ロッテジャイアンツの本拠地、熱狂的な応援で知られる社稷野球場。ですが2013年以降優勝争いから遠ざかりポストシーズン進出に失敗し、観客動員数も大きく減少しました。2016年シーズン、観客動員回復のための新たな策として、土曜日の「ドラえもんユニフォーム」が話題になっています。
選手たちも実際にこのユニフォームを着て試合に出場します。ロッテはオールドユニフォーム、サンデーユニフォーム、ユニセフマークのユニフォームなど、通常のホーム、ビジター以外の特別なユニフォームの種類の多いチームですが、その中でも薄い色合いのドラえもんユニフォームは予想以上にクールに見えました。
この日の相手は、2013年一軍に参入し、南東部の地方都市・昌原市馬山を本拠地とするNCダイノスで、1982年の球団創設以降、釜山広域市を本拠地とするロッテとは近隣の新しいライバル対決ということで注目を集めています。
社稷野球場はホームのロッテファンの占有率が高く、3塁側のビジター応援席には相手チームの応援団が派遣されることは、ポストシーズンの特別な試合を除いてほとんどありません。しかしこの日は土曜日で、多数のファンが敵地へと応援へ行くことが予想されていたため、NCの応援席には応援団長とチアリーダー2人が派遣されていました。
2016年シーズンより、社稷野球場では5回裏ロッテの攻撃終了後、場内の照明を落としてファンたちが「勝利の歌」を歌い、携帯電話のライト機能で幻想的な光景を演出し、終盤に向けて応援のボルテージを上げていくようになっています。
天気も良く、野球場は内外野ともに席が埋まり、両チームのファンによる熱い応援が繰り広げられました。
NCの一方的展開となりましたが、ロッテファンたちは終盤に恒例のオレンジ色のビニール袋を頭にかぶり、「釜山港へ帰れ」「釜山カルメギ(かもめ)」を熱唱し、応援に酔いしれていました。試合が終わり、ロッテの応援団長は、「選手たちには反省してもらって今日の敗戦を明日につなげてほしい。これからも応援よろしくお願いします」と丁寧に述べて熱狂の場をしめくくっていました。
果たして2016年シーズン、ロッテ、NCはポストシーズンで合いまみえ、優勝をかけた大一番を社稷や馬山の地で戦うことができるのでしょうか?ぜひ見たいものです。
(文責:ふるりん)