DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

  マ・イリョン、マ・ジョンギル+3億ウォンでトレード成立

 ネクセンヒーローズとハンファは12日、マ・イリョン投手(28)とマ・ジョンギル投手(30)のトレードを発表した。ハンファからネクセンへはマ・ジョンギルのほかに、現金3億ウォンがつく。
 左腕マ・イリョンは高校卒業後2000年現代へ入団し、最初は中継ぎとしての登板が多かったが、近年は先発として活躍してきた。現代解散後は現在のネクセンヒーローズへと移籍し、2008年は自己最多の11勝を記録した。しかし2009年は5勝と不調に終わり、2010年シーズンは巻き返しを図り示範競技にも登板していた。プロ10年間の通算成績は240試合に登板、45勝43敗2セーブ12ホールド、防御率4.50。
 右サイドハンドのマ・ジョンギルは大学卒業後2002年ハンファへ入団し、抑えに中継ぎに活躍してきた。2009年も主に中継ぎで54試合に登板した。プロ8年間の通算成績は284試合に登板、9勝10敗13セーブ30ホールド、防御率4.24。
 ネクセンは2010年シーズンを前に、新外国人バーンサイド(元読売)、トゥサンから移籍してきたクム・ミンチョル、若手のカン・ユングなど左の先発要員が多く、逆に右のサイドハンドが不足していた。ハンファは2009年、8球団中最悪のチーム防御率5.71で最下位を独走し、左右ともに投手のコマ不足が深刻であった。そのためお互いの利害が一致し、公式戦開幕を半月後にひかえたこの時期に、今回のトレードが成立したと見られる。
 
 だが、ヒーローズは2009年12月末、イ・ヒョンスンをトゥサン、チャン・ウォンサムをサムソン、イ・テックンをLGへと、交換要員として無名選手にそれぞれ多額の現金(合計50億ウォン)もつけてもらってトレードしたことで、物議をかもし、KBO(韓国野球委員会)は今後このような金銭目当てのトレードをしないようにヒーローズ側に通告した。当時はまだメインスポンサーがいなかったが、2010年2月になってネクセンタイヤが新メインスポンサーとなり、大型トレードの原因となったと見られる資金難は解消されたかに見えた。今回はさほど多額ではないが、金銭を含むトレードであったことに対して、KBO(韓国プロ野球委員会)は通常のトレードであるとしてこれを認める方針だが、今後もし同様のトレードが続くようだと、ネクセンヒーローズの将来への不安を叫ぶ声が再び高まると思われる。

(3月12日現在の為替レート : 1億ウオンが約802万円。)
(文責 : ふるりん