DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

  現代ユニコーンズ、外資系投資会社へ売却

 KBOは30日、ソウルの本部で特別記者会見を開き、経営難に陥っていた現代ユニコーンズ外資系投資会社センテニアルインベストメントに売却すると発表し、シン・サンウKBO総裁と同社のイ・ジャンソク代表が出席し調印式を行った。同社は2007年7月に設立されたばかりの米国資本の投資会社だが、主に韓国人によって運営されソウルに事務所がある。加入金は120億ウォン(約13億5700万円)で、先日新球団設立を白紙撤回したKTが出す予定だった60億ウォン(約6億7900万円)の2倍になる。
 球団の運営はチームスポンサー方式をとり、広告主として韓国内の他企業を募集し、チーム名などを決定すると見られる。具体的なスポンサーなどは現時点では明らかになっていない。本拠地はソウル・木洞(モクトン)野球場となり、センテニアルインベストメント社は2008年から2010年までの3年間で収益を出すように投資を続けていく方針であり、今後5年間は球団を売却しないことと、選手をトレードする際はKBOと協議することで合意している。なお、同社は米国メジャーリーグで見られる民間投資事業モデルでの運営を予定し、初代団長は元プロ野球選手でSBSテレビ解説委員を務めるパク・ノジュン氏となることも明らかになった。
 これで2008年シーズンもプロ野球は8球団で運営されることが確定し、2005年5月ヒョン・ジョンウン現代グループ会長がKBOに球団売却を依頼してから続いてきた現代ユニコーンズ存続問題が、3年近くかかってようやく解決となった。2007年1月に農協への球団売却が発表され内部の反対で中止となってから、STX、KTへの売却も失敗してきたが、KBOは4度目の交渉をようやっと成立させた。1月18日にはKBO理事会で現在3社の企業と、球団売却の交渉中であることが明らかにはなっていた。
 原則として新球団は現代の選手、コーチスタッフ陣と契約する方針であり、選手たちとの年俸契約もできる限り早く済ませ、本来なら1月中旬から予定されていた海外キャンプを2月中にも実施する方針。加入金120億ウォンの他球団への分配率などの問題が残っているが、韓国プロ野球は1社が1球団を独占的に支配する企業スポーツ的な体制から、本格的なスポーツビジネスへの転換点に差し掛かっているとも言えよう。