DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

  イム・スヒョク、10年間の闘病生活の末に永眠

 かつてロッテで捕手として活躍したが、2000年試合中に倒れて意識を失い、一度も回復せず植物人間状態になっていたイム・スヒョクが7日、10年近い闘病生活の末に永眠した。享年40歳。
 イム・スヒョクは大学卒業後軍へ入隊し、除隊後の1994年ロッテに入団し、パンチ力のある捕手として活躍していた。特に1999年、サムソンとのプレーオフ第7戦で、9回裏同点2ランを放ち、その後の逆転勝利につながったのは、今でも野球ファンの脳裏に深く刻まれている。しかし翌2000年4月18日蚕室でのLG戦で、2塁走者だったイム・スヒョクは走塁中突然倒れてしまった。イム・スヒョクには以前から不整脈の持病があり、このときプロ野球の試合で万が一の事態に備えて球場に医師などは待機しておらず、応急処置などを受けずそのまま近くの病院へと搬送された。倒れてから数十分後病院に到着したため、意識を回復させられず、結局脳の機能が停止してしまい、イム・スヒョクはこのあと植物人間状態となって、一族の支えにより闘病生活を続けていた。
 その後イム・スヒョクを助けようということで、ロッテのみならずプロ野球界全体で募金活動などが行われ、チームの成績同様に、ロッテファンにとってイム・スヒョクの病状は心配事のひとつとなっていた。ロッテのチームメイトのみならず、多くの野球関係者も時々見舞いに訪れていた。そして2010年2月7日、ソウル市内の病院で数日前から状態が悪化し、意識は一度も回復することがないまま、ついに帰らぬ人となってしまった。遺体の安置所には、野球関係者やファンたちの弔問が後を絶たず、イム・スヒョクの死去にプロ野球全体が悲しみに包まれている。
 イム・スヒョクのプロ7年間の通算成績は、488試合に出場、打率.266、345安打、47本塁打、257打点、7盗塁。

(文責 : ふるりん