DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

 農協(ノンヒョプ)への球団売却が進行中

 15日に韓国の新聞で、最近経営危機に陥っている現代ユニコーンズが農協(ノンヒョプ)への球団売却を進めている、と報じられた。現代ユニコーンズは1996年太平洋(テピョンヤン)ドルフィンズを買収、仁川(インチョン)を本拠地として誕生し、11年間に4度の韓国シリーズ優勝を達成、名門球団としての地位を築いた。球団創設時からソウルへの進出を検討し、2000年SKワイバーンズが誕生した際本拠地仁川をSKに譲った。だがトゥサン、LGの2球団が本拠地とするソウルには蚕室(チャムシル)野球場以外にプロ野球の本拠地に使用できる球場が他になく、仁川と同じ首都圏の大都市・水原(スウォン)を仮の本拠地とし、同市内の公設運動場を本拠地として使用してきた。
 だが正式な本拠地ではないため、毎年本拠地周辺の地域の有力選手を優先的に指名できる1次ドラフトに参加できず、4度韓国シリーズで優勝しても水原市民の心をつかむことができず、観客動員数はここ数年1試合平均2000人前後と8球団中最低クラスで、経営難に陥ってしまった。また、親会社の現代グループの近年の経営不振もそれに拍車をかけた。水原移転後5年以上解決されていない本拠地の問題も、2006年末から本格的にKBO(韓国野球委員会)で話し合われてきたが、これまで具体的な進展はなかった。
 農協は韓国政府出資の公企業で、金融機関であるとともに米、高麗人参など農産物の流通、販売を手がけている。まだ正式に決まったわけではないがもし成立すれば、現代は前身のサムミスーパースターズ(1982−85)、チョンボピントス(1985−87)、太平洋ドルフィンズ(1988−95)を含めると、4度目の球団売却を経験することとなる。なお、シン・サンウKBO総裁は15日、出演したKBSのラジオ番組で現代が2,3箇所に球団売却の打診をしていたことを明らかにした。これを受け、KBOは今後現代から農協への球団売却や譲渡が打倒であるか否かを検討することとなった。