DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

  FA行使した問題児ノ・ジャンジン、現役引退の危機

 昨季オフFAを取得し行使したノ・ジャンジン(32)は、FA最終交渉期限となった15日になっても前所属先のロッテや他球団から連絡がなく、2007年は韓国のどの球団でもプレーできないこととなり、現役引退の危機に瀕している。ノ・ジャンジンは数々のトラブルで知られる韓国球界きっての問題児であり、昨年4月末にはチームからの無断離脱によりロッテから球団施設の出入り禁止と罰金などの処分を受けていた。
 ノ・ジャンジンは1993年高校卒業後ピングレ(現ハンファ)に入団し、99年サムソンへ移籍すると右サイドハンドからの速球を生かし15勝をあげ、主力投手として活躍した。特に2002年は11勝5敗23Sと抑えに先発に活躍し、チームの韓国シリーズ優勝に貢献した。04年シーズン途中にロッテへ移籍し守護神として活躍したが、数々のトラブルでその立場は悪化していった。今季は主に中継ぎ、抑えとして42試合に出場、3勝4敗6S、防御率4.66の成績だった。
 度重なるトラブルに業を煮やしたロッテは昨年12月、抑え候補として昨季までSKに在籍した外国人投手ホセ・カブレラと契約し、ノ・ジャンジンは戦力構想外扱いを受けた。FAで移籍した選手を獲得した場合、規約により前所属球団に前年の年俸の3倍以上に相当する金額を支払わなければならないため、3億ウォン(約3950万円)と高額年俸のノ・ジャンジンを獲得する球団は現れなかった。ロッテは相手球団の負担を減らすため、一旦ノ・ジャンジンと契約してその後トレードに出すことも検討したが、名うてのトラブルメーカーを獲得しようとする球団は現れなかった。ノ・ジャンジンのプロ11年間の通算成績は406試合に出場、74勝70敗89S、防御率4.35。

(文責:ふるりん