DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

  ロッテ、示範競技は11勝1敗の首位  LG7連勝 

 示範競技は29日で全日程を終了した。公式戦は4月4日(土)に開幕する。
トゥサン 2−1 SK  (仁川・文鶴)
(勝)コ・チャンソン 1勝  (セーブ)イ・ヨンチャン 1敗2S  (敗)コ・ヒョジュン 1勝1敗
本塁打) トゥサン : チェ・ジュンソク 1号
 示範競技最後の試合で、SKはWBC(ワールドベースボールクラシック)韓国代表ではあまり活躍できなかったキム・グァンヒョンを、先発で起用し初登板させた。トゥサンは2回表キム・グァンヒョンから5番チェ・ジュンソクの本塁打で1点を先制した。4月4日のハンファとの開幕戦で開幕投手をつとめると思われるキム・グァンヒョンは2回1失点、奪三振3個で降板した。SKは3回裏トゥサンの先発キム・ミョンジェから1番チョン・グヌの内野ゴロの間に同点に追いついた。
 その後SKはチェ・ビョンニョン、カ・ドゥギョム、ソン・ウンボム、トゥサンはキム・ソヌ、イ・ジェウなど両チームともに主力投手の調整登板を続けた。トゥサンは8回表SKの5番手コ・ヒョジュンから2番コ・ヨンミンのタイムリーで1点を勝ち越すと、コ・チャンソン、高卒新人ソン・ヨンフン、イ・ヨンチャンの若手投手の継投で1点差を守り、トゥサンが最後は4連勝し3位で示範競技を締めくくった。韓国シリーズ3連覇を狙う王者SKは示範競技3連敗で終え、順位は6位にとどまったが、キム・ソングン監督は比較的余裕のある表情を見せている。
   

サムソン 1−2 ロッテ  (釜山・社稷
(勝)チャン・ウォンジュン 2勝  (敗)オ・スンファン 1敗
 ロッテはこの試合、WBC韓国代表では主将だったが登板機会のなかったエースのソン・ミンハンを先発させ、示範競技初登板となった。ソン・ミンハンは3回を無失点に抑えたが、サムソンは4回表ロッテの2番手チャン・ウォンジュンから8番チン・ガビョンのタイムリーで1点を先制した。サムソンの先発ペ・ヨンスは5回を無失点に抑え、アン・ジマン、クォン・ヒョク、WBC韓国代表のチョン・ヒョヌクなどがロッテ打線に反撃を許さない。一方ロッテの左のエースに成長したチャン・ウォンジュンも9回まで投げきり、追加点を許さなかった。
 サムソンは9回裏、WBC韓国代表では不調だった守護神オ・スンファンを登板させた。ロッテは途中出場の1番パク・チョンユンのタイムリーで1−1の同点とすると、途中出場の2番チョン・ジュヌのタイムリーでロッテが逆転サヨナラ勝ちし、開幕10連勝と独走し圧倒的に強かった示範競技最後の試合を勝利で飾った。一方最下位に終わったサムソンは、3年連続セーブ王の守護神オ・スンファンも不調で逆転負けを喫するなど、開幕に向けて不安が残った。その中でも外野のレギュラーを狙う若手ウ・ドンギュンが3安打と活躍したのが、唯一の明るい話題だった。
         

ヒーローズ 3−6 ハンファ  (大田)
タイブレーク方式のため勝利・敗戦投手ともになし)
本塁打) ヒーローズ : ブランボー 2号、カン・グィテ 2号 
 ハンファではWBC韓国代表で主砲として活躍したキム・テギュン、3本塁打と活躍したイ・ボムホが、示範競技最後の試合で初めてスタメン出場した。ヒーローズは2回表ハンファの先発アン・ヨンミョンから4番ブランボー(元オリックス)の本塁打で1点を先制し、3回表8番カン・グィテの本塁打でもう1点を追加した。ヒーローズの先発はWBC韓国代表の左腕チャン・ウォンサム(3月20日、2次ラウンド順位決定戦の日本戦で先発)で、示範競技初登板となったが、3回裏9番オ・ソンジンにタイムリーを打たれこの回途中で降板した。ハンファはこの回ヒーローズの2番手シン・チョリンから2番ソン・グァンミンの犠牲フライで2−2の同点に追いついた。
 ハンファは4回表から2番手としてWBC韓国代表のリュ・ヒョンジンを示範競技で初登板させ、2回を無失点に抑えた。その後ヒーローズのイ・ヒョンスン、ファン・ドゥソン、ハンファのマ・ジョンギル、ソン・ジヌ(史上最多の通算209勝)、ユン・ギュジン、トーマス(元北海道日本ハム)が得点を許さず、試合は同点のまま延長戦となり、タイブレーク方式で決着がつけられた。ヒーローズは11回表1点を奪ったが、ハンファはその裏キム・テワンの満塁本塁打でサヨナラ逆転勝ちした。ハンファはWBC韓国代表監督のキム・インシク監督復帰後初勝利を示範競技最終戦で飾り、4月4日(土)のSKとの開幕戦に弾みをつけた。
 

キア 2−3 LG  (ソウル・蚕室)
(勝)ポン・ジュングン 1勝  (セーブ)イ・ジェヨン 3S  (敗)ヤン・ヒョンジョン 1勝1敗
本塁打) LG : アン・チヨン 3号
 6連勝中のLGは1回裏、キアの先発ヤン・ヒョンジョンから3番アン・チヨンの2ランで先制した。この本塁打は2009年シーズンから蚕室野球場でのLG主催試合のみで使用される可動フェンスと既存の外野フェンスの間に落ち、球場を狭くした恩恵の第1号となった。LGは2回裏キアの捕手キム・サンフンのパスボールの間に1点を追加した。LGの先発はWBC韓国代表で3度の日本戦に先発したポン・ジュングンで、示範競技初登板となったが3回を無失点に抑えた。2番手チェ・ウォンホも3回を無失点に抑えた。
 キアは8回表LGの4番手イ・ドンヒョン、5番手キム・ギョンテから相手のエラーや途中出場のWBC韓国代表イ・ヨンギュのタイムリーで2点を返したが、最後はイ・ジェヨンが抑えLGが1点差を守り、示範競技7連勝で締めくくった。絶好調ロッテの陰に隠れていたが、示範競技2位と好調だったLGは、2008年の最下位からの脱出を予感させる。一方2008年は示範競技を首位で終えたが公式戦は6位だったキアは、新たな戦力の発掘も少なくあまり収穫のない内容で示範競技を5位で終えた。