17日に韓国では示範競技(シボムキョンギ、オープン戦)が開幕し、4試合が行われた。4月1日まで各球団14試合ずつ行い、4月6日の開幕に備える。
ハンファ 4−1 サムソン (済州)
(勝)キム・ヒョンミン 1勝 (セーブ)ヤン・フン 1S (敗)クォン・ヒョク 1敗
2006年韓国シリーズで対戦した両チームによる示範競技開幕戦は、普段プロ野球が行われない済州(チェジュ)道の中心都市・済州市で実施された。サムソンは1回裏、ハンファの先発ムン・ドンファンから1点を先制した。ハンファは3回表サムソンの先発の新外国人ウィルソンから、兵役から復帰したイ・ヨンウの犠牲フライで1−1の同点に追いつく。
ハンファは7回表サムソンの左腕クォン・ヒョクからコ・ドンジンのタイムリーで1点を勝ち越すと、8回表ペク・チェホのタイムリーで2点を追加した。サムソンは7回裏同点のチャンスを作るが、2006年7月以来故障で投げられなかったチョ・ソンミン(元読売)をマウンドに送る。チョ・ソンミンはこのピンチをしのぐと、8回まで登板した。9回裏は守護神ク・デソン(元オリックス)とヤン・フンが抑え、ハンファがサムソンに逆転勝ちし前年の韓国シリーズで敗れた雪辱を晴らした。コ・ドンジンが3安打1打点で勝利に貢献。サムソンは4回以降打線がつながらず、シム・ジョンス、キム・チャンヒィからなる外野守備陣にも不安を残した。
〔8回表、ハンファのイ・ボムホ(右)がペク・チェホの2塁打で生還しようとしている。〕
トゥサン 1−0 現代 (水原)
(勝)チョン・ソンフン 1勝 (セーブ)チョン・ジェフン 1S (敗)ソン・シニョン 1敗
試合は投手戦となり、トゥサンの先発リオス、現代の先発キム・スギョンがそれぞれ4回を無失点に抑えた。リオスは韓国6年目らしい落ち着いた投球だった。2006年オフFA宣言し1年契約したキム・スギョンは、これまで6回の2ケタ勝利をあげている実績に見合った投球だった。トゥサンは5回表現代の2番手ソン・シニョンから、主軸として活躍が期待される巨漢チェ・ジュンソクのタイムリーで1点を先制する。この1点を兵役から復帰したチョン・ソンフン、キム・スンフェ、高卒新人イム・テフン、守護神チョン・ジェフンの完封リレーで守りきり、トゥサンが目標とする守りの野球で示範競技緒戦に勝利した。
SK 3−0 キア (光州)
(勝)ユン・ギルヒョン 1勝 (セーブ)チョン・デヒョン 1S (敗)キム・ジヌ 1敗
SKは3回表キアの先発キム・ジヌから、イ・ジニョンの内野ゴロの間に3塁走者が生還し1点を先制した。SKの先発は2006年高卒新人三冠王に輝いたリュ・ヒョンジン(ハンファ)の再来と言われ、大きな話題を呼んでいる高卒新人左腕キム・グァンヒョンだった。キム・グァンヒョンは1回裏2死から3者連続四球で満塁のピンチを招いたが、チョ・ギョンファンを打ち取りピンチをしのいだ。その後もピンチを招くものの4回を無失点に抑え、プロデビュー戦は何とか結果を残した。
SKは9回表、キアの守護神候補の若手ハン・ギジュからパク・チェホンのタイムリーなどで2点を追加した。2006年開幕前に大型高卒新人として期待され、リュ・ヒョンジンに水をあけられたものの10勝をマークしたハン・ギジュにとっては、不満の残る内容だった。キアはユン・ギルヒョン、ベテラン左腕のカ・ドゥギョム、抑え定着を狙うチョン・デヒョンの継投に抑えられ、SKが新人投手の勢いそのままに完封勝ちした。
〔力投するキム・グァンヒョン(SK)〕
ロッテ 13−10 LG (馬山)
(勝)パク・チチョル 1勝 (敗)チェ・ウォンホ 1敗
(本塁打)LG : チェ・ギルソン 1号、イ・ソンヨル 1号
2006年はロッテが7位、LGが8位と最下位争いをした両チームの示範競技初戦は、まるで前年を思い出させるかのような締まりのない乱打戦となった。ロッテは2回表、LGの先発チェ・ウォンホから5点を奪い先制する。LGもロッテの先発チャン・ウォンジュンから3回裏に1点、4回裏に2点を返し5−3と点差を縮めた。ロッテは5回表に一挙6点を奪い11−3とリードを広げ、これで勝負あったかに思えた。
だがLGは6回裏チェ・ギルソンの2ラン、8回裏イ・ソンヨルの2ランなどで猛追する。さらに9回裏ロッテの守護神候補でSKから移籍した新外国人カブレラから2点を返したが、ロッテが何とか逃げ切り乱打戦を制した。ロッテは先発全員安打を記録し、2番でスタメン出場し外野のレギュラーを狙う若手イ・スンファが4安打2打点と活躍した。両チームともに投手陣がぴりっとせず、不安だらけの内容だった。
(文責:ふるりん)