2010年 準プレーオフ 第４戦
トゥサン １１−４ ロッテ （釜山・社稷）
（勝）イ・ヒョンスン １勝 （敗）ペ・ジャンホ １敗
（本塁打） トゥサン ： チョン・スビン １号
第3戦でトゥサンが初勝利をあげた準プレーオフ第4戦は、釜山・社稷野球場に28500名の超満員のファンを集めた。ロッテの先発はチャン・ウォンジュン(12勝)、トゥサンの先発はイム・テフン(9勝)で始まった。
(熱狂的な応援に明け暮れるロッテファン。)
トゥサンは1回表、先頭の1番イ・ジョンウクのヒット、2番オ・ジェウォンへの死球でチャンスを作り、5番キム・ドンジュへの四球で2死満塁となったが、6番イ・ソンヨルが三振に倒れた。ロッテも1回裏、1番キム・ジュチャンのヒットや、相手のバント処理失敗、3番チョ・ソンファンへの四球で無死満塁のチャンスを作ったが、ここで4番イ・デホが三振、5番ホン・ソンフンが併殺打に倒れ得点ならなかった。するとトゥサンは2回表、1死2塁の場面で9番イ・ウォンソクのタイムリーで1点を先制した。ロッテもその裏7番チョン・ジュヌの2塁打や連続四球で2死満塁のチャンスを作ったが、ここはセカンドのオ・ジェウォンの好守備に阻まれた。
ロッテは3回裏走者を2人出したがイム・テフンが何とか抑え、4回裏もトゥサンの2番手ヒメネスから同点のチャンスを作ったが、これも相手の好守備に阻まれ生かすことができなかった。するとトゥサンは5回表、ここまで不振だった4番チェ・ジュンソクのタイムリーで1点を追加し、チャン・ウォンジュンをノックアウトした。ロッテもその裏トゥサンの2番手ヒメネスからイ・デホへの四球、ホン・ソンフンのヒットで無死1，2塁のチャンスを作り、6番ガルシアのヒットで2塁走者が本塁へ突入したがアウトとなった。しかし1死後これまた不振だった8番カン・ミンホの2点タイムリーで2−2の同点に追いついた。
(5回裏、カン・ミンホのタイムリーで2人目の走者が生還。)
トゥサンは6回表ロッテの2番手ペ・ジャンホから、腰の痛みを訴えていたヤン・ウィジに代わって途中出場でマスクをかぶった8番ヨン・ドカンのタイムリーで1点を勝ち越し、なおも追加点のチャンスがあったが3番手カン・ヨンシクがここはしのいだ。ロッテは7回裏トゥサンの3番手イ・ヒョンスンから1死1，2塁のチャンスを作ったが、トゥサンの捕手ヨン・ドカンが1塁走者チョン・ジュヌをけん制でさしてアウトにした。しかしトゥサンの4番手コ・チャンソンの暴投や9番ファン・ジェギュンへの四球で満塁のチャンスを迎えると、ロッテはここでキム・ジュチャンがトゥサンの5番手チョン・ジェフンに打ち取られ、またもやチャンスを生かせなかった。
ロッテは7回途中から4番手キム・サユルを登板させ、何とか1点差に抑えていたものの、トゥサンは9回表、1，2塁の場面で4番キム・ヒョンスの送りバントで走者を進めると、ロッテの5番手イム・ギョンワンから代打チョン・スビンのポストシーズン自身初本塁打となる3ランでリードを広げた。さらにこの回トゥサンはロッテの6番手キム・イリョプから9番イ・ウォンソクへの押し出しの四球、イ・ジョンウク、オ・ジェウォンのタイムリーで一気に5点を追加し、11−2として試合をほぼ決めた。
(9回表ダメ押しの3ランを打ったチョン・スビン。）
(5番手で登板し無失点に抑えたチョン・ジェフン。)
ロッテは9回裏トゥサンの6番手キム・スンフェからファン・ジェギュン、キム・ジュチャンのタイムリーで2点を返したが、反撃もここまででトゥサンが9回表の猛攻で大勝し、対戦成績を2勝2敗として決着は第5戦にもつれこんだ。5回途中から7回途中まで無失点に抑えたイ・ヒョンスンがポストシーズン初勝利。16安打と爆発した打線ではイ・ジョンウクが4安打3打点、ヨン・ドカンが3安打1打点と活躍。また、第1，2戦と2試合連続で敗戦投手となったチョン・ジェフンも、7回途中から9回途中まで無失点に抑え汚名挽回となった。
一方プレーオフ進出に王手をかけながらあと1勝が遠く、トゥサンに並ばれてしまったロッテは、15安打を記録しながらわずか4得点と拙攻が目立ち、1999年からのポストシーズンでの本拠地での連敗を8に伸ばした。特に1回、2回、7回と3度の満塁のチャンスで得点できなかったのが痛かった。打撃三冠王のイ・デホが5打席2四球無安打、続く5番ホン・ソンフンが5打数1安打とブレーキ役になってしまった。そのせいもあってか、ロッテはこの試合17残塁とポストシーズン新記録を作ってしまった(両チーム合計27残塁もポストシーズン新記録)。打線では6番ガルシア、7番チョン・ジュヌが3安打と活躍。
(満塁の場面で三振したイ・デホ。)
勝ったほうがプレーオフ進出となる運命の準プレーオフ第5戦は、舞台をトゥサンの本拠地のソウル・蚕室野球場に移し、5日18時より開始される。
（文責 ： ふるりん）
