DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

  トゥサン、今季最終戦に奇跡の逆転劇で2位浮上、プレーオフへ進出  

 2005年の韓国プロ野球は28日、公式戦全日程を終了した。ポストシーズンは10月1日から仁川・文鶴野球場でのハンファ−SKの準プレーオフで開幕する。(詳細は後日掲載)
LG 3−2 SK  (仁川・文鶴)

(勝)キム・グァンサム 7勝7敗  (セーブ)ウォルロンド 4勝10敗1S  (敗)シン・スンヒョン 12勝9敗
本塁打) LG : パク・キョンス 2号  SK : パク・チェホン 18号
 今季最終戦までもつれこんだSKとトゥサンの2位争いだったが、トゥサンに0.5ゲーム差をつけているSKが勝つか引き分ければ2位が確定し、有利な状況だった。しかも対戦相手のLGには現在9連勝と大のお得意様だった。だが試合は1回表、LGがSKの先発クルーズからパク・キョンスの本塁打で1点を先制する。その裏SKはLGの先発チャン・ムンソクからパク・チェホンの先頭打者本塁打で1−1の同点に追いつく。
 SKは不安定な内容のクルーズをあきらめ、3回から2番手として先発要員のシン・スンヒョンを登板させる。だがSK打線はLGの2番手キム・グァンサムに抑えられてしまう。すると6回表、LGはシン・スンヒョンからチェ・ギルソンの犠牲フライで1点を勝ち越すと、7回表にはパク・キョンスの本塁打で1点を追加する。SKも7回裏、LGの4番手キョン・ホンホからチョン・ギョンベのタイムリーで3−2と1点差にする。
 その後はLGが5番手ウォルロンドの好投で1点のリードを守りきり、対SK戦の連敗を9で止め、すでに今季最終戦を終えた現代とはゲーム差がないものの勝率で上回り、3年連続のシーズン6位を確定させた。これにより昨季の覇者現代のシーズン7位も確定した。このカードはSKが13勝4敗1分けと大きく勝ち越したが、最後に痛恨の一敗を喫してしまった。2位争いの決着は、蚕室でのトゥサン−キアの結果を待つこととなった。なおLGの主将イ・ビョンギュは2安打し打率を.337に伸ばし、初の首位打者のタイトルを獲得した。


キア 2−7 トゥサン  (ソウル・蚕室)

(勝)キム・ソンベ 8勝3敗2S  (セーブ)チョン・ジェフン 1勝6敗30S  (敗)キム・ジヌ 6勝10敗
 2位SKに0.5ゲーム差をつけられた3位トゥサンは、最終戦プレーオフへと進出できるシーズン2位の座をかけて最下位キアと戦うこととなった。トゥサンは1回裏、キアの先発キム・ジヌからホン・ソンフンのタイムリーで1点を先制すると、3回裏にはキム・ジヌの暴投で1点を追加する。トゥサンは先発の高卒ルーキーのクム・ミンチョルを3回途中で交代させたが、キアは4回表トゥサンの2番手キム・ソンベからキム・ジョングクの犠牲フライで1点を返す。
 トゥサンは4回裏チョン・サンヨルの犠打で1点、5回裏にはキアの2番手ユン・ソンミンからナ・ジュファンの犠牲フライで1点を追加する。キアは6回表トゥサンの3番手イ・ジェウからキム・サンフンのタイムリーで1点を返すが、トゥサンは7回裏ソン・シホンとチェ・ギョンファンのタイムリーで3点を追加し、リードを広げた。
 トゥサンは7回から守護神チョン・ジェフンを投入し、キアに反撃を許さず連勝を6に伸ばし今季を締めくくった。チョン・ジェフンは8球団でただ1人30セーブを記録し、初の最優秀救援投手のタイトルを確定した。そしてSKがLGに負けたため、逆転で2位に浮上しプレーオフ進出を決め、SKは3位に転落し4位ハンファとの準プレーオフに出場することとなった。今季このカードは、トゥサンが10勝8敗と勝ち越した。


ハンファ 2−5 サムソン  (大邱

(勝)オ・スンファン 10勝1敗16S  (敗)チャ・ミョンジュ 4勝1敗
本塁打) ハンファ : ペク・チェホ 4号、イ・ヤンギ 1号
 ハンファは2回表、サムソンの先発ラ・ヒョンジンからペク・チェホの本塁打で1点を先制するが、サムソンは3回裏ハンファの先発アン・ヨンミョンからパク・ハニのタイムリーで1−1の同点とする。サムソンは5回裏キアの2番手チャ・ミョンジュからチャンスを作ると、代わった3番手キム・ヘニムからキム・ハンス、パク・チンマンのタイムリー、チン・ガビョンの犠牲フライで4点を勝ち越す。
 サムソンの2番手で中継ぎ、抑えとして活躍したルーキーのオ・スンファンは4回から6回までを無失点に抑える。ハンファは8回表、サムソンの4番手イム・ドンギュからイ・ヤンギのプロ3年目にしての初本塁打で1点を返すが、反撃もここまでだった。サムソンはエースのペ・ヨンス、中継ぎのパク・ソクチン、クォン・オジュンらを韓国シリーズのため調整登板させた。
 公式戦優勝を決めたサムソンは今季最終戦を本拠地で勝利し、公式戦を締めくくり韓国シリーズへと弾みをつけた。今季このカードは12勝6敗とサムソンが大きく勝ち越した。一方4位ハンファは最後の10試合で3勝7敗と調子を落としており、SKとの準プレーオフに大きく不安を残した。
 ルーキーながらも10勝目をあげた新人王確実のオ・スンファンは、最高勝率のタイトルを獲得した。なお三振を1つ奪ったペ・ヨンスは、リオス(トゥサン)と最多奪三振のタイトル(147個)を分け合うことになった。