DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

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  キム・ソングン監督、2011年シーズン限りでの辞任発表

 SKのキム・ソングン監督は17日、本拠地の仁川・文鶴野球場でサムソン戦の開始を前に、突如2011年シーズン限りでの辞任を発表した。
  
 在日韓国人京都市出身のキム・ソングン監督(68)は、1984年からOB(現:トゥサン)、太平洋(現在は消滅)、サムソン、サンバンウル(現在は消滅)、LGなどの監督を歴任し、特に戦力のそろわないチームを上位へ進出させることで定評があった。そして2007年からSKの監督に就任し、チーム史上初、そして自身初の韓国シリーズ優勝を成し遂げた。その後は2008年には韓国シリーズ2連覇を達成し、2009年は2位に終わったものの、2010年は3度目の韓国シリーズ優勝を成し遂げるなど、4年連続韓国シリーズ出場と常に上位を争う近年最強のチームをつくりあげた。
 2011年シーズンは深刻な病気や故障に悩まされて離脱したエースのキム・グァンヒョン、故障で離脱しているベテランの正捕手パク・キョンワンの不在などが響き、8月16日現在3位にとどまっているが、公式戦4位以上に資格があるポストシーズン進出の可能性は高いと見られていた。

 2011年シーズンでキム・ソングンとの3年契約が切れるため、2012年シーズン以降の再契約についてはかねてから球団との間で話し合いが進んでいたようで、当初再契約の方針だった。ただシーズン終了後に改めて話し合いの場を延ばすなど、球団側の対応が変わり、さまざまな面で球団側とキム・ソングン監督の関係は良好とは言えなかったようである。

 キム・ソングン監督は2011年シーズンの最後の試合までチームを指揮すると明言し、今すぐチームを離れる気はない。だがSKという2000年創設の歴史の浅い球団を常勝チームに育て上げたのはキム・ソングン監督であり、今回の突然の辞任表明は、SKのみならずプロ野球界全体に大きな影響を与えそうだ。
(文責 : ふるりん