プレーオフ 第２戦
サムソン ７−４ トゥサン （ソウル･蚕室）
（勝）オ・スンファン １勝 （敗）クム・ミンチョル １敗
プレーオフ第2戦は、第1戦同様3万人の大入り満員の観客を集め、トゥサンの先発がランデル(元読売)、サムソンの先発がエニスと、外国人同士の対決となった。先手をとったのは第1戦を制したトゥサンで、3回裏9番チョン・サンヨルのセーフティスクイズをきっかけにチャンスを作ると、2番オ・ジェウォンのタイムリーで2点を先制し、3番コ・ヨンミンの内野ゴロの間に1点を追加した。サムソンは4回表ランデルから3つ四球を選び満塁のチャンスを作ると、6番パク・チンマンの犠牲フライで1点を返したが、この回はチャンスを生かしきれなかった。
(応援の熱気に包まれたトゥサン、サムソンの内野応援席。)
サムソンは4回裏から2番手イ・サンモクを、トゥサンは5回表から2番手キム・サンヒョンを登板させ、互いに先発を早めに見切り継投策へと出た。サムソンは6回表トゥサンの3番手イ・ヘェチョン、代わった4番手チョン・ジェフンから四死球で満塁のチャンスを作ったが、ここは代打パク・ソンミンが凡退しチャンスを逃した。サムソンは7回表にも1番パク・ハニの内野安打をきっかけにチャンスを作ると、トゥサンの5番手キム・ミョンジェから3番ヤン・ジュンヒョクのタイムリーで1点差とし、パスボールの間に3−3の同点に追いつくと、5番チェ・ヒョンウのタイムリーで4−3と逆転した。
トゥサンも7回裏サムソンの4番手チョ・ジンホから8番チェ・サンビョンのタイムリーで、すかさず4−4の同点に追いつき、試合は分からなくなった。トゥサンは8回裏サムソンの6番手チョン・ヒョヌクから2死1，3塁のチャンスを作るが、ここは代打チェ・ジュンソクを打ち取り事なきを得た。トゥサンは6番手イム・テフンが好投し勝ち越し点を許さず、9回裏も1死1，2塁のチャンスを作ったが、1番イ・ジョンウクが併殺打に倒れ、試合は4−4のまま延長戦に突入した。
(7回裏、チェ・サンビョンのタイムリーでトゥサンが4−4の同点に追いつく。)
サムソンは10回表、11回表、12回表と3回連続で勝ち越しのチャンスを作ったがそれを生かせず、7番手アン・ジマンが11回から13回までの3回を無失点に抑えた。トゥサンの7番手イ・ジェウもピンチを招きながらも3回を無失点に抑え、時間、回数制限のない延長戦は果てしなく続くかのように思えた。試合開始から5時間を過ぎた頃、サムソンは14回表トゥサンの8番手クム・ミンチョルから7番チェ・テイン、途中出場の8番キム・チャンヒィの連続ヒットでチャンスを作ると、ここで代わったトゥサンの9番手イ・ヨンチャンから途中出場の9番シン・ミョンチョルが勝ち越しの2点タイムリーを打ち、パク・ハニのタイムリーで1点を追加した。
最後は13回裏から登板した守護神オ・スンファンが三者凡退に抑え、サムソンが試合時間5時間を越える延長14回の激闘を制し、対戦成績を1勝1敗に戻した。
両チームともに先発が5回持たず降板し早いうちから継投策に出て、延長14回に決着がついたこともあり、トゥサンが9人、サムソンが8人の合計17名の投手が登板し、ポストシーズン新記録を更新した。またプレーオフ史上最長イニング(14回)、最長試合時間(5時間7分)も記録した。サムソンは8回以降チョン・ヒョヌク、アン・ジマン、オ・スンファンのリリーフ陣がいずれも好投し、相手に主導権を渡さなかった。トゥサンは2点リードした7回表、経験の浅いキム・ミョンジェを登板させリードを守れなかったことなど、継投ミスがあり、中継ぎの柱イ・ジェウも13回で交代させてしまい、最後に力尽きた。
決勝タイムリーを打ったシン・ミョンチョルは、今季故障などで出番が少なくあまり目立っていなかったが、11回表の代打での出場ながらもプレーオフの大舞台で結果を残した。サムソン打線ではパク・ハニが3安打1打点と活躍。敗れたトゥサンでは3番コ・ヨンミンが6打数無安打に終わり、ブレーキ役となった。
(14回表決勝タイムリーを打ち、この試合のＭＶＰとなったシン・ミョンチョル。)
