DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

  ソン・ドンヨル監督(元中日)突如辞任、リュ・ジュンイル新監督就任

 サムソンは30日、2005年以降6年間指揮を執ってきたソン・ドンヨル監督(47、元中日)の辞任と、リュ・ジュンイル新監督(47)の就任を発表した。その背景として、12月になり団長と社長の交代という球団の上層部の人事異動により、人心刷新ということでソン・ドンヨル監督も辞任を表明し、リュ・ジュンイル1軍作戦コーチが後任として推薦されたと球団側は述べている。 
 現役時代国宝級投手として光州を本拠地とするヘテ(現在のキア)、日本プロ野球・中日で素晴らしい成績を収めたソン・ドンヨル監督は、現役時代に大邱(テグ)を本拠地とするサムソンとは何の縁もなかった。しかしヘテ時代の監督で、2000年からサムソンの監督となったキム・ウンニョン監督に誘われ、2004年からサムソンの首席コーチとなった。2005年同監督の勇退ソン・ドンヨル監督が就任し、キム・ウンニョン前監督は球団社長となり、ヘテ出身者の球団社長、監督という異色の体勢でサムソンは2005,06年と2年連続韓国シリーズ優勝という結果を出した。
 その後は優勝争いから遠ざかりやや低迷したが、2010年シーズンは若手への世代交代で2位に浮上し、韓国シリーズでSKに4連敗したものの、2011年シーズンも期待できる内容だった。ところがキム・ウンニョン社長の退任など球団上層部が交代し、その余波をソン・ドンヨル監督も受けることになったと思われる。しかも、ソン・ドンヨル監督は2009年オフ5年契約を結んでいて、4年の契約期間を残したままの退任となった。ソン・ドンヨル監督の監督6年間の通算成績は770試合、417勝340敗13分け、勝率.551。今後は球団運営委員としてサムソンに残る予定。
 リュ・ジュンイル新監督は大学卒業後1987年サムソンに入団し、現役時代はショートのレギュラーとして活躍した。現役引退後2000年からコーチに就任し、現役、指導者時代を通じて24年間サムソン一筋で活躍してきた生え抜きであり、地元大邱出身である。2011年を前にして、サムソンには大きな変革の波が訪れた。