DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

   準プレーオフ第1戦 キア、ユン・ソンミン1失点完投  キム・グァンヒョンに投げ勝つ

2011年 準プレーオフ 第1戦

キア 5−1 SK  (仁川・文鶴)
(勝)ユン・ソンミン 1勝  (敗)キム・グァンヒョン 1敗
本塁打) キア : チャ・イルモク 1号  SK : チェ・ドンス 1号

 2011年プロ野球ポストシーズンの幕開けとなる準プレーオフ第1戦は、SKの本拠地・文鶴野球場に27600名の満員の観衆を集め、14時に開始された。なお、始球式は2011年シーズン限りで引退するベテラン投手キム・ウォンヒョン(SK)がつとめた。


(始球式で登板したキム・ウォンヒョン。)


 試合はキアの先発がユン・ソンミン、SKの先発がキム・グァンヒョンと、両チームの若きエースどうしの対決で始まった。1回は2人とも先頭打者を出すが後続を断ち無失点に抑えた。SKは2回裏6番パク・チンマンが2死から四球で出塁したが、盗塁失敗でチャンスを作れなかった。キアは4回表キム・グァンヒョンの暴投もあって1死2,3塁のチャンスを作ると、2番キム・ソンビンの犠牲フライで1点を先制した。



(キム・ソンビンの犠牲フライでキアが1点を先制。)


 キアは4回表も無死1,2塁のチャンスを作ったが、7番チェ・ヒィソプは併殺打に倒れるなど、キム・グァンヒョンを打ち崩すことはできなかった。だがユン・ソンミンはSK打線に凡打の山を築かせ、チャンスを作らせなかった。SKは5回途中から2番手チョン・デヒョン、7回表から3番手チョン・ウラムを登板させ、得意の継投策で打線の反撃を待った。だがSKは7回裏先頭の2番パク・チェサンがヒットで出塁しても、3番チェ・ジョンがバント失敗で併殺打になるなど自滅していた。


(5回途中で降板したキム・グァンヒョン。)


 キアは9回表先頭の3番イ・ボムホ(元福岡ソフトバンク)が四球を選ぶと、代わったSKの4番手パク・ヒィスから4番ナ・ジワンが内野強襲のヒットでチャンスを広げ、さらに代わった5番手オム・ジョンウクから6番アン・チホンが四球を選び、満塁とチャンスを広げた。オム・ジョンウクも2アウトを取ったが、ここで8番チャ・イルモクにプロ13年目でのポストシーズン本塁打となる満塁本塁打を打たれ、5-0とリードが広がった。


(9回表チャ・イルモクが満塁本塁打を打つ。)


 ユン・ソンミンは9回裏のマウンドに上がり完封を目指したが、先頭の代打チェ・ドンスにポストシーズン最年長本塁打(40歳)を打たれてしまった。そしてエラーや四球で無死1,2塁のピンチを招いたが、1アウト後4番アン・チヨンが三振、1塁走者が盗塁に失敗しゲッツーでゲームセットとなり、準プレーオフ第1戦はキアが勝利した。


(完投勝利をあげたユン・ソンミン。)


 公式戦では最多勝最優秀防御率最多奪三振などのタイトルを取ったユン・ソンミンは、被安打3、四球3、奪三振4とエースの名に恥じない素晴らしい投球内容だった。キア打線はバント失敗など拙攻が目立ったが、9回表チャ・イルモクの満塁本塁打で試合を決定的にした。敗れたSKはキム・グァンヒョンがユン・ソンミンに見劣りはしたものの5回途中まで1失点と先発としてはそれなりの働きを見せ、得意の継投で何とか終盤勝負に持ち込もうとしたが、まさかの満塁本塁打を浴びたことや、打線がたった3安打に抑えられ肝心な場面での盗塁失敗などちぐはぐさが目立った。

 注目の準プレーオフ第2戦は、9日14時より同じく文鶴野球場で開始される。予告先発はキアがロペス、SKがソン・ウンボムと発表された。