DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

  第4回  LGツインズ 

 2014年は後半怒涛の追い上げで勝率5割未満ながら公式戦4位に滑り込み、2年連続ポストシーズン進出を果たしたLGツインズ。3年連続のポストシーズン進出を果たし、1994年以来21年ぶりの韓国シリーズ優勝を実現させたいところだ。


【投手陣】

〈先発〉 
リュ・ジェグク、ウ・ギュミン、◎ソーサ、◎ルーカス、イム・ジョンウ、△イム・ジソプ
〈中継ぎ〉
イ・ドンヒョン、キム・ソンギュ、ユ・ウォンサン、△シン・ジェウン、チェ・ドンファン、チョン・チャンホン、△チャン・ジニョン
〈抑え〉
ポン・ジュングン

注 : ◎は新加入、△は左腕
 2年連続ポストシーズン進出は、先発をはじめ投手陣の充実によるところが大きかった。だが2年連続先発で活躍した元メジャーリーガーのリュ・ジェグクが手術を受け、復帰が未定となっている。その代役として若手左腕のイム・ジソプなどが試されている。外国人投手はキア、ネクセンで実績のあるソーサと、米国メジャーリーグで先発として活躍したルーカス・ハレルと、2名ともに大きな期待をかけられている。
 リリーフは左が少ないが、接戦に強く試合の流れを引き寄せられる選手たちが多くそろっている。現在34歳のポン・ジュングンの後継者も考えなくてはならなくなってきた。広い蚕室野球場を本拠地としていることもあり、投手陣で守りかつ試合運びが求められる。



【打撃陣】

〈ベストオーダー〉

1.オ・ジファン(遊) △
2.チョン・ソンフン(三) 
3.パク・ヨンテク(左) △ 
4.イ・ビョンギュ(背番号7)(中) △ 
5.イ・ジニョン(右)△   
6.イ・ビョンギュ(背番号9)(指) △
7.チェ・ウンソン(一) 
8.チェ・ギョンチョル(捕) 
9.ソン・ジュイン(二)   

〈控え〉
(捕手) ユ・ガンナム、チョ・ユンジュン
(内野手) ムン・ソンジェ、ペク・チャンス、△キム・ヨンウィ、ファンモク・チスン、◎ハナハン
(外野手) パク・ヨングン、チョン・ウィユン、ユン・ジョンウ

注 : ◎は新加入、△は左打者。

 野手は高齢化が進んでいて、あまり目立った若手の台頭もなく控えの層が薄い。新外国人のハナハンは海外キャンプ時から状態が悪くいつ一軍に合流するかも未定である。広い蚕室野球場を本拠地としているため一発がないものの、2人のイ・ビョンギュやパク・ヨンテク、チョン・ソンフンなど経験豊富な選手がそろう上位から下位まで切れ目のない打線となっている。
 パワーヒッター不足であるが、2014年代打要員として一軍に定着したチェ・スンジュンが26歳にして長距離砲としての才能が開花するかに注目が集まる。

  
 2014年シーズン中の5月に就任したヤン・サンムン監督は、低迷していたチームの再建に成功しその手腕を評価された。2015年シーズンも投手陣を中心とした手堅い野球で韓国シリーズ優勝を狙うが、投打ともに次代のLGを担う若い力の台頭が必要と思われる。


本拠地
 ソウル・蚕室野球場

 韓国最大級の野球場は、LGのみならずトゥサンの本拠地でもある。1982年創設のMBC青龍の時期からソウル特別市を本拠地としていることもあり、「ソウルの地元球団」というカラーを前面に押し出してきたのはLGのほうである。トゥサンもそれに対抗するため、球団エンブレムにアルファベットで「SEOUL」という文字を入れてはいる。試合中にもよく「ソウル賛歌」が流されるし、ファンたちも合唱する。
 ちなみにトゥサン−LG戦の際、どちらがホーム側でもLGが1塁側、トゥサンが3塁側のベンチやロッカーを使用する(応援席は主催チームによって1塁側と3塁側が入れ替わるので要注意)。毎年5月5日、こどもの日の同カードは、ソウルの野球ファンを二分するダービーマッチということで大いに盛り上がり、球場全体が赤のLGファンと白のトゥサンファンに分かれ、他国のプロリーグの試合にはない独特の雰囲気となる(2015年はトゥサン主催)。
 人気球団ということもあり、グッズショップは狭いながらも品揃えが豊富で眺めているだけで楽しい。Tシャツなどのデザインも凝っていて、2−3万ウォン程度で購入できる。またユニフォームの名前や背番号のプリントサービスも行っている。









 2015年シーズンの入場料はグリーン席(外野自由席)が7000ウォン(土日・祝日8000ウォン)。なお内野は指定席制となり、上段のネイビー席(内野上段)は10000ウォン(土日・祝日12000ウォン)、下段のレッド席は12000ウォン(土日・祝日14000ウォン)、ブルー席は15000ウォン(土日・祝日17000ウォン)。内野エキサイティングゾーンは20000ウォン(土日・祝日25000ウォン)、テーブル指定席は40000ウォン(土日・祝日45000ウォン)、プレミアム席は70000ウォン(平日、土日・祝日ともに同料金)。

※ 3月19日現在の為替レート : 1万ウォンが約1075円。


[交通アクセス]
 ソウル地下鉄2号線・総合運動場(チョンハプウンドンジャン)駅、5番出口徒歩0分。
 ソウル駅、鍾路(チョンノ)、明洞(ミョンドン)などソウルの中心街からは、地下鉄2号線などで約40分。ソウル・江南(カンナム)地区の繁華街からは地下鉄2号線で10分前後。
 3月28日よりソウル地下鉄9号線が総合運動場駅まで延伸され、金浦空港(キンポゴンハン)から乗り換えなしで行けるようになり、急行も運転される。ただし9号線ホームは野球場付近の出入り口から徒歩5分ほど離れているので注意。
  


(文責 : ふるりん