KT 4−5 サムソン (大邱)
(勝)チャ・ウチャン 13勝7敗 (敗)チョ・ムグン 8勝5敗3S
(本塁打) KT ; キム・サンヒョン 26号
この試合は、2015年シーズン限りでサムソンの本拠地としての役割を終えることになっている大邱市民運動場野球場最後の公式戦となり、満員の観客であふれかえった。試合前にはヤン・ジュンヒョクが打者、イ・マンス(前SK監督)が捕手、パク・チュンシクが投手とサムソンの伝説的な選手たちが始球式に登場し、1982年の球団創設以来数多くのドラマを生んできたグラウンドの最後に花を添えた。
KTは1回表、サムソンの先発ユン・ソンファンから3番マルテの内野ゴロの間に1点を先制した。サムソンは4回裏、KTの先発ジャマーノ(元福岡ソフトバンク)から6番チェ・テインのタイムリーで1-1の同点に追いつき、5回裏2番パク・ヘミンのタイムリー、3番ナバーロの犠牲フライで3-1と逆転した。KTは7回表5番キム・サンヒョンの本塁打で1点を返し、サムソンは7回裏1番パク・ハニのタイムリーで1点を追加してジャマーノをノックアウトした。
KTはホン・ソンヨン、コ・ヨンピョが追加点を与えず、サムソンは8回表から2番手アン・ジマンを登板させた。KTは9回表、サムソンの3番手イム・チャンヨン(元東京ヤクルト)から5番キム・サンヒョンの犠牲フライ、7番チャン・ソンウのタイムリーで4-4の同点に追いつき、試合は延長に突入した。サムソンの4番手チャ・ウチャンは10回表を無失点に抑えると、10回裏、KTの4番手チョ・ムグンの暴投でサヨナラ勝ちし、連敗を4で止めて長年親しんだ本拠地最後の公式戦を勝利で飾り、首位の座を維持した。打線ではパク・ヘミン、チェ・テインが3安打1打点と活躍。延長戦で敗れた新球団KTは4連敗。
試合終了後、花火とともに盛大なセレモニーが行われ、1946年開場した古き良き日々を伝える大邱の野球場では、選手、関係者、ファンや観客が名残を惜しんでいた。そしてグラウンドからは2016年シーズンより新たな本拠地となる予定の「大邱サムソンライオンズパーク」の名前が書かれた飛行船が夜空に旅立ち、プロ野球史上初の韓国シリーズ5連覇を目指すチームの未来を指し示していた。
(始球式を行ったパク・チュンシク、イ・マンス、ヤン・ジュンヒョク。)
NC 9−2 SK (仁川)
(勝)イ・テヤン 10勝5敗 (敗)ムン・グァンウン 1勝5敗1S
(本塁打) NC : テームズ 47号 SK : パク・チェサン 7号
NCは1回表、SKの先発ムン・グァンウンから4番テームズの47号3ランで先制し、2回表、SKの2番手シン・ジェウンから2番キム・ジュヌァンの内野ゴロの間に1点を追加した。テームズは3回表2塁へ盗塁を成功させ、プロ野球史上初のシーズン40本塁打・40盗塁の偉業を達成した。SKは5回裏、NCの先発イ・テヤンから2番パク・チェサンの2ランで反撃した。NCは6回表、SKの4番手パク・チョンベからチャンスをつくり、代わった5番手チョン・ウラムから3番パク・ミヌ、テームズ、代打イ・ホジュンのタイムリーで4点を追加した。
NCは7回表、SKの6番手パク・ミヌから1番キム・ジョンホの犠牲フライで1点を追加した。SKの7番手パク・ヒィス、8番手チェ・ビョンニョンも追加点を与えなかった。2位NCはキム・ジンソン、イム・ジョンホ、イ・ミンホの継投で相手の反撃を断ち、5連勝で首位サムソンを1ゲーム差で追っている。6回を2失点に抑えたイ・テヤンはプロ5年目にして初の2ケタ勝利となる10勝目。打線では偉業を達成したテームズが1本塁打4打点、8番ソン・シホンが3安打と活躍。5位SKは先発ムン・グァンウンが2回持たず、6位ハンファ、7位キアに迫られ全く油断を許さない状況である。
ロッテ 6−10 ネクセン (ソウル・木洞)
(勝)フィアベンド 13勝11敗 (セーブ)チョ・サンウ 6勝5敗5S (敗)ペ・ジャンホ 2敗
(本塁打) ロッテ : チェ・ジュンソク 31号、オ・ユンソク 1号 ネクセン : スナイダー 26号、パク・ピョンホ 53号、ユ・ハンジュン 23号、パク・トンウォン 14号
ネクセンは1回裏、ロッテの先発ペ・ジャンホから2番スナイダーの2ランで先制した。ロッテは2回表、ネクセンの先発フィアベンドから7番オ・ユンソク、1番ソン・アソプ、2番キム・ムンホのタイムリーで3-2と逆転し、3回表5番チェ・ジュンソクの本塁打で1点を追加した。ネクセンは3回裏5番ユ・ハンジュンへの押し出しの四球で1点を返し、5回裏4番パク・ピョンホの自己最多となる53号本塁打で6-4と逆転した。これでパク・ピョンホは146打点となり、イ・スンヨプ(サムソン・元オリックス)の2003年の144打点を抜いて、シーズン打点のプロ野球新記録を達成した。さらにこの回、ロッテの2番手シム・スチャンから6番イ・テックンのタイムリーで1点を追加した。
ロッテは6回表7番オ・ユンソクのプロ2年目での初本塁打で1点を返し、7回表、ネクセンの2番手ハン・ヒョンヒィから4番アドゥチのタイムリーで6-7と1点差に追い上げた。ネクセンは7回裏、ロッテの4番手イ・ソンミンからユ・ハンジュンの本塁打で2点、8回裏、ロッテの5番手キム・スンフェから9番パク・トンウォンの本塁打で1点を追加すると、最後は3番手チョ・サンウが抑え勝利した。そして同率3位で並んでいたトゥサンがキアに敗れたため、単独3位に浮上した。
7回途中まで6失点と振るわなかったが打線の援護に恵まれたフィアベンドが13勝目。打線ではスナイダーが3安打1本塁打2打点、ユ・ハンジュンが1本塁打3打点、イ・テックンが3安打1打点と活躍。すでに3年連続ポストシーズン進出失敗が決まっていたロッテは3連敗となり、シーズン8位が確定した。打線ではキム・ムンホが3安打1打点と活躍。
(146打点のプロ野球新記録を達成したパク・ピョンホ。)
トゥサン 1−2 キア (光州)
(勝)ユン・ソンミン 2勝6敗30S (敗)スウォーザック 5勝7敗
試合はトゥサンの先発ニッパート、キアの先発ヤン・ヒョンジョンの投手戦となり、5回まで無失点が続いた。キアは6回表から2番手キム・グァンスが登板し、6回裏6番ナ・ジワンのタイムリーで1点を先制した。トゥサンも7回裏から2番手ハム・トクチュを登板させ、8回表、キアの2番手シム・ドンソプからチャンスをつくり、代わった4番手ユン・ソンミンから9番キム・ジェホの犠牲フライで1-1の同点に追いついた。
6位キアは8回裏、トゥサンの3番手スウォーザックから途中出場の7番イ・ソンウの犠牲フライで1点を勝ち越し、ユン・ソンミンが1点差を守り切り勝利し3連勝となった。5位SKとは残り4試合で0.5ゲーム差であり、ポストシーズン進出の可能性も大きく残している。打線が沈黙したトゥサンは、同率3位で並んでいたネクセンと差をつけられ4位に後退。
ハンファ 6−3 LG (ソウル・蚕室)
(勝)アン・ヨンミョン 10勝6敗 (セーブ)ソン・ウンボム 2勝9敗4S (敗)ルーカス 10勝11敗
(本塁打) LG : ソ・サンウ 6号
ハンファは1回表、LGの先発ルーカスから5番フォックスへの押し出しの死球、相手の暴投で2点を先制した。LGは4回裏、ハンファの先発アン・ヨンミョンから3番ソ・サンウの本塁打で1点を返した。ハンファは6回表、LGの2番手キム・ソンギュから3番チェ・ジンヘンのタイムリーで2点を返すと、LGも6回裏、ハンファの2番手クォン・ヒョクから4番ヒメネスのタイムリーで1点を返した。ハンファは7回表、LGの3番手ユン・ジウンから8番カン・ギョンハクの犠打で1点を追加し、LGも7回裏、ハンファの3番手ソン・ウンボムから7番ヤン・ソックァンのタイムリーで1点を返した。
ハンファは8回表、LGの4番手イ・ドンヒョンから途中出場の4番チュ・ヒョサンのタイムリーで1点を追加した。LGの5番手イム・ジョンウは追加点を与えなかった。最後はソン・ウンボムが抑え、7位ハンファが逃げ切った。6回途中まで2失点に抑えたアン・ヨンミョンは、2009年以来の2ケタ勝利となる10勝目。打線ではチェ・ジンヘンが3安打2打点と活躍。敗れたLGは3連敗となり、すでに3年以来となる公式戦5位以上ポストシーズン進出の可能性はなく、2016年シーズンは球団史上初の9位が確定した。