DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

  FAキム・ドンジュと1年最大9億ウォンで再契約

 トゥサンは14日、2007年オフFAを行使した選手で最大の大物だった主砲キム・ドンジュ内野手(31)と契約期間1年、契約金なし、年俸7億ウォン(約8070万円)、出来高払いのオプション2億ウォン(約2310万円)の最大9億ウォン(約1億370万円)で再契約した。
 キム・ドンジュは2007年11月のFA行使後、トゥサンから4年最大62億ウォンの破格の条件を提示されたが交渉は決裂し、その後日本など海外への進出を図ってきた。だが本格的に獲得に乗り出す球団はなく、1月には日本プロ野球・横浜と直接交渉するために来日したが、契約を断られた。一方では12月末からトゥサンとの再交渉も進めていた。
 日本進出に挫折した後はマイナー契約でもいいから米国進出を模索していたようであり、1月12日にはメジャーリーグ事務局からキム・ドンジュの身元照会の要請がKBO(韓国野球委員会)にあったが、合意には至らなかったようである。今回トゥサンと1年契約を結んだのは、契約が終了した今季オフには本人が希望すれば再び海外進出できるが、韓国の他の球団とは契約できない取り決めを交わしているからである。2007年オフFAを行使した選手の交渉期限は2008年1月15日までとなっていて、期限ぎりぎりの1日前にキム・ドンジュはトゥサン残留の決断を下した。なお、2007年オフFAを行使した6名の選手はすべて前所属球団に残留と、FA制度導入後初の事態となった。
 キム・ドンジュは大学卒業後1998年OB(現トゥサン)に入団し、1年目からレギュラーに定着し韓国を代表する右の大型内野手に成長した。主にサードを守り、巨体に似合わぬ柔軟な打撃で高打率を残し、2003年には首位打者となった。2006年WBC(ワールドベースボールクラシック)で負傷しシーズンの半分以上を棒に振ったため、FA取得が1年遅れてしまった。2007年は完全復活し119試合に出場、打率.322、19本塁打、78打点、11盗塁の成績を残した。プロ10年間の通算成績は1087試合に出場、打率.311、1157安打、196本塁打、729打点、33盗塁。今季はチーム最高年俸にふさわしい圧倒的な成績を残し、オフに念願の海外進出ができるか注目される。