DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

   3位ロッテ、泥沼の6連敗  

LG 1−2 SK  (仁川・文鶴)
(勝)チェ・ビョンニョン 10勝2敗  (セーブ)イ・スンホ 3勝1敗2S  (敗)オクスプリング 10勝10敗
本塁打) LG : キム・サンヒョン 8号
 LGは2回表SKの先発チェ・サンビョンから7番キム・サンヒョンの本塁打で1点を先制した。LGの先発オクスプリング(元阪神)は毎回のように走者を出すが、何とか要所を抑え無失点を続けるが、打線はチェ・ビョンニョンから追加点を奪えない。しかもLGは7回表、キム・サンヒョンが2塁打を打ち1塁走者の大卒新人イム・ドヒョンが生還し追加点を奪ったかに思えたが、SK側の抗議でイム・ドヒョンが3塁ベースを踏んでいないと認められ、アウトが宣告されチャンスを逃してしまった。
 するとSKは8回裏オクスプリングから2番パク・チェサンのタイムリーで2−1と逆転し、9回2死から2番手イ・スンホが登板し最後を締め、SKが逆転勝ちした。チェ・ビョンニョンは粘り強く投げ完投は逃したが、被安打6、1失点に抑え10勝目で2年連続の2ケタ勝利を達成。LGはオクスプリングの好投に打線がこたえられず、3連敗で7位ヒーローズとのゲーム差が3.5に開き、2年ぶりの最下位確定が現実味を帯びてきた。

(2年連続で2ケタ勝利をあげたチェ・ビョンニョン。) 


ヒーローズ 4−2 トゥサン  (ソウル・蚕室)
(勝)チャン・ウォンサム 11勝8敗  (セーブ)高津 7S  (敗)キム・ソヌ 6勝6敗
本塁打) トゥサン : チェ・ジュンソク 6号
 ヒーローズは1回表、トゥサンの先発キム・ソヌから4番イ・テックンの内野ゴロの間に1点を先制すると、6番チョ・ジュングン、7番ソン・ジマン、8番キム・ドンスのタイムリーで3点を追加した。トゥサンは2回から2番手イ・ウォンジェを登板させ、2回裏ヒーローズの先発チャン・ウォンサムから6番チェ・ジュンソクの本塁打で1点、4回裏4番キム・ドンジュのタイムリーで1点を返した。ヒーローズは高卒新人パク・ミンソクなどから追加点を奪えなかったが、チャン・ウォンサムはその後のピンチもしのいで、8回裏途中からマウンドを2番手高津(元東京ヤクルト)に譲った。
 高津は相手に反撃を許さず、7位ヒーローズが逃げ切り最近の連敗を3で止め、SKに敗れた最下位LGとのゲーム差を3.5に広げた。チャン・ウォンサムは8回途中まで2失点と粘り強く投げ、チーム最多の11勝目。なお、7回裏チョン・ウォンソクに対して17球も投げて内野ゴロに打ち取ったが、これは一人の打者に対する投球数の新記録となった。2位トゥサンは連勝が4で止まったが、3位ロッテもサムソンに敗れたためゲーム差3に変化はなく、2位争いで以前有利な立場を守っている。


ロッテ 5−8 サムソン  (大邱
(勝)ペ・ヨンス 9勝8敗  (セーブ)オ・スンファン 1勝1敗37S  (敗)チョ・ジョンフン 5勝3敗
本塁打) ロッテ : パク・チョンユン 2号、カン・ミンホ 18号、ソン・グァンミン 3号、ガルシア 30号  サムソン : チェ・ヒョンウ 19号、シン・ミョンチョル 1号
 サムソンは2回裏ロッテの先発チョ・ジョンフンから5番チェ・ヒョンウの本塁打で1点を先制するが、ロッテは3回表サムソンの先発ペ・ヨンスから8番パク・チョンユンの本塁打で同点に追いついた。サムソンは3回裏9番シン・ミョンチョルの本塁打で1点を勝ち越すと、その後相手の1塁への悪送球や6番パク・チンマンのタイムリーで4点を追加した。ロッテは4回表6番ソン・グァンミンのタイムリーで1点を返すが、サムソンはその裏2番カン・ボンギュの犠牲フライで1点を追加し、チョ・ジョンフンは4回途中7失点で交代した。
 ロッテは6回表5番カン・ミンホの2試合連続本塁打、続くソン・グァンミンの本塁打で2点を返しペ・ヨンスを降板させ反撃ののろしを上げたが、サムソンはその裏ロッテの4番手ヨム・ジョンソクからパク・チンマンのタイムリーで1点を追加した。ロッテは8回表サムソンの2番手アン・ジマンから4番ガルシアの本塁打王争いトップタイとなる30号ソロで1点を返したが、最後は守護神オ・スンファンが抑えサムソンが逃げ切り、公式戦4位以上、そして1997年以来12年連続のポストシーズン進出決定まであと2勝とした。
 オ・スンファンはセーブ王争い独走の37セーブ目で、3年連続のセーブ王受賞が確定している。打線では2番パク・チンマンが3打点と活躍。一方先発チョ・ジョンフンが打たれただけでなく、肝心な場面で致命的なエラーも犯してしまい一発攻勢で追い上げても追加点を取られてしまう悪循環に陥った3位ロッテは、泥沼の6連敗に陥ってしまった。8年ぶりのポストシーズン進出が決まったあと、トゥサン戦3連敗をきっかけに一気に崩壊してしまったチームをどう立て直すか、ロイスター監督も頭の痛いところである。

(6連敗で意気消沈するロッテのベンチ。)