DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

   北京五輪野球、優勝候補キューバに逆転勝ちし6連勝、予選リーグ1位通過決定

キューバ 4−7 韓国  (北京・五棵松メイン野球場)
(勝)ソン・スンジュン 1勝  (セーブ)オ・スンファン 1勝1S  (敗)オデリン 1勝1敗
 大会開幕後予選リーグ5連勝で準決勝進出を決めた北京五輪韓国代表チームは、19日同じくすでに準決勝進出を決めていた優勝候補キューバと対戦した。韓国はプロが国際大会に参加するようになった2000年シドニー五輪以来、アマチュア世界最強のキューバとの対戦成績は7戦全敗と圧倒的に分が悪かった。
 キューバは2回表韓国の先発ソン・スンジュン(ロッテ)から7番デスパイネ、8番ペスターノのタイムリーで3点を先制した。韓国はその裏キューバの先発ベラから5番イ・デホ(ロッテ)の死球、6番イ・ジニョン(SK)の四球で1死1,2塁のチャンスを作るが、後が続かない。一方準決勝が決まり余裕のあるキューバは、3回裏から2番手オデリンを登板させた。韓国は4回裏オデリンから先頭の3番キム・ヒョンス(トゥサン)の2塁打でチャンスを作り、1死後イ・デホ、イ・ジニョンの連続四球で満塁とする。1死後8番カン・ミンホ(ロッテ)のタイムリーで1点を返すと、9番コ・ヨンミン(トゥサン)の2点タイムリーで3-3の同点に追いついた。ここでキューバは3番手ゴンザレスに交代させたが、1番イ・ヨンギュ(キア)のバントをゴンザレスが悪送球してしまい、2人が生還し5-3と逆転した。
 韓国は6回裏キューバの4番手ロドリゲスからコ・ヨンミンがヒットで出塁し、2塁へ盗塁すると、イ・ヨンギュのタイムリーで1点を追加した。ソン・スンジュンは3回以降立ち直り無失点を続けたが、7回表1死2塁のピンチで2番手クォン・ヒョク(サムソン)に交代した。クォン・ヒョクは1アウトを取ったが次の打者に四球を与えると、3番手ユン・ソンミンに交代し、期待にこたえ3番の強打者グリエルを打ち取り、反撃を許さなかった。
 韓国は7回裏キューバの5番手ラソから6番イ・ジョンウク(トゥサン)のタイムリーで1点を追加したが、キューバは8回表ユン・ソンミンから5番ペセダのタイムリーで1点を返した。韓国は8回裏2死2,3塁のチャンスを作ったが得点できず、3点リードで迎えた9回表は4番手オ・スンファン(サムソン)を登板させた。コンディション不良で中国戦の1試合のみの登板にとどまっていた抑え候補のオ・スンファンは、キューバ三者凡退に抑え韓国が7-4で逆転勝ちし、6戦全勝で20日オランダ戦に敗れてキューバが中国戦に勝ち、6勝1敗で並んでも直接対決で勝っているため、予選リーグ1位通過が決定した。
 14日の中国戦でも先発したソン・スンジュンは、7回途中まで3失点に抑え大会初勝利。打線は9安打と爆発したとは言えなかったが、相手のミスを突き盗塁でチャンスを広げる卒のない攻撃で7得点をあげた。中でも日本戦で決勝タイムリーを打ったキム・ヒョンスはこの試合でも2塁打2本と活躍した。また投手陣ではオ・スンファンが完璧なリリーフで復調をアピールし、選手の疲労がたまりつつある中、準決勝以降に向けて好材料となった。
 1999年のインターコンチネンタル杯以来の国際大会でのキューバ戦勝利となったが、相手は試合展開に関係なく小刻みに投手を変えるなど、勝負に対する執着心はあまり見られず、五輪のみならず多くの国際大会で結果を残してきた短期決戦のプロ中のプロなだけに、決勝などで再戦した場合まったく違うチームになっている可能性が高く、油断はまったくできない。19日は日本、米国が勝利しともに準決勝進出を決めた。
 韓国は予選リーグ1位通過を決めたことにより、22日11時半(日本・韓国時間)からの準決勝の相手は、リーグ4位となる20日の日本−米国戦の敗者となった。また20日12時半(日本・韓国時間)からは予選リーグ最終戦オランダ戦を行い、準決勝に向けての調整の場とすると思われる。
(文責:ふるりん)