ネクセンヒーローズとハンファは12日、マ・イリョン投手(28)とマ・ジョンギル投手(30)のトレードを発表した。ハンファからネクセンへはマ・ジョンギルのほかに、現金3億ウォンがつく。
左腕マ・イリョンは高校卒業後2000年現代へ入団し、最初は中継ぎとしての登板が多かったが、近年は先発として活躍してきた。現代解散後は現在のネクセンヒーローズへと移籍し、2008年は自己最多の11勝を記録した。しかし2009年は5勝と不調に終わり、2010年シーズンは巻き返しを図り示範競技にも登板していた。プロ10年間の通算成績は240試合に登板、45勝43敗2セーブ12ホールド、防御率4.50。
右サイドハンドのマ・ジョンギルは大学卒業後2002年ハンファへ入団し、抑えに中継ぎに活躍してきた。2009年も主に中継ぎで54試合に登板した。プロ8年間の通算成績は284試合に登板、9勝10敗13セーブ30ホールド、防御率4.24。
ネクセンは2010年シーズンを前に、新外国人バーンサイド(元読売)、トゥサンから移籍してきたクム・ミンチョル、若手のカン・ユングなど左の先発要員が多く、逆に右のサイドハンドが不足していた。ハンファは2009年、8球団中最悪のチーム防御率5.71で最下位を独走し、左右ともに投手のコマ不足が深刻であった。そのためお互いの利害が一致し、公式戦開幕を半月後にひかえたこの時期に、今回のトレードが成立したと見られる。
だが、ヒーローズは2009年12月末、イ・ヒョンスンをトゥサン、チャン・ウォンサムをサムソン、イ・テックンをLGへと、交換要員として無名選手にそれぞれ多額の現金(合計50億ウォン)もつけてもらってトレードしたことで、物議をかもし、KBO(韓国野球委員会)は今後このような金銭目当てのトレードをしないようにヒーローズ側に通告した。当時はまだメインスポンサーがいなかったが、2010年2月になってネクセンタイヤが新メインスポンサーとなり、大型トレードの原因となったと見られる資金難は解消されたかに見えた。今回はさほど多額ではないが、金銭を含むトレードであったことに対して、KBO(韓国プロ野球委員会)は通常のトレードであるとしてこれを認める方針だが、今後もし同様のトレードが続くようだと、ネクセンヒーローズの将来への不安を叫ぶ声が再び高まると思われる。
(3月12日現在の為替レート : 1億ウオンが約802万円。)
(文責 : ふるりん)