DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

  KBO理事会、KT新球団設立に合意するも加入金増額を促す 

 KBO(韓国野球委員会)は8日、ソウルの本部で理事会を開き、シン・サンウ総裁やハ・イルソン事務総長、キアを除く8球団中7球団の社長が出席し、2007年末に発表されたKT新球団設立を審議した。会議は4時間以上にもわたり続き、8球団ともにKT新球団設立を歓迎し基本的に合意したが、KBO側が交渉過程でKTに払うように求めた加入金60億ウォンの増額も促したいとの結論が発表された。
 現代ユニコーンズ球団を事実上買収し、ソウルを本拠地に予定しているKT新球団の設立については、以前からソウルを本拠地としているトゥサンとLGが強く反発し、異例の共同声明まで発表していた。これに対してKTも、1球団でも反対したら新球団設立を中止する、と強気の態度で臨んだ。2007年の1年間をかけて2度の失敗を繰り返し暗礁に乗り上げていた現代球団売却問題が未解決のままだと、2008年は7球団でプロ野球のシーズンが行われることとなりかねなかったため、8日の理事会では8球団制維持のためKT新球団設立歓迎の方向に雰囲気が傾いたようである。
 だが、KBOがKTに要求した新規加入金60億ウォン(約7億円)は歴代の新規参入球団の額と比べてもかなり少ないことと、KBOの資金運営が苦しいこともあり、理事会では「より誠意ある処置をとってほしい」と加入金の増額を求めた。2007年資金難に陥った現代球団にKBOは年間総額131億ウォン(約15億2800万円)を融資したが、これに相当する額を各球団はKT側に求めているようだ。
 これを受けてKTは理事会の結論に満足したとし、加入金の額については今後検討するとした。現在KTは新球団設立準備を進めており、今後KBOでは1月中旬に各球団のオーナー(韓国の場合は団長)を集め理事会を開いて、加入金増額問題を再度論議して新球団設立承認を正式決定すると見られる。
 
 球団の行方がまだ確定していない現代ユニコーンズの選手や監督・コーチ陣は、すでにソウル郊外・高陽(コヤン)の練習場に集まり、合同自主トレーニングを始め開幕に向けて準備している。また、1月17日から米国フロリダ州ブラデントンや日本・鹿児島県での海外キャンプに出発する予定である。今後選手たちが安心して開幕を迎えられるかどうか、KTやKBO側の動向に注目が集まる。

[合同自主トレーニング中の現代の選手たち。]