東軍 ６−３ 西軍 （釜山・社稷）
(勝)チョン・ジェフン (セーブ)オ・スンファン (敗)チョン・ミンチョル
(本塁打) 東軍 ： チョン・スグン 西軍 ： イ・テックン
2007年プロ野球オールスター戦は、ロッテの本拠地の釜山・社稷野球場に3万人の満員の観衆を集め、盛大にその幕を開けた。オールスター戦は例年8球団を東軍(サムソン、トゥサン、ＳＫ、ロッテ)、西軍(ハンファ、現代、キア、ＬＧ)に分けて行われている。
試合は東軍の先発がソン・ミンハン(ロッテ)、西軍の先発がリュ・ヒョンジン(ハンファ)で始まり、前半は無得点が続く投手戦となった。特に東軍の2番手で現在最多勝争いトップ(13勝)のリオス(トゥサン)は、3回と4回の2イニングを無安打に抑える好投を見せた。試合は東軍が5回表、西軍の3番手パク・ミョンファン(ＬＧ)から8番カン・ミンホ(ロッテ)のタイムリーで1点を先制した。西軍も5回裏東軍の3番手クォン・ヒョク(サムソン)から途中出場の3番イ・テックンが、緩慢な内外野の連係の隙を突き、オールスター戦史上初となるランニング本塁打を打ち、2−1と逆転した。
[オールスター戦史上初のランニング本塁打を打ったイ・テックン。]
だが東軍は7回表西軍の4番手チョン・ミンチョル(ハンファ)からチョン・スグン(ロッテ)が2ランを打ち3−2と逆転すると、この回4番イ・デホ(ロッテ)と途中出場の5番チョン・グヌ(ＳＫ)のタイムリーで2点を追加した。西軍は8回裏、東軍の5番手チョン・デヒョン(ＳＫ)から途中出場の7番イ・ジョンヨル(ＬＧ)のタイムリーで1点を返すが、東軍は9回表にも西軍の6番手ハン・ギジュ(キア)から途中出場の3番パク・チェホン(ＳＫ)のタイムリーで1点を奪い、ダメを押した。東軍は最後オ・スンファン(サムソン)が抑え、逆転勝ちで2004年以来4年連続で勝利した。4番手として6回から7回途中まで無失点に抑えたチョン・ジェフン(トゥサン)が勝利投手。
ＭＶＰには、決勝逆転2ランを打ったチョン・スグンが2004年以来3年ぶり2度目の栄誉に輝き、賞金500万ウォンを手にした。ロッテのオールスター戦ＭＶＰ受賞回数は10度目(8名)と8球団中最多。なお、お祭り男として有名なチョン・スグンは、9回表東軍の攻撃中、同僚のカン・ミンホと内野応援席にロッテのマスコットの着ぐるみを着て登場し、ファンたちを大いに楽しませた。その他最優秀打者賞には3安打1打点と活躍したカン・ミンホ、最優秀投手賞にはリオス、敢闘賞にはイ・テックンが選ばれ、それぞれ賞金200万ウォンを手にした。また、イ・デホが4安打1打点と活躍し、チョン・スグン、カン・ミンホなどロッテ勢の活躍は、地元釜山のロッテファンたちを大いに喜ばせた。
試合開始前には8名が出場しホームラン競争がトーナメント形式で進められ、3回裏終了後には決勝が行われ、キム・テギュン(ハンファ)がブランボー(現代、元オリックス)をやぶり優勝し、賞金200万ウォンを手にした。キム・テギュンは、1999年のウッズ(トゥサン、現中日)と並ぶ史上最多タイの9本塁打を記録。
[ホームラン競争で優勝したキム・テギュン。]
2007年のオールスター戦は、大田で行われた2003年以来4年ぶりに入場券が売り切れ、試合開始2時間前には客席がほぼ埋まり、例年にない盛り上がりを見せた。特に3万人の収容人員を誇る社稷野球場で入場券が完売したのは1989年以来18年ぶり。年に1度のオールスター戦は、今季11年ぶりの観客動員数400万人達成が見込まれるプロ野球の人気ぶりを象徴する、球史に残る夏の夜の祭典となった。
[試合終了後には盛大に花火が打ち上げられ、年に1度のプロ野球の祭典は幕を閉じた。]
(文責：ふるりん)
