3月2日、沖縄島中部の赤間総合運動公園を訪れました。ここは2005年よりサムソンが開幕前やシーズン終了後のキャンプで利用しています。
この日は13時からのLGとの練習試合に備え、午前中からサムソンの選手たちが野球場やグラウンド、ブルペンなどで汗を流していました。
12時過ぎにLGの選手たちが到着し練習を始めます。
サムソンの選手たちも野球場に集まり全体練習を始めました。
サムソンの先発は2018年にも先発ローテーションの一角で活躍した左腕ペク・チョンヒョンで、4回まで1失点に抑えました。
LGの先発の新外国人ケリーは1回裏に3点を先制され、2回裏からはマウンドをコ・ウソクに譲りました。
試合は3月上旬にしては強い日差しのもとで進んでいきます。
サムソンは6回表に新人1次ドラフトで指名された期待の高卒新人ウォン・テインを登板させましたが、3失点で逆転を許しました。練習試合初登板で緊張していたようですので、今後の成長に期待します。
試合は8回裏にソン・ジュインの2点タイムリーで逆転し、サムソンが6-5で勝利しました。
試合終了後もまだ強い日差しが残る中、サムソンの選手たちの一部は赤間総合運動公園に残り、練習を続けていました。赤間総合運動公園から東シナ海沿いの国道58号線へと下る坂道では、何人かの選手たちがダッシュを繰り返していました。
翌3月3日、沖縄島中部の金武町(きんちょう)ベースボールスタジアムへSKとキアの練習試合を見学に行こうとしたところ、あいにく試合前の豪雨によりグラウンド状態が悪化したため中止となりました。
東シナ海、太平洋と2つの広い海に囲まれた沖縄島の天候は不安定です。この日、キアの選手たちは宿舎に戻ってしまったそうですが、この金武町ベースボールスタジアム付近に室内練習場がないからだ思われます。
沖縄島は韓国から近く利便性は高いですが、キャンプ地の野球場は選手たちの荷物を置くスペースが中にないなど施設面では貧弱なところも目立ちます。キウム、NC、KTのようにアメリカ合衆国・アリゾナ州のMLB(メジャーリーグベースボール)傘下のマイナーリーグチームの充実したキャンプ施設を利用する球団もありますので、今後沖縄島の地方自治体が継続して韓国のプロ野球チームに地域の野球場や体育施設を利用してもらうため、どのような対策をとるか注目したいです。
また、どのキャンプ地にも韓国から一定数のプロ野球ファンたちが見学に訪れ、練習試合では熱心なファンたちが選手別の応援歌を大声で歌うなど、異国ではありますが韓国の野球場の熱気をささやかながら感ずることはできました。普段よりも身近に感じられる選手たちにサインや記念撮影を求めるファンたちの姿など、キャンプならではの光景もプロ野球シーズンの本格的な到来の前の心和むものではあります。
いよいよ3月12日からは示範競技が開始され、選手たちは1ヶ月あまりの海外キャンプでの成果を見せようと懸命な姿を見せてくれることでしょう。3月23日のレギュラーシーズン開幕が待ち遠しいですね(二軍選手が主に出場するフューチャースリーグも3月26日に開幕します)。
(注)今回のキャンプレポートの情報は2019年2~3月時点のものであり、今後見学に行かれる際はご自身で最新の情報をご確認するようにお願いいたします。
(文責:ふるりん)