制した。だがハンファは5回表ロッテの先発チェ・ヒャンナムから1番チョ・ウォヌの3ランで逆転すると、この回相手のエラーもあり1点を追加した。
 セドリックは7回途中まで1失点と好投すると、2番手チェ・ヨンピルが1軍に復帰したもののひざの状態が万全ではない守護神ク・デソン(元オリックス)に代わって、最後までロッテに反撃を許さず、ハンファがロッテに3連勝し単独2位に浮上した。ハンファは社稷野球場だと、2006年8月から負けなしの8連勝。
 ロッテは大勢の地元ファンの前で勝てず3連敗で、トゥサンと同率4位に後退した。2006年米国マイナーリーグでプレーし、今季ロッテに移籍し先発としての活躍が期待されたチェ・ヒャンナムはまだ勝ち星なしの4連敗と、苦しい日々が続いている。

[3万人と満員の観客が集まった社稷野球場。]
 

LG 0−9 サムソン  (大邱
(勝)ブラウン 2勝2敗  (敗)ポン・ジュングン 2勝2敗
(セーブ) サムソン : シム・ジョンス 4号、ヤン・ジュンヒョク 12号
 サムソンは1回裏LGの先発ポン・ジュングンから4番シム・ジョンスの3ランで先制し、3回裏5番カン・ボンギュのタイムリーで1点を追加した。さらに5回裏LGの2番手キム・フェグォンから9番キム・ジェゴルのタイムリーや相手のエラーで2点を奪い、6−0とリードを広げた。サムソンの先発ブラウン(元阪神)は5回を無失点に抑えた。サムソンは6回から新外国人マゾーニを韓国初登板させ、1回を無失点に抑えて本格的でビューに備えさせた。     
 サムソンは8回裏LGの3番手ソン・ヒョヌから、3番ヤン・ジュンヒョクが本塁打王争い単独トップとなる3ランを打ち、クォン・オウォン、守護神オ・スンファンのリレーでLGに反撃を許さず、主砲2人の本塁打による久しぶりの打線の爆発で完封勝ちした。1番シン・ミョンチョルが3安打し勝利に貢献した。LGはわずか2安打に抑えられ、3位に後退。


キア 3−6 トゥサン  (ソウル・蚕室)
(勝)イム・テフン 2勝1敗  (セーブ)チョン・ジェフン 11S  (敗)ソン・ヨンミン 1勝1敗
本塁打) トゥサン : アン・ギョンヒョン 2号
 この試合も19日に続いて満員とはならなかったが、韓国デビューした元大リーガーのチェ・ヒィソプを見ようと、約28000人の観衆が集まった。トゥサンは1回裏キアの先発イ・サンファから3番アン・ギョンヒョンの2ランで先制する。キアは2回表トゥサンの先発イ・ギョンピルから8番キム・サンフンの内野ゴロの間に1点を返すと、4回表2番イ・ジョンボム(元中日)への押し出しの四球で2-2の同点に追いつく。兵役から復帰し先発として期待されているイ・ギョンピルはこの回限りで降板し、今季初勝利はまたもやならなかった。
 トゥサンは4回裏キアの2番手ソン・ヨンミンから1番イ・ジョンウクのタイムリーで2点を勝ち越すと、この回もう1点を追加した。トゥサンは5回から高卒新人イム・テフンを登板させ、相手に反撃を許さない。キアは7回表イム・テフンからチャンスを作ったものの、拙攻もあり代わった3番手イ・スンハクからキム・サンフンへの押し出しの四球の1点にとどまった。
 するとトゥサンは7回裏キアの4番手イ・ボムソクから1番イ・ジョンウクの内野ゴロの間に1点を追加し、8回途中から守護神チョン・ジェフンが登板して逃げ切った。イム・テフンが今季2勝目をあげ、イ・ジョンウク、アン・ギョンヒョンが3打点ずつをあげた。チームは敗れたが、4番1塁で先発出場したチェ・ヒィソプは3回表の第2打席でライト前へ韓国初ヒットを打ち、7回表には2塁打も打ち2安打と満足の行く結果を残した。