DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

  飲酒問題を起こしたチョン・スグン、再び無期限失格選手に

 4度目の飲酒問題を起こしたとして、1日ロッテを退団となったチョン・スグン外野手(32)に対して、KBO(韓国野球委員会)は3日賞罰委員会を開き、2009年6月解除された処分と同じ無期限失格選手とした。当初はこれより一段階重い永久失格の処分が下されるのではないか、と予想されていたが、今後プロ野球界への復帰の可能性がある以前と同じ処分にとどまった。
 事件は8月31日夜、釜山市内のホフ(韓国では一般的なビールを中心とした酒類を出す飲食店)でチョン・スグンが酒を飲み上半身裸で暴れ、従業員に罵声を浴びせたという通報が警察にあったことから起こった。警察が現場に到着した時、チョン・スグンは店を去っていた。チョン・スグン本人はその店でビールを少し飲んだだけで、事実無根であると主張し、通報した従業員は、チームが4位争いをしている最中に酒を飲みに行くチョン・スグンが憎くて嘘の通報をした、と後で述べた。これらの事件の経緯はロッテが報告書としてKBOに提出し、それを元にチョン・スグン本人を召集して言い分を聞き、賞罰委員会を開き今回の処分を決めた。
 事件の真相がはっきりしないことと、ホフの従業員が嘘をつくという本人も予想だにしないまさかの事態に陥り、精神的に参っていることもあって、KBOが温情を示し無期限失格選手にとどめたと思われる。ただし、野球場の外で物議をかもす行動をしたことは事実であり、規約に抵当するため処分を下した。またプロ野球界を去ることになった問題児チョン・スグンの今後の去就が注目される。かつては4年連続盗塁王(1998−2001年)にも輝いた快足の外野手、チョン・スグンのプロ15年間の通算成績は1544試合に出場、打率.280、1493安打、24本塁打、450打点、474盗塁(歴代3位)。

〔チョン・スグンの過去の飲酒問題〕

1度目(2003年2月) : トゥサンの春季キャンプ先のハワイで、飲酒後在米同胞に乱暴を働き現地の裁判所で450ドルの罰金刑を受ける
2度目(2004年7月) : 釜山で飲酒後、一般市民にバットを振り回し逮捕され、最初罰金刑とKBOにより7試合の出場停止処分を受けたが、後で飲酒運転も発覚し、無期限出場停止処分(20試合で解除)と更なる重罰が科されることになった
3度目(2008年7月) : 釜山で飲酒後、駐車場の警備員相手に暴行を働き警察に身柄を拘束され、KBOにより無期限失格処分を受ける、ロッテからの要請もあり2009年6月に解除され8月に1軍復帰


(文責 : ふるりん