DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

   3位ロッテ、11連勝で球団記録を更新中  5位サムソン、一発攻勢で3連敗から脱出  

 北京五輪で韓国代表が金メダルを獲得したのを記念して、2日は全試合ともに無料入場となり、平日としては異例の数の観客が集まった。

ヒーローズ 2−4 SK  (仁川・文鶴)
(勝)チョン・デヒョン 4勝2敗19S  (セーブ)イ・スンホ 2勝1敗1S  (敗)ソン・シニョン 6敗4S
 SKは1回裏、ヒーローズの先発ファン・ドゥソンから3番キム・ジェヒョンの内野ゴロの間に1点を先制し、3回裏4番パク・チェホンのタイムリーで1点を追加した。韓国初先発となったSKの新外国人ジャン(元阪神)は6回を無失点に抑えていたが、7回表先頭打者をヒットで出したところで交代した。ヒーローズはこの回SKの3番手ユン・ギルヒョンから7番カン・ジョンホの犠牲フライで1点を返し、8回表SKの4番手チョン・デヒョンから2番の高卒新人チョン・ドンスのプロ初打点となる犠牲フライで2−2の同点に追いついた。
 SKは8回裏ヒーローズの4番手ソン・シニョン、5番手ノ・ファンスから1死2,3塁のチャンスを作ると、ここで登板した高津(元東京ヤクルト)から8番チョン・サンホのタイムリーと相手のエラーで2点を勝ち越した。最後は5番手イ・スンホが抑え、SKが接戦を制し首位独走態勢にはかげりが見られない。今季復活をアピールしているかつての新人王で左腕エース、イ・スンホは2001年以来7年ぶりのセーブ。先日骨折で戦線離脱した正捕手パク・キョンワンの代わりに先発マスクをかぶった若手チョン・サンホが決勝タイムリーを打ち、SKの選手層の厚さを見せ付けた。一方7位ヒーローズは首位SK相手に6連敗で、独走をアシストしてしまっている。
 

ハンファ 1−6 トゥサン  (ソウル・蚕室)
(勝)キム・ソヌ 5勝5敗  (敗)ソン・ジヌ 4勝7敗
本塁打) トゥサン : コ・ヨンミン 9号
 この試合は入場無料だったため、蚕室野球場には今季平日としては最多となる28000人以上の観客が集まった。トゥサンは1回裏ハンファの先発ソン・ジヌ(史上最多の通算207勝)から3番キム・ヒョンスのタイムリーで1点を先制し、3回裏4番キム・ドンジュのタイムリーで1点を追加した。トゥサンの先発キム・ソヌは相手に反撃を許さず、打線は6回裏ハンファの2番手マ・ジョンギルから2番コ・ヨンミンの満塁本塁打で6−0とリードを広げた。ハンファは8回表2死3塁のチャンスを作るが、ここは代わったトゥサンの2番手の高卒新人チン・ヤゴプに抑えられてしまった。
 ハンファは9回表3番クラークの併殺打の間に1点を返したが、最後は3番手キム・サンヒョンが抑え2位トゥサンが快勝し、11連勝と止まらない勢いの3位ロッテとのゲーム差1をキープした。8月27日のSK戦に続いて、8回途中無失点と好投した元メジャーリーガーのキム・ソヌは、シーズン当初の不振から立ち直り、やや先発投手陣の層が薄いトゥサン投手陣の救世主となっている。五輪中断期間再開後、1勝6敗と波に乗れない4位ハンファは、3位ロッテとのゲーム差が2に広がり、5位サムソンにも1.5ゲーム差と迫られ、厳しい状況になってきた。

(6回裏満塁本塁打を打ったコ・ヨンミン。)
        

LG 3−8 ロッテ  (釜山・社稷
(勝)チャン・ウォンジュン 11勝7敗  (敗)シム・スチャン 4勝5敗
本塁打) LG : チョ・インソン 7号  ロッテ : カン・ミンホ 15号、チョ・ソンファン 7号  
 この試合は入場料無料だったこともあり、球団史上初の10連勝とロッテの快進撃に酔いしれている地元釜山のロッテファンたちで、社稷野球場は今季17度目の3万人の大入り満員となった。ロッテは1回裏LGの先発シム・スチャンから4番イ・デホ、5番ガルシア(元オリックス)、6番カン・ミンホの3者連続タイムリーで3点を先制した。LGは2回表ロッテの先発チャン・ウォンジュンから8番チョ・インソンの2試合連続本塁打となる2ランで反撃した。ロッテは4回裏1番キム・ジュチャンのタイムリーで2点、5回裏LGの2番手リュ・テッキョンからガルシアのタイムリー、カン・ミンホの2ランで3点を追加し、試合をほぼ決めた。
 チャン・ウォンジュンは5回でマウンドを降り、6回以降ロッテはヨム・ジョンソク、キム・イスル、キム・サユルの継投で相手に反撃を許さない。LGは9回表ロッテの5番手ペ・ジャンホから2番パク・ヨンテクのタイムリーで1点を返したが反撃もここまでで、ロッテが球団記録をさらに塗り替える11連勝で、その勢いは止まらない。3位ロッテはハンファに勝った2位トゥサンとのゲーム差1をキープし、4位ハンファとのゲーム差を2に広げた。チャン・ウォンジュンはチーム最多の11勝目。ダメ押し2ランを打ったカン・ミンホが3打点と活躍。最下位LGでは3番アン・チヨンが3安打と活躍したが、打線がつながらずロッテの勢いの前に屈した。

(満員の観客で埋まった社稷野球場。)
 

キア 3−7 サムソン  (大邱
(勝)クォン・ヒョク 6勝  (セーブ)オ・スンファン 1勝1敗30S  (敗)ヤン・ヒョンジョン 3敗
本塁打) サムソン : ウ・ドンギュン 2号、チェ・ヒョンウ 17号、チェ・テイン 8号、カン・ボンギュ 1号
 サムソンは1回裏、現在最多勝(13勝)と好調のキアの先発ユン・ソンミンから2番の高卒新人ウ・ドンギュンの本塁打で1点を先制し、4回裏4番チェ・ヒョンウの本塁打、5回裏1番パク・ハニのタイムリーで1点ずつを追加した。サムソンの先発ユン・ソンファンは5回を無失点に抑えていたが、6回表先頭打者に安打を許したところで2番手チョン・ヒョヌクに交代した。キアはこの回代打チェ・ギョンファンの2点タイムリーで1点差とすると、代わったサムソンの3番手クォン・ヒョクから1番イ・ヨンギュの内野ゴロの間に3−3の同点に追いついた。
 サムソンは6回裏キアの3番手ヤン・ヒョンジョンからチャンスを作ると、ここで代わったキアの4番手ソ・ジェウンから6番チェ・テインの3ランで勝ち越した。元メジャーリーガのソ・ジェウンは、故障で6月中旬以来久しぶりの1軍でのマウンドとなったが、痛恨の一発を浴びてしまった。サムソンは8回裏キアの5番手ムン・ヒョンジョンから途中出場の3番カン・ボンギュの本塁打で1点を追加した。7回以降アン・ジマン、チョ・ヒョングン、守護神オ・スンファンが相手の反撃を断ち、5位サムソンが本塁打4本の一発攻勢で快勝しロッテ戦での3連敗から脱出した。さらに6位キアとのゲーム差も3に広げた。オ・スンファンは、イム・チャンヨン(元サムソン、現東京ヤクルト)に続き史上2人目の3年連続30セーブを達成。6位キアは先発のエースのユン・ソンミンが不調で、4位争いから一歩後退した。