忠清北道の中心都市・清州(チョンジュ)は、ハンファの準本拠地として時折主催試合が行われます。2011年シーズンは当初清州での開催予定はありませんでしたが、プロ野球人気の高まりもあって、8月23−25日のサムソンとの3連戦は当初本拠地の大田(テジョン)で開催予定だったものの、8月になり清州での開催に変更となりました。
清州はソウルから高速バスで1時間半程度の地方都市で、周辺にはこれと言った観光地もなく、外国人観光客が訪れることはあまりないと思われます。
今回管理人が野球場をはじめ清州を訪れるのは初めてで、ソウルからKTXに乗り清州に近い五松(オソン)で下車し、鉄道で町外れの清州駅に行き、たまたま駅前から野球場方面を通るバスがあったので、スムーズにアクセスできました。
ですが一般的にはソウルの高速バスターミナルから行くのが便利で、清州の市外バスターミナルから野球場まではタクシーで15分程度で着くと思われます。
なお、韓国語ができない方は、「全州(チョンジュ)」と似たような発音のまったく別の地方都市がありますので、バスターミナルでチケットを買う際は紙などにはっきり「清州」と書いて行き先を強調したほうがよいと思われます。
8月24日は水曜日の平日でしたが、今年唯一の清州開催の3連戦ということで、試合開始2時間以上前の16時過ぎにはチケット売り場の前に長蛇の列が。
この野球場は収容人数が7500名と非常に少なく、どうも前売りでかなり売れてしまっていたようで、当日販売はわずか1000枚でした。
管理人がチケットを買ったときには、球場職員が「残り250枚です」と言っていて、17時前には完売してしまったようです。
この野球場は両翼は98mありますが、センターまでたった110mしかなく、非常に本塁打が出やすいことで知られています。
そのため、一部のファンからは「韓国のクアーズフィールド(メジャーリーグ・コロラドロッキーズの本拠地)」と呼ばれています。
近年韓国人選手の日本プロ野球への進出が目立つため、韓国の野球ファンは日本プロ野球に強い関心があるのか、と言ったら必ずそうでもなく、野球の本場であるメジャーリーグへの憧れが日本以上に目立つところもあるんですよね。
この表現はその一つの例でしょう。
さて、18時半の試合開始とともに球場は満員のファンで埋まり、通路にも座る観客が出てきました。
売店はスタンドのところどころに飲み物や軽食を売るコーナーがあるくらいで、グッズは球場前に臨時の出店が出ていました。
1塁側内野席では、大田の野球場と同じようなハンファの応援が。
試合はホームランが1本も出ず、首位サムソンが3点をリードしていましたが、7位ハンファも粘り鉄壁のリリーフ陣から逆転し、5−4で逃げ切りました。
8回途中からは雨が降り始め、試合が終わるころには本降りとなり、野球場を埋めた満員の観衆は足早に帰宅の途についていました。
地方球場ですので観戦環境が快適だとはお世辞にも言えませんが、本拠地に一通り行ったことのある方はタイミングが合えば足を運んでみてはいかがでしょうか。
(文責 : ふるりん)