DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

  日本進出を断念したパク・ミョンファン(元トゥサン)を獲得

 LGは13日、今季オフFA(自由契約選手)を行使し日本進出を考えたが断念したパク・ミョンファン(29、元トゥサン)と契約金18億ウォン(約2億2830万円)、年俸5億ウォン(約6340万円)、オプション契約2億ウォン(約2540万円)、契約期間4年の最大40億ウォン(約5億750万円)で契約した。パク・ミョンファンは11月に前所属先のトゥサンと交渉が決裂し、日本プロ野球への進出を図り日本の複数の球団と交渉していたが、納得のいく条件を提示されず断念した。12月になり韓国の球団と交渉を開始し、前所属先のトゥサンからも強いラブコールを受けたが、今季最下位に低迷し主軸打者のイ・ビョンギュも日本プロ野球・中日へ移籍し戦力補強が必至のLGが大枚をはたき、パク・ミョンファンと契約に至った。4年40億ウォンの大型契約は、2003年オフにキアからLGに移籍したチン・ピルジュンの4年最大30億ウォンを抜き、投手としてはFA史上最高額となった。同じソウル・蚕室野球場を本拠地とするトゥサン、LG間の選手の移籍はこれまで少なく、FAで両チーム間を移籍したのはパク・ミョンファンが初めてとなった。
 パク・ミョンファンは高校卒業後1996年OB(現トゥサン)へ入団し、その年7勝をあげ頭角を現した。98年14勝をあげチームのエースとなったが、その後故障などで低迷した。2002年14勝をあげ復活すると、150km/h前後の速球を武器に三振を取れるピッチングで、故障がちで戦列を離れることが多かったがトゥサンの先発の柱として活躍した。2004年には最優秀防御率(2.50)、最多奪三振(162)の二冠に輝いた。
 今季も故障で夏場に戦線を離脱したが、28試合に出場し7勝7敗1S、防御率3.46の成績を残した。なお2004年夏には、妻の勧めで民間療法の暑さ対策として帽子の中にキャベツを入れて試合に登板していたことが投球後に帽子が脱げたことで発覚し、不正投球疑惑をかけられたことが国内だけでなく、日本やアメリカなど海外のメディアでも取り上げられ話題となった。なお2006年WBC(ワールドベースボールクラシック)韓国代表にも選ばれたが、禁止薬物使用が発覚し大会出場停止処分も受けた。
 プロ11年間の通算成績は259試合に出場、88勝74敗9S、防御率3.57。今季チーム防御率が最下位で、先発陣が手薄なLGではエース級の働きが期待される。なお、LGはトゥサンに今季のパク・ミョンファンの年俸(3億7000万ウォン)の3倍に当たる11億1000万ウォン(約1億4080万円)と保護選手18名以外の1名か、年俸の4.5倍に当たる16億6500万ウォン(約2億1120万円)を送出しなくてはならない。LGへの入団会見は18日にソウル・蚕室野球場内のLG球団事務所で行われる。
 
 (文責:ふるりん