DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

   SK、ロッテ3連勝  キア、サットンの移籍後初の満塁弾などで勝利

ロッテ 2−1 サムソン  (大邱
(勝)カン・ヨンシク 1勝  (セーブ)カブレラ 1S  (敗)クォン・ヒョク 2敗
 サムソンにとって本拠地・大邱(テグ)での2007年初戦となったこの試合は、サムソンの先発ブラウン(元阪神)、ロッテの先発ソン・ミンハンによる投手戦となる。韓国2年目を迎えた外国人投手ブラウンは、キャンプ中の負傷により開幕が微妙な主砲ホセを欠いたロッテ打線を、5回を打者15人のパーフェクトに抑えた。ロッテのエース、ソン・ミンハンは6回を被安打1の無失点と、主力打者を並べたサムソン打線を文句なしの内容で抑えた。
 サムソンは2番手イム・ドンギュが、ロッテは2番手パク・ソクチン、3番手のサムソンから移籍した左腕カン・ヨンシクが8回まで相手を無得点に抑える。ロッテは9回表、サムソンの3番手クォン・ヒョクから、2006年史上2人目の打撃三冠王となった4番イ・デホの2点タイムリー2塁打でで均衡を破った。ロッテは9回裏抑え候補でSKから移籍した新外国人カブレラを登板させるが、1番パク・ハニにタイムリーを打たれ1点を返された。だが後続を打ち取りロッテが1点差を守りきり、示範競技開幕から3連勝となった。両チームあわせて5安打と、打線の迫力不足が課題として浮き彫りになった。2006年の覇者サムソンは、示範競技ここまで1勝2敗と少し不安なスタートとなった。

(9回表、決勝2点タイムリー2塁打を打ったロッテの主砲イ・デホ。)
 

現代 6−10 ハンファ  (大田)
(勝)アン・ヨンミョン 1勝  (敗)キャラウェイ 1敗
本塁打) 現代 : ソン・ジマン 1号  ハンファ : キム・テワン 1号、ヨン・ギョンフム 1号
 現代は1回表、ハンファの先発で20歳の若手ユ・ウォンサンから3番イ・テックン、4番イ・スンヨンのタイムリーなどで3点を先制するが、ハンファはその裏現代の先発キャラウェイから、この試合4番を任された2年目の若手キム・テワンの2ランで反撃する。さらに2回裏1番コ・ドンジンのタイムリーなどで3点を奪い5-3と逆転すると、4回裏兵役から復帰した2番イ・ヨンウ、3番の新外国人クルーズのタイムリーで3点を追加した。韓国3年目の外国人投手キャラウェイは4回8失点と、過去2年間で30勝をあげた片鱗をまったく感じさせない最悪の内容だった。
 ハンファは2番手アン・ヨンミョンが2回から5回までの4イニングを無失点に抑えると、5回裏現代の2番手オ・ソンミンから持ち前の長打力で期待されている若手ヨン・ギョンフムの本塁打で1点、6回裏3番手ノ・ファンスから途中出場の正捕手シン・ギョンヒョンのタイムリーで1点を追加した。現代は8回表ハンファの5番手ユン・グニョンからイ・テックンのタイムリーで2点、9回表6番手クォン・ジュンホンから6番のベテラン外野手ソン・ジマンの本塁打で1点を返したが、ハンファが序盤の大量リードを守り15安打10得点で勝利した。ハンファは新外国人クルーズが3安打と結果を残し、打線の破壊力が証明された。現代は13安打しながらキャラウェイの乱調が響き、示範競技開幕から3連敗。2006年打率3割を記録し主軸となったイ・テックンが3安打3打点と活躍した。
 

キア 9−6 LG  (馬山)
(勝)イ・サンファ 1勝  (敗)ハリッカラ 1敗
本塁打) SK : チャン・ソンホ 1号、サットン 1号、キム・ジョングク 1号
 SK相手に示範競技開幕から2試合連続で完封負けしたキアは1回表、LGの先発でサムソンから移籍した新外国人ハリッカラから3番チャン・ソンホの本塁打で1点を先制した。LGはその裏キアの先発ユン・ソンミンから同点に追いつくが、キアは3回表チャン・ソンホの犠牲フライで1点を勝ち越した。2006年抑えとして活躍したユン・ソンミンは4回を1失点、ハリッカラは4回を2失点と先発としては悪くない内容だった。
 キアは5回表LGの2番手チン・ピルジュンから、現代から移籍した新外国人の4番サットンの満塁本塁打や押し出しの四球で5点を追加した。かつて韓国を代表する抑えとして活躍していたが、2004年LG移籍後はまったく期待に応えられていないチン・ピルジュンは1死も取れず5失点と、大変厳しい結果となった。LGはその裏キアの2番手イ・サンファから、6番キム・サンヒョンのタイムリーで1点を返した。キアは8回表のキム・ジョングクの本塁打などでリードを広げた。
 LGも7回裏キアの4番手シン・ヨンウンから7番チェ・ドンス、8番チョ・インソンの連続タイムリーで2点を返し、9回裏抑え候補の若手ハン・ギジュからチェ・ドンスの2打席連続タイムリーで3点差に迫ったが、キアが逃げ切り示範競技初勝利となった。LGは新旧の戦力をテストしながらではあるが、示範競技3連敗。生え抜きのベテラン内野手チェ・ドンスが2安打3打点と、存在感を示した。


トゥサン 2−3 SK  (仁川・文鶴)
(勝)キム・ヨンス 1勝  (セーブ)チョン・デヒョン 2S  (敗)キム・ミョンジェ 1敗
 SKの先発は2006年台湾プロ野球・La Newで16勝をあげ優勝に貢献した新外国人レイボーン(元広島)で、4回途中まで1失点ながら3四球と不安定な内容だった。SKは1点先制された3回裏、トゥサンの先発で先発定着を狙う20歳の若手キム・ミョンジェから2番パク・チェサン、3番キム・ジェヒョン、5番パク・キョンワンのタイムリーで3−1と逆転する。トゥサンは4回以降キム・スンフェや兵役から復帰したチョン・ソンフン、ク・ジャウンの継投でSKに追加点を許さなかった。すると7回表SKの5番手チョン・ウラムから兵役から復帰しレギュラー定着が期待される3番ユ・ジェウンのタイムリーで1点差に迫った。
 だがSKは高卒新人ウィ・デハン、抑え候補のチョン・デヒョンが相手に同点打を許さず、1点差で逃げ切り示範競技開幕後3連勝となった。SKは10安打で3打点と打線につながりを欠いたが、細かい継投で相手の反撃をかわした。トゥサンも得意の継投で相手に必要以上に得点を許さず、敗れたとはいえ収穫のある内容だった。

(SKの先発レイボーンは4回途中まで登板。)
(文責:ふるりん