DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2019年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

 準プレーオフ:ハンファ−キア

 両チームは公式戦で2.5ゲーム差しかつかず、実力差は決して大きくはない。まずはハンファについて戦力分析をする。公式戦での直接対決はハンファが11勝7敗と勝ち越しており、この数字だけ見ればハンファが有利だ。
 WBC韓国代表をベスト4に導いた名将キム・インシク監督率いるハンファは、開幕前優勝候補に推す声もあったが、結局3位に終わった。ハンファ投手陣は何と言っても高卒新人ながら18勝をあげ、防御率奪三振と投手三冠王となった左腕リュ・ヒョンジンの活躍に尽きる。今季好調で16勝をあげた34歳のベテランの右腕ムン・ドンファンがそれに続き、準プレーオフでは第1戦がムン・ドンファン予告先発となり、第2戦はリュ・ヒョンジンが先発すると思われる。
 だがそれに続く3番手以降が弱く、元巨人のチョン・ミンチョルは7勝(13敗)と期待以下の成績で、今季史上初の通算200勝を達成した40歳のソン・ジヌは往年の力はない。短期決戦では強力な先発投手を抱えるチームが有利と言われるが、第3戦までもつれると勝敗の行方はわからなくなる。
 またハンファは中継ぎ陣が弱く、これが2位現代や1位サムソンと差をつけられてしまった最大の要因となった。だが昨年の準プレーオフでMVPとなったベテランのチェ・ヨンピルの復活が大きく、守護神ク・デソン(元オリックス)までつなげられればハンファの勝利はぐっと近づく。
 打線は今季8球団中唯一チーム本塁打数が100本を越え、デービス、キム・テギュンイ・ボムホ、イ・ドヒョンら長打力のある選手が並ぶ中軸の破壊力は脅威である。だがチーム打率はやや低く、足を使った攻撃も少ないため荒っぽい印象はぬぐえない。 中盤までに4点以上を取り、左右の両エースをどこまでひっぱれるかが勝負の分かれ目になるであろう。もしエースの2人が崩れ、打撃戦となった場合は起亜のほうが中継ぎ陣がよいだけに不利となる。

 続いてキアだが、ハンファのように3位以上へ進出することはなかったものの、昨季球団史上初の最下位に終わったチームをソ・ジョンファン監督が見事に立て直し、年間を通して比較的安定した戦いを続け、トゥサンとのし烈な最終戦までもつれる4位争いを制した。その最大の功労者はシン・ヨンウン、高卒新人ハン・ギジュなどの中継ぎ陣、若き守護神ユン・ソンミンなどのリリーフ陣である。
 先発投手は故障がちな韓国人エースのキム・ジヌ、チーム最多の14勝をあげたタフな外国人エースのグレイシンガーの2枚看板が中心であるが、それに続く先発が心もとない。しかし先発が崩れてもリリーフ陣が試合を壊さず奮闘してくれたため、大敗する試合が少なく失点は8球団最少であった(451失点)。特に史上最高の10億ウォンの契約金で入団した高卒新人ハン・ギジュは即戦力として期待され、夏場までは主に先発として起用されたが結果を残せなかった。だが8月以降中継ぎのロングリリーフに転向させると見事にはまり、勝ち運もあり10勝をあげチームの勝利に貢献し続けた。また守備も66失策と8球団中最少と、守りの野球が徹底している。
 打線はハンファと比べると全体的に弱く、迫力不足である。だが中軸には9年連続3割を達成した左打者チャン・ソンホ、プロ15年目でレギュラーとなり勝負強い打撃で4番を任されたイ・ジェジュなどがそろっている。また首位打者争いと盗塁王争いを繰り広げ打率.318、38盗塁を記録した1番打者イ・ヨンギュなど、走れる選手がハンファより多いのが強みだ。また今季は不振で出番が減ったが、ベテランのイ・ジョンボム(元中日)の経験が生きる場面も出てくるだろう。
 前身のヘテは19年間で韓国シリーズ史上最多の9度の優勝と、短期決戦に大変強いチームだった。だが2001年に身売りされキアとなった後、2002−04年まで3年連続でポストシーズンに出場したが、3年間の戦績は2勝8敗で準プレーオフプレーオフともに勝ち抜いたことはない。2002年のプレーオフはLG相手に第3戦で2勝1敗と王手をかけながら連敗し敗退、2003年のプレーオフはSK相手に3連敗、04年の準プレーオフはトゥサン相手に2連敗して2年連続であっけなく敗退し、現在ポストシーズン7連敗中である。この勝負弱い体質を克服し、ヘテ時代の栄光を取り戻せるかどうかが注目される。うまくハンファの強力打線を抑え、少ない得点を鉄壁のリリーフ陣で守りきれば勝利が大きく近づくであろう。
 なお、ハンファとキアのどちらがプレーオフへ進出しても、公式戦終盤で首位サムソンを追い詰め勢いがあり、先発投手の頭数がそろっていて手堅い野球をしてくる現代に勝つのはかなり厳しいと思われる。