DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

   韓国シリーズ第1戦  SK、逆転勝ちで1勝目

2010年 韓国シリーズ 第1戦

サムソン 5−9 SK  (仁川・文鶴)
(勝)チョン・ウラム 1勝  (敗)クォン・ヒョク 1敗
本塁打)  サムソン : カン・ボンギュ 1号、パク・ソンミン 1号  SK : パク・チョングォン 1号

 2010年韓国シリーズ:SK−サムソンの第1戦は、SKの本拠地・文鶴野球場に28000人と満員の観衆を集め、SKの先発がキム・グァンヒョン、サムソンの先発がレディングで始まった。韓国シリーズの始球式は芸能人や歌手などの有名人が登場するのが恒例だが、この試合は異例にも一般のSKファンの夫婦がつとめた。また、2007年までサムソンに所属し、現在は日本プロ野球で活躍するイム・チャンヨン(東京ヤクルト)も古巣の応援のため球場に駆けつけ、サムソンの選手たちや首脳陣と旧交を温めていた。


 SKは1回裏先頭の1番チョン・グヌが相手の暴投による振り逃げで出塁すると、1アウト後3番パク・チョングォンの相手のショートに当たる内野安打で1,3塁のチャンスを作り、ここで4番イ・ホジュンのタイムリーで1点を先制した。キム・グァンヒョンは2回に三者連続奪三振など好投を続け、3回表1死後四球で初の走者を出したが、この回もアウトをすべて三振で取るなど3回まで8奪三振を記録した。するとSK打線は3回裏、9番ナ・ジュファンのヒットや相手のけん制悪送球や送りバント、2番パク・チェサンへの死球で1死1,3塁のチャンスを作ると、ここで3番パク・チョングォンの犠牲フライで1点を追加した。


(好投を続けたキム・グァンヒョン。)


 キム・グァンヒョンは4回表先頭の2番キム・サンスに初ヒットを許したが、盗塁阻止によりこの回無得点に抑えた。サムソンは5回表キム・グァンヒョンから2四球で無死満塁のチャンスを作り、8番イ・ヨンウクの犠牲フライで1点を返すと、キム・グァンヒョンの暴投で2−2の同点に追いつき、1番パク・ハニのタイムリーで3−2と逆転した。キム・グァンヒョンはここで降板し、代わったSKの2番手チョン・ウラムからさらに2死満塁のチャンスを作ったが、ここは4番チェ・ヒョンウが三振に倒れた。


(逆転タイムリーを打ったパク・ハニ。)


 SKは4回裏レディングから先頭のチョン・グヌが四球を選ぶと、ここで代わったサムソンの2番手クォン・ヒョクからもパク・チェサンが四球を選んだ。すぐにサムソンは3番手クォン・オジュンを登板させ、2アウトを取ったが5番チェ・ジョンの内野安打で満塁とチャンスが拡大した。ここで登板したサムソンの4番手オ・スンファンは代打パク・チェホンに押し出しの四球を与え、SKが3−3の同点に追いつくと、7番キム・ジェヒョンの2点タイムリーで5−3と逆転した。
 サムソンは5回表7番カン・ボンギュの本塁打で1点差としたが、SKはその裏サムソンの6番手イ・ウソンからパク・チェサンのタイムリー、パク・チョングォンの2ラン、キム・ジェヒョンのタイムリーで4点を追加した。SKは7回途中から3番手チョン・デヒョンを登板させたが、サムソンは8回表3番パク・ソンミンの本塁打で1点を返すと、SKはすかさず4番手チョン・ビョンドゥに交代させた。ここでチェ・ヒョンウは四球を選んだが、1死後SKは5番手ソン・ウンボムに交代させ、暴投で進塁を許したが後続を断った。


(5回裏2ランを打ったパク・チョングォン。)


 ソン・ウンボムは9回表を三者凡退に抑え、SKが韓国シリーズ緒戦で鮮やかな逆転勝ちを見せた。5回途中から7回途中まで1失点に抑えたチョン・ウラムが韓国シリーズ通算3勝目となる勝利投手。打線では決勝タイムリーを打ったキム・ジェヒョンが3打点、パク・チョングォンが1本塁打3打点、チェ・ジョンが3安打と活躍。先発キム・グァンヒョンが飛ばしすぎか5回突如崩れ、逆転を許したが勝負どころを知るキム・ソングン監督の采配と選手たちの集中力が逆転勝利を呼び込み、2年ぶり3度目の韓国シリーズに向けて好スタートを切った。


(勝利投手となったチョン・ウラム。)

 一方敗れたサムソンは、プレーオフからの課題であるリリーフ陣がこの試合も余計な四死球を与えるなど自滅の形で崩れてしまい、リードを保つことができなかった。打線も5得点を奪ったが5安打のみで連打がなく、SKと比べてチャンスを作ることがなかなかできなかった。

 注目の韓国シリーズ第2戦は、16日14時より文鶴野球場で開始され、SKの先発がイ・スンホ(背番号37、16試合、2勝2敗、防御率2.03)、サムソンの先発がチャ・ウチャン(37試合、10勝2敗、防御率2.17)と予告された。