日本 １４−２ 韓国 （日本・東京ドーム）
（本塁打） 日本 ： 村田 １号、城島 １号 韓国 ： キム・テギュン １号
2009年WBC(ワールドベースボールクラシック)の緒戦・台湾戦で快勝し、1次ラウンド最大の難敵・日本と2次ラウンド進出をかけて、7日の第2試合で対戦した。北京五輪では2度敗れた韓国相手に、日本はなみなみならぬ闘志を燃やし、韓国キラーとして名をはせる先発キム・グァンヒョン(ＳＫ)への対策を怠らなかった。一方日本の先発は、WBC前大会では韓国相手に登板しなかったが、かつて2000年シドニー五輪では韓国相手に勝てなかった松坂(ボストンレッドソックス)だった。
日本は1回表、先頭のイチロー(シアトルマリナーズ)、2番中島(埼玉西武)、3番青木(東京ヤクルト)と3者連続でスライダーを狙い打たれ1アウトも取れず1点を先制されると、続く2人は抑えたが6番内川(横浜)のタイムリーで2点を追加した。韓国はその裏、制球の定まらない松坂から2番チョン・グヌ(ＳＫ)がヒットで出塁し、3番キム・ヒョンス(トゥサン)もヒットで続きチョン・グヌは3塁まで進んだが、キム・ヒョンスは2塁を狙いアウトとなった。ここで4番キム・テギュンがレフトへ特大の2ランを打ち、韓国は2−3と1点差に迫った。
しかしキム・グァンヒョンの投球はますます乱れ、2回表先頭の8番城島(シアトルマリナーズ)にヒットを打たれると、9番岩村(タンパベイレイズ)に四球を与え、イチローのセーフティーバントで満塁とした。ここで中島への押し出しの四球、青木の内野ゴロの間に2点を追加すると、4番村田(横浜)に3ランが出てキム・グァンヒョンはノックアウトされ、2番手チョン・ヒョヌク(サムソン)に交代した。韓国は2回裏松坂から先頭の7番イ・ジニョン(ＳＫ)がヒットで出塁するが、8番パク・キョンワン(ＳＫ)の併殺打でチャンスにはならなかった。
韓国は3回表から捕手をカン・ミンホ(ロッテ)に代え、2死後投手を3番手チャン・ウォンサム(ヒーローズ)に代えた。韓国は3回裏キム・ヒョンスが松坂から四球を選んだが、、前の打席で2ランを打ったキム・テギュンは平凡な外野フライに倒れた。日本は4回表イチローがヒットで出塁し、次の中島の打球をサードのイ・デホがはじいてしまい、その間に1点を追加した。松坂は4回で降板し、日本は5回表チャン・ウォンサムから中島のタイムリー、青木の犠牲フライで2点を追加し、6回表には韓国の4番手イ・ジェウ(トゥサン)から城島が2ランを打ちダメを押した。韓国は日本の2番手渡辺(千葉ロッテ)、3番手杉内(福岡ソフトバンク)に5回、6回と三者凡退に抑えられた。
日本は7回表5番小笠原(読売)の内野ゴロの間に1点を追加し、韓国はその裏日本の4番手岩田(阪神)から5番イ・デホが四球で出塁すると、ボークで2塁へ進塁した。続く6番チュ・シンス(クリーブランドインディアンス)の死球で無死1,2塁としたが、イ・テックン(ヒーローズ)、カン・ミンホ、イ・ボムホ(ハンファ)の途中出場の3人が凡退し、7回終了時で14−2と12点差がついていたため、大会規定によりコールドゲームとなった。
韓国は2日の埼玉西武との練習試合で調子のよくなかったキム・グァンヒョンを先発に起用したが、球種や捕手のリードを完全に読まれ、また代え時も誤ってしまい2回途中8失点と最悪の結果となってしまった。これまで不振だったイチローは3安打と打線の火付け役となり、互いのチームのキーマンの明暗がくっきりと分かれ、それが予想以上の大差での韓国の敗戦につながってしまった。この勝利で、日本は1次ラウンドＡ組中では2次ラウンド(米国カリフォルニア州サンディエゴ、3月16日‐)進出一番乗りを果たした。
なお、7日の第1試合では中国が台湾に4−1で勝利し、台湾は韓国、中国に連敗し1次ラウンド敗退が決定した。韓国代表は8日18時半より敗者復活戦で中国と対戦し、これに勝利すれば2次ラウンド進出が決定し、9日18時半より日本と1位、2位順位決定戦を行う。8日の予告先発は韓国がユン・ソンミン(キア)、中国が孫国強(江蘇)となった。
