DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

  首位SK、4連敗から脱出  6位キア、延長15回の激闘を制し4連勝

SK 4−3 ハンファ  (大田)
(勝)レイボーン 4勝2敗  (セーブ)チョン・デヒョン 2勝1敗18S  (敗)ソン・ジヌ 4勝3敗
本塁打) SK : パク・キョンワン 6号  ハンファ : キム・テギュン 23号、イ・ボムホ 13号、キム・テワン 17号
 SKは2回表ハンファの先発ソン・ジヌ(史上最多の通算207勝)から6番パク・キョンワンの2ランで先制し、5回表1番イ・ジニョンのタイムリーで1点を追加した。Sの先発レイボーン(元広島)は5回まで相手を無得点に抑えていたが、ハンファは6回裏4番キム・テギュンが2試合連続となる23号本塁打を打つと、5番イ・ボムホもアベック本塁打を叩き込み1点差とし、レイボーンを引き摺り下ろした。ここSKはここで2番手ユン・ギルヒョン、さらに早々と守護神チョン・デヒョンをマウンドに送り同点打を許さなかった。SKは8回表ハンファの3番手アン・ヨンミョンから5番チェ・ジョンのタイムリーで1点を返したが、ハンファもその裏チョン・デヒョンからキム・テワンの4試合連続本塁打で1点差に食らいついた。
 だがその後チョン・デヒョンが何とか抑え、SKが1点差を守りきり今季初の4連敗から脱し、7月初勝利をあげた。ハンファは現在本塁打(23本)、打点(70点)の二冠王キム・テギュン、7月だけで5本塁打と絶好調のキム・テワン、イ・ボムホの3本塁打と、ダイナマイト打線らしい一発攻勢をかけたが、すべてソロだったため、チャンスであと一本が出ず連勝は3で止まった。さらにロッテがLGに勝ったため、ゲーム差なしだが4位に後退。イ・ボムホが3安打と活躍。
  

ウリ 2−4 トゥサン  (ソウル・蚕室)
(勝)ランデル 5勝6敗  (セーブ)チョン・ジェフン 2勝1敗15S  (敗)イ・ヒョンスン 5勝5敗
本塁打) ウリ : イ・テックン 8号  トゥサン : キム・ドンジュ 14号、ホン・ソンフン 4号
 ウリは1回表トゥサンの先発ランデル(元読売)から4番ブランボー(元オリックス)のタイムリーで1点を先制したが、トゥサンはその裏ウリの先発イ・ヒョンスンから4番キム・ドンジュ、5番ホン・ソンフンの2者連続本塁打で3−1と逆転した。ランデルは不安定な内容ながら何とか5回を1失点に抑え、トゥサンは6回以降イム・テフンを登板させ継投策に出た。トゥサンは7回裏ウリの2番手パク・チュンスから9番キム・ジェホのタイムリーで1点を追加したが、ウリは8回表トゥサンの3番手イ・ジェウから3番イ・テックンの本塁打で1点を返した。
 最後は守護神チョン・ジェフンが抑え、選手たちがオールドユニフォームを着て気合を入れたトゥサンが接戦を制した。これまで3年連続2ケタ勝利を記録してきたが、今季は決して調子がよくないランデルは、6月6日のLG戦以来1ヶ月ぶりの勝利となる5勝目。一方ウリは11安打を放ちながらわずか2得点と打線がつながらなかった。

(1回裏逆転2ランを打ったキム・ドンジュ。)


LG 1−4 ロッテ  (釜山・社稷
(勝)ソン・ミンハン 8勝2敗  (セーブ)チェ・ヒャンナム 2勝2敗7S  (敗)シム・スチャン 2勝3敗
 LGは4回表ロッテの先発ソン・ミンハンから5番チェ・ドンスのタイムリーで1点を先制したが、ロッテはその裏LGの先発シム・スチャンから6番ガルシア(元オリックス)、7番チョン・ボミョンのタイムリーで3−1と逆転し、シム・スチャンをノックアウトした。ロッテは5回裏LGの3番手イ・ジェヨンから2番キム・ジュチャンのタイムリーで1点を追加した。ソン・ミンハンは7回を1失点に抑え、8回以降はカン・ヨンシク、チェ・ヒャンナムの継投で相手の反撃を断ち、ロッテが地元釜山の大観衆の前で快勝した。またハンファがSKに敗れたため、ゲーム差なしだが勝率で上回り3位に浮上した。
 エースのソン・ミンハンは6月は未勝利と、最近不調で1ヶ月以上勝ち星から見放されていたが、得意のLG相手に好投し、対LG戦5連勝で今季8勝目。なお今季好調のロッテは、この試合で約27000人の観客が入り、早くも観客動員数が90万人を突破した。一方LGは4番ペタジーニ(元読売)がソン・ミンハンから3三振を奪われるなど、打線がつながらなかった。
 

キア 4−3 サムソン  (大邱
(勝)ユ・ドンフン 5勝2敗2S  (敗)クォン・オウォン 2勝2敗
 キアは2回表サムソンの先発チョン・ビョンホから6番イ・ヒョンゴン、8番チャ・イルモク、9番キム・ジョングクのタイムリーで3点を先制した。サムソンは3回裏、キアの先発で韓国初登板となった新外国人デービスから2番の高卒新人ウ・ドンギュンのタイムリーで1点を返した。デービスは6回を1失点と好投し、キアは7回以降継投策に出たが、サムソンは7回裏キアの2番手ソン・ヨンミンから7番チェ・テイン、代打キム・ジェゴルのタイムリーで3−3の同点に追いつき、デービスの韓国初勝利は消えてしまった。
 試合はこのあと互いの細かい継投策で得点が入らず、延長に突入した。特にサムソンは9回裏キアの4番手イム・ジュンヒョクからサヨナラ勝ちのチャンスを作ったが、キアの守護神ハン・ギジュに抑えられてしまった。キアは10回表勝ち越しのチャンスを迎えるが、サムソンの守護神オ・スンファンに抑えられ、その後は13回まで両チーム守護神同士の投げ合いが続いた。
 試合は今季のプロ野球では2度目となる延長15回に突入し、キアは15回表サムソンの7番手クォン・オウォンから代打キム・ジュヒョンのタイムリーで1点を勝ち越し、その裏は14回から登板したユ・ドンフンが抑え、キアが5時間以上の激闘を制した。6位キアはこれで4連勝で、4連敗となった5位サムソンに0.5ゲーム差に迫った。ユ・ドンフンが2試合連続で勝利投手。サムソンは15回裏無死1塁の場面で、打者の鋭い打球が1塁走者に当たりアウトになるなど、運もなかった。

(15回表代打で決勝タイムリーを打ったキム・ジュヒョン。)