DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

   韓国シリーズ第5戦、5時間以上の激闘は延長15回引き分け

韓国シリーズ 第5戦

ハンファ 1−1 サムソン  (ソウル・蚕室)
 舞台をソウル・蚕室(チャムシル)野球場に移した韓国シリーズ第5戦は、3万人近くの超満員の観客を集め、この試合に勝てば球団史上初の連覇が達成されるサムソンの先発がブラウン(元阪神、今季11勝8敗)、ハンファの先発がチョン・ミンチョル(元読売、今季7勝13敗)で始まった。サムソンは3回裏2死2塁のチャンスで2番チョ・ドンチャンがタイムリーを打ち1点を先制する。ハンファはブラウンの前になかなかチャンスを作れず、5回まで無得点に抑えられる。チョン・ミンチョルは6回裏先頭打者に四球を出したところで交代し、この回サムソンはハンファの2番手チェ・ヨンピルから2死1,2塁のチャンスを作るが、さらに代わった3番手チ・ヨンギュの前に代打キム・デイクが打ち取られこの回無得点に終わる。
 ハンファは拙攻続きでなかなかチャンスが作れなかったが、7回表サムソンの3番手ペ・ヨンスから2死1,3塁のチャンスで代打チョ・ウォヌがタイムリーを打ち1−1の同点に追いつく。サムソンはチ・ヨンギュの前に抑えられ7回からチャンスも作れない。ハンファは9回表サムソンの4番手クォン・オジュン、5番手クォン・ヒョク、6番手イム・チャンヨンから2死満塁と勝ち越しのチャンスを作るが、7番手チョン・ビョンホの前に1番コ・ドンジンが三振してしまった。サムソンも9回裏チ・ヨンギュに抑えられ、同点のまま3試合連続で延長に突入する。
 サムソンは10回裏2死満塁とサヨナラ勝ちのチャンスを作ったが、ク・デソンの前に代打キム・チャンヒィが三振してしまった。さらに15回裏もサムソンはハンファの5番手キム・ヘニムから相手のエラーもあり2死1,2塁とまたもやサヨナラ勝ちのチャンスをつくったが、3番ヤン・ジュンヒョクが内野ゴロに倒れ、15回を終えて決着は付いていなかったものの規定により試合は1−1の引き分けで終了した。サムソンは11安打、ハンファは9安打を放ったがともに3番から5番のクリーンアップにヒットが出ず、突き放すことができなかった。この試合でシリーズ優勝を決めたかったサムソンにとっては痛い引き分けで、もう一敗もできないハンファにとっては執念の引き分けだった。特にハンファの3番手として4回を投げ無得点に抑えた37歳のベテランのチ・ヨンギュの好投が光った。
 延長15回を終えての引き分けは韓国シリーズ史上4度目で、試合時間5時間15分は史上最長となった。サムソンは9人の投手をマウンドに送ったが、これもシリーズ新記録となった。韓国シリーズ第6戦は29日14時から蚕室野球場で開始され、予告先発はサムソンがハリッカラ(今季23試合、12勝7敗、防御率3.33)、ハンファがアン・ヨンミョン(今季33試合、3勝4敗、防御率3.29)となっている。サムソンは第6戦に勝てば優勝となるが、ハンファの粘りにも期待したい。

(文責:ふるりん