DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

   オ・スンファン(サムソン)、史上最速の通算100セーブ達成  トゥサン、延長戦を制し2位を死守

トゥサン 1−0 LG  (ソウル・蚕室)
(勝)イ・スンハク 7勝1敗  (セーブ)チョン・ジェフン 4勝3敗23S  (敗)ウ・ギュミン 4勝6敗28S
 今季最後となった同じ蚕室野球場を本拠地とするライバル対決は、これまで以上の白熱した展開となった。試合前半はトゥサンの先発キム・ミョンジェ、LGの先発オクスプリング(元阪神)による投手戦となり、互いに無得点が続いた。トゥサンは早めの継投で6回から先発要員のイ・スンハクをマウンドに送り、得点を許さなかった。オクスプリングは8回途中で降板するまで無得点に抑え、リュ・テッキョン、シム・スチャンなどのリリーフ陣も得点を許さず、LGは9回裏3塁まで走者を進めサヨナラ勝ちのチャンスを作ったが、ここはイ・スンハクが抑え両者無得点で試合は延長戦に突入した。
 トゥサンは10回表LGの守護神ウ・ギュミンから1死3塁のチャンスを作り、ここで3番コ・ヨンミンのタイムリーでようやっと1点を奪った。この1点のリードを高卒新人イム・テフン、守護神ウ・ギュミンが何とか抑え、トゥサンが白熱した延長戦を制し2位の座を死守した。5位LGは公式戦4位以上が出場するポストシーズン進出が厳しくなっているが、勝利への執念を強く感じさせる戦いだった。今季最終戦となったこの対戦は、トゥサンが10勝7敗1分けと勝ち越した。なお今季打撃が成長し外野のレギュラーに定着したLGのイ・デヒョンは、3回裏にチーム史上3人目となる1シーズン50個目の盗塁を決め盗塁王争いを独走している。

[10回表決勝タイムリーを打ったコ・ヨンミン。]


 
サムソン 4−2 キア  (光州)
(勝)ブラウン 12勝6敗  (セーブ)オ・スンファン 4勝3敗37S  (敗)ユン・ソンミン 7勝18敗
本塁打) サムソン : シム・ジョンス 27号  キア : キム・サンフン 3号
 サムソンは1回表キアの先発ユン・ソンミンから4番シム・ジョンスの第27号2ランで先制すると、2回表2番キム・ジェゴルのタイムリーで1点、3回表キアの2番手の新人オ・ジュンヒョンから8番キム・チャンヒィの犠牲フライで1点を追加した。サムソンの先発ブラウン(元阪神)は5回を無失点に抑え、6回以降はユン・ソンファンなどのリリーフ陣が好投した。キアは8回裏サムソンの5番手クォン・ヒョクから5番チェ・ヒィソプのタイムリーで1点を返した。
 キアは9回裏にもサムソンの守護神オ・スンファンから8番キム・サンフンの本塁打で1点を返したが、反撃もここまでで3位サムソンが接戦を制し、2位トゥサンとのゲーム差1.5を守った。韓国を代表するストッパーとして活躍し、2006年は47セーブの韓国年間最多セーブ記録を打ち立てたオ・スンファンはプロ3年目、通算180試合と史上最速で通算100セーブを達成した。今季もすでに37セーブをあげ、セーブ王のタイトルをほぼ手中にしている。2回3失点で降板したユン・ソンミンは全球団最多の18敗目で、最下位に低迷するチームを象徴するかのような悲惨な成績となっている。
 

ハンファ 1−8 現代  (水原)
(勝)チャン・ウォンサム 8勝9敗  (敗)リュ・ヒョンジン 15勝7敗
本塁打) 現代 : チョン・ソンフン 16号、ユ・ハンジュン 5号
 現代は2回裏ハンファの先発リュ・ヒョンジンから8番キム・ドンスの犠牲フライで1点を先制し、ハンファは3回表現代の先発チャン・ウォンサムから3番クルーズのタイムリーで同点に追い付く。現代はその裏5番チョン・ソンフンの3ランで勝ち越し、5回裏ハンファの2番手チェ・ヨンピルから6番ユ・ハンジュンのプロ4年目で自身初となる満塁本塁打で4点を追加した。チャン・ウォンサムは7回を1失点に抑えた。
 現代はソン・シニョン、キム・ヨンミンの継投でハンファの反撃を断ち、打線も本塁打2発で大量得点を奪い快勝した。敗れた4位ハンファは3位サムソンとのゲーム差が1.5に開き、7位現代に手痛い一敗を浴びた。チーム最多の15勝をあげている左腕エースのリュ・ヒョンジンが、腕の痛みを訴えたこともありプロ2年目にして自身最短の3回で降板したのが誤算だった。