2016年は野手を中心に世代交代が進行し公式戦では4位、2年ぶりに進出したポストシーズンもプレーオフまで勝ち抜き、大きな成果があった。2017年は投打ともにこれまでになく戦力が充実し、さらにその上を目指すと思われる。
【投手陣】
〈先発〉
リュ・ジェグク、◎△チャ・ウチャン、ソーサ、△ハフ、イム・チャンギュ
〈リリーフ〉
イ・ドンヒョン、△チン・ヘス、シン・スンヒョン、△ユン・ジウン、キム・ジヨン、△チェ・ソンフン、イム・ジョンウ
注 : ◎は新加入、△は左腕
サムソンからFA4年の大型契約で移籍してきた左腕チャ・ウチャンが注目され、リュ・ジェグクとの韓国人の左右のエースの活躍がチームの浮上のカギを握る。その代わりに近年先発として活躍してきたウ・ギュミンがFAでサムソンへ移籍した。ソーサ、ハフ(故障で一軍登板は4月以降の見込み)の両外国人投手がそれに続けば他チームを圧倒する先発投手陣が形成される。5人目の先発としてイム・チャンギュをあげたが、他の若手との競争となると思われる。
リリーフ陣も左右ともに充実している。2016年に抑えとしてチーム最多の28セーブを記録したイム・ジョンウは、2月のWBC(ワールドベースボールクラシック)韓国代表合宿で肩を痛めて離脱したため、3月31日の公式戦開幕に間に合わない可能性があり、その場合はイ・ドンヒョン、キム・ジヨンなどのリリーフ陣が代役となると思われる。
【打撃陣】
〈ベストオーダー〉
1.キム・ヨンウィ(中) △
2.イ・チョヌン(左) △
3.パク・ヨンテク(指) △
4.ヒメネス(三)
5.チェ・ウンソン(右)
6.チョン・ソンフン(一)
7.オ・ジファン(遊) △
8.ユ・ガンナム(捕)
9.ソン・ジュイン(二)
〈控え〉
(捕手) チョン・サンホ、パク・チェウク
(内野手) ◎チェ・ジェウォン、ヤン・ソックァン、△ソ・サンウ、ファンモク・チスン、カン・スンホ
(外野手) △イ・ビョンギュ、ムン・ソンジェ、アン・イックン、イ・ヒョンジョン
注 : ◎は新加入、△は左打者。
2016年に大きく世代交代に成功した。特にチェ・ウンソンの攻守にわたる成長が目覚ましく、それに刺激を受けてキム・ヨンウィがセンター、イ・チョヌンがレフトに定着した。また控えでもムン・ソンジェ、ソ・サンウ、ヤン・ソックァンなどが活躍し選手層が厚くなった。2016年に2000安打を達成したパク・ヨンテク、チョン・ソンフンの2人のベテランも健在で、新旧が融合した構成となった。韓国3年目を迎える外国人打者ヒメネスとオ・ジファン以外に一発長打を期待できる選手が少ないが、上位から下位までつながりを重視した打線となっている。
2014年4月の就任から3年が過ぎようとしているヤン・サンムン監督は、ようやく上位進出が狙えるところまで戦力を整えてきた。自身の集大成となるシーズンであり、2002年以来15年ぶりとなる韓国シリーズ進出が目標となる。ファンたちもポストシーズンの風物詩である黒く光るチームジャンバーを一日でも長く着たいはずである。
【本拠地】
ソウル・蚕室野球場
韓国最大級の野球場は、LGのみならずトゥサンの本拠地でもある。1982年創設のMBC青龍の時期からソウル特別市を本拠地としていることもあり、「ソウルの地元球団」を前面に押し出してきた。試合中にもよく「ソウル賛歌」が流されるし、ファンたちも合唱する。トゥサンもそれに対抗するため、球団エンブレムにアルファベットで「SEOUL」という文字を入れてはいる。毎年5月5日、こどもの日はデーゲームでLG−トゥサンの対戦が組まれ、ソウルの野球ファンを二分する特別な一戦ということで大いに盛り上がり、球場全体が赤のLGファンと白のトゥサンファンに分かれ、独特の雰囲気に包まれる。
人気球団ということもあり、グッズショップは狭いながらも品揃えが豊富で眺めているだけで楽しい。Tシャツなどのデザインも凝っていて、2〜3万ウォン程度で購入できる。またユニフォームの名前や背番号のプリントサービスも行っている。
なお、2017年シーズンよりセンターバックスクリーン上の電光掲示板が新しいものに交換されている。
[交通アクセス]
ソウル地下鉄2号線・9号線総合運動場(チョンハプウンドンジャン)駅、5番出口徒歩0分。
ソウル駅、鍾路(チョンノ)、明洞(ミョンドン)などソウルの中心街からは、地下鉄2号線などで約40分。ソウル・江南(カンナム)地区の繁華街からは地下鉄2号線・9号線で10分前後。金浦空港からは地下鉄9号線・急行で40分程度。2016年12月に開通した高速鉄道SRT・水西(スソ)駅からは盆唐(プンダン)線・2号線で約20分。
(文責 : ふるりん)