DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

   トゥサン、22日ぶりに首位奪回  絶好調ロッテ、SKに大勝し7連勝

ロッテ 16−7 SK  (仁川・文鶴)
(勝)チャン・ウォンジュン 9勝6敗  (敗)コ・ヒョジュン 6勝8敗
本塁打) ロッテ : イ・デホ 16号     
 ロッテは2回表SKの先発コ・ヒョジュンから6番ガルシア(元オリックス)のタイムリー、7番チョン・ボミョンの内野ゴロの間に2点を先制した。この回SKの捕手チョン・サンホがホームに突入したイ・デホと激突し、意識を失い大卒新人キム・ジョンナムに交代となったが、検査の結果脳に異常はなかった。ロッテは3回表4番イ・デホの3ランでリードを広げ、SKもその裏ロッテの先発チャン・ウォンジュンから6番ナ・ジュファン、8番キム・ガンミンのタイムリーで4点を返し、1点差に迫った。しかしロッテは4回表SKの2番手門倉(元読売)、3番手イ・スンホ(背番号20)から9番チャン・ソンウ、1番チョン・ジュヌ、2番パク・キヒョク、イ・デホ、ガルシアのタイムリーで6点、5回表プロ5年目にして初登板となったSKの4番手チ・フンからイ・デホのタイムリーで2点を追加し、13−4とロッテの一方的展開となった。
 SKは5回裏ナ・ジュファンのタイムリーなどで2点を返したが、ロッテは6回表代打イ・イングの内野ゴロの間に1点、8回表チャン・ソンウの犠牲フライで1点、9回表SKの5番手チョン・ウラムから3番チョ・ソンファンのタイムリーで1点を追加した。SKは9回裏ロッテの6番手イ・ジョンフンからキム・ガンミンのタイムリーで1点を返したが、反撃もここまでで絶好調4位ロッテが怒涛の7連勝となった。
 チャン・ウォンジュンは5回を6失点ながら打線の援護もあり、チーム最多タイの9勝目。18安打16得点と打線が爆発したロッテでは、イ・デホが3安打6打点、ガルシアが3安打2打点、パク・キヒョク、チョ・ソンファンが3安打1打点と活躍。SKは先発コ・ヒョジュンが3回途中5失点で降板すると、門倉、イ・スンホなどのリリーフ陣も次々と打たれ、ロッテの勢いをとめられず2009年シーズン最多失点での敗戦となり、6月28日以来22日ぶりに首位の座をヒーローズに勝った2位トゥサンに明け渡してしまった。ここ10試合で7連敗を含む1勝9敗と、韓国シリーズ3連覇を目指す王者SKは完全に歯車が狂ってしまっている。なお、この試合はロッテの好調もあり、文鶴野球場では4月4日の開幕戦(ハンファ−SK)以来となる2009年シーズン2度目の入場券完売となった。


(3ランを含む6打点と活躍したイ・デホ。)


ヒーローズ 8−12 トゥサン(ソウル・蚕室)
(勝)コ・チャンソン 4勝2敗  (敗)チャン・ウォンサム 4勝8敗
本塁打) ヒーローズ : イ・テックン 9号、キム・ミヌ 2号  トゥサン : コ・ヨンミン 2号、イ・ウォンソク 6号
 ヒーローズは1回表トゥサンの先発キム・ソヌから4番ブランボー(元オリックス)のタイムリーで1点を先制したが、トゥサンはその裏ヒーローズの先発チャン・ウォンサムから4番キム・ドンジュ、5番チェ・ジュンソクのタイムリーで3−1と逆転し、2回裏1番コ・ヨンミンの本塁打で1点を追加した。ヒーローズは3回表7番ソン・ジマンへの押し出しの四球で1点差としたが、ここでトゥサンは2番手コ・チャンソンに交代し同点のピンチをしのいだ。するとトゥサンはその裏ヒーローズの2番手ソン・シニョンから7番イ・ウォンソクの3ランでリードを広げた。ヒーローズは5回表ソン・ジマンのタイムリーなどで2点、6回表トゥサンの3番手キム・サンヒョンから3番イ・テックンの本塁打で1点を返し、5−7と2点差に迫った。
 トゥサンは6回裏ヒーローズの3番手イ・ボグン、4番手ペ・ヒムチャンから代打ユ・ジェウン、9番ミン・ビョンホン、コ・ヨンミン、2番手イム・ジェチョルのタイムリーで4点を追加した。ヒーローズは7回表トゥサンの4番手イ・ジェウから1番クラークのタイムリーで1点を返したが、トゥサンもその裏ヒーローズの6番手ファン・ドゥソンから途中出場の9番ヨン・ドカンのタイムリーで1点を追加した。ヒーローズは9回表トゥサンの守護神イ・ヨンチャンから途中出場の9番キム・ミヌの2ランで反撃したが、トゥサンが乱打戦を制し、首位SKがロッテに敗れたため6月28日にSKに首位の座を明け渡してから22日ぶりに首位の座を奪回した。
 トゥサンは先発キム・ソヌが3回途中で降板しリリーフ陣も打たれたが、その後打線が追加点をあげ逃げ切った。打線ではイ・ウォンソクが2安打1本塁打3打点と活躍。なお6月2日のキア戦であごを骨折したイ・ジョンウクが6回裏代走で出場し、センターの守備にもつき復活をアピールした。6位ヒーローズは先発チャン・ウォンサムを3回途中と早めに降板させたのが裏目に出て、リリーフ陣が次々と打たれ反撃しても波に乗れなかった。打線でブランボーが3安打1打点と活躍。


キア 5−0 ハンファ  (大田)
(勝)ユン・ソンミン 3勝3敗7S  (敗)アン・ヨンミョン 6勝6敗
本塁打) キア : チャン・ソンホ 3号
 キアは3回表ハンファの先発アン・ヨンミョンから7番チャン・ソンホの2ラン、3番ナ・ジワンのタイムリーで3点を先制し、肩の痛みにより1ヶ月ほど1軍を外れていたキアの先発ユン・ソンミンは2回以外走者を3塁に進めない投球で無失点を続けた。キアは7回表ハンファの2番手キム・ヒョンミンから9番イ・ヒョンゴンの犠牲フライで1点、8回表途中出場の7番イ・ジョンボム(元中日)のタイムリーで1点を追加した。
 3位キアは最後ユ・ドンフンが抑え、完封リレーでハンファに快勝し、5チームが勝率5割台のし烈な上位争いで貴重な1勝をあげた。エースとしての活躍が期待されながら、故障などで思うように活躍できていないユン・ソンミンは8回を無失点に抑え、復活をアピールする3勝目。また先日1軍に復帰した快足の外野手イ・ヨンギュは、8回表代打で出場し久しぶりの安打を記録した。最下位ハンファはこれで5連敗で、先発アン・ヨンミョンは比較的好投したが、主砲キム・テギュンを欠く打線もわずか4安打と、無気力な姿をさらした。
 

(8回を無失点に抑えたユン・ソンミン。)


LG 8−10 サムソン  (大邱
(勝)チョン・ヒョヌク 5勝4敗3S  (敗)イ・ジェヨン 3勝2敗7S
本塁打) LG : パク・ピョンホ 7号、チョン・ソンフン 9号、チョ・インソン 12号  サムソン : シン・ミョンチョル 11号、チェ・テイン 11号
 サムソンは1回裏LGの先発チェ・ウォンホから3番カン・ボンギュの内野ゴロの間に1点を先制し、2回裏6番シン・ミョンチョルの本塁打で1点を追加した。LGは3回表サムソンの先発チャ・ウチャンから1番パク・ヨンテクのタイムリーで1点を返し、サムソンもその裏2番パク・ハニのタイムリーで1点を追加した。LGは5回表9番クォン・ヨングァンのタイムリーで1点を返し、6回表5番パク・ピョンホの3ランで5−3と逆転した。しかしサムソンはその裏LGの3番手チョン・チャンホンからシン・ミョンチョルへの押し出しの四球、7番チェ・テインの2試合連続本塁打となる満塁本塁打で8−5と逆転した。LGは7回表サムソンの3番手クォン・ヒョクから3番チョン・ソンフンの2ラン(史上58人目の個人通算100号本塁打)で1点差とし、8回表サムソンの4番手チョン・ヒョヌクから8番チョ・インソン本塁打で8−8の同点に追いついた。
 サムソンは8回裏LGの4番手イ・ジェヨンから1番チョ・ドンチャンのタイムリー、カン・ボンギュへの押し出しの四球で2点を勝ち越し、最後はチョン・ヒョヌクが抑え5位サムソンが乱打戦を制し、野球場を満員にした地元・大邱のファンの前で、絶好調の4位ロッテに食らいつく大きな1勝をあげた。7位LGはいつもの点を取っても取られる展開が続き3連敗となり、勝率も4割台前半となり上位から大きく離されはじめた。