韓国プロ野球のメッカといえば、首都ソウルの南東部にある蚕室(チャムシル)野球場でしょう。トゥサンベアーズとLGツインズと2球団の本拠地になっているだけでなく、この2球団が出場しなくても韓国シリーズの第5戦以降が行われます。
交通アクセスもよく、地下鉄2号線の総合運動場(チョンハプウンドンジャン)駅の5番出口を出ると、すぐそこが球場です。
(地下鉄の出口を出ると入場門が見え、辺りには飲み物や食べ物を売る屋台が出ている。)
(ライト側外野席後方にあるトゥサン、LGのグッズショップ。この日はLGのショップのみオープン。)
(好評の主力選手の背番号入りTシャツ。ピンクの女性用Tシャツもある。)
2008年シーズンが開幕して1週間が経ったこの日は、好調ロッテジャイアンツを見ようと、3塁側に大勢の熱狂的なファンが詰め掛けました。ホームの1塁側にも大勢のLGファンが集まりましたが、この当時チームはなかなか勝てず、応援でもロッテファンに押され、元気がありませんでした。
(球場1塁側通路。LGの主力選手たちの写真がつるされている。)
(試合開始前の国歌斉唱。選手たちはバックスクリーン側を見て直立姿勢。)
試合はLGの先発パク・ミョンファンがロッテ打線につかまり、4回7失点と大乱調。得点が入るたびに、3塁側はお祭り騒ぎでした。LG打線はロッテの先発ソン・スンジュンをまったく打てず、5回までヒットすら出ませんでした。
(LGの応援ステージ。チアガールが攻守交代の間に激しいダンスを披露。)
(得点が入り、白いスティックバルーンがたたかれ新聞紙のボンボンが揺れる3塁側ロッテ内野応援席。)
この日の蚕室野球場は、約29000人以上と満員に近い観客が集まり、さながらロッテの本拠地のような雰囲気でした。ロッテが好調だと、本拠地の釜山だけでなく、ソウルの蚕室、木洞野球場まで観客が増えます。
その理由としては、新聞紙やビニール袋を使った独特の応援や、「セリラー!」「マー!」などの相手を威嚇するようなコール、終盤や得点が入ると歌われる「釜山カルメギ」「釜山港へ帰れ」などの本拠地・釜山のご当地ソングなどがファンたちのボルテージをかきたて、大勢の人々を魅了してやまないからでしょう。
試合は7−0でロッテが完封勝ちし、熱狂的なファンたちのチーム愛をさらに高める結果となりました。