10月27日までにKBO(韓国野球委員会)にFA申請書を提出した14名の選手のうち、優先交渉期間だった11月7日までに前所属球団と再契約したのはヤン・ジュンヒョク(サムソン)、ソン・ジヌ(ハンファ)、チョン・ギョンべ(SK)、イ・ジョンボム(キア、元中日)、チャン・ソンホ(キア)など6名にとどまった。現役を引退しサムソンのコーチに就任するカン・ソンウ(SK)を除く残りの7名は8日から他球団との交渉が可能となり、本格的に2005年のFA移籍市場がオープンした。その中でまず最初に、キム・ミンジェがSKからハンファへの電撃移籍を決めた。
FA宣言した選手を4名抱えていたSKだが、その去就が大きく注目されている大型外野手パク・チェホン(32)は4年総額35億ウォン(約3億9320万円)を要求したが、球団側の提示は4年23億5000万ウォン(約2億6410万円)と10億ウォン以上の差があり交渉は決裂した。また今季不振だった中継ぎ投手のウィ・ジェヨン(33)は3年総額15億ウォン(約1億6850万円)を要求したが、球団提示はわずか2年6億ウォン(約6740万円)であり交渉は決裂した。
現代は強打の外野手ソン・ジマンに3年総額17億ウォン(約1億9100万円)を提示したが、本人は4年総額33億ウォン(約3億7070万円)を要求し、契約に失敗した。またベテランの外野手チョン・ジュンホ(36)は2年11億ウォン(約1億2360万円)を要求したが、球団側は単年契約しか認めず妥協点を見出せなかった。
トゥサンでは主力外野手のチョン・サンヨル(33)が3年10億ウォン(約1億1230万円)を要求したが、球団側は2年契約しか提示しなかった。そのほか複数年契約を希望した外野のキム・チャンヒィ(32)、控え内野手のホン・ウォンギ(32)は単年契約しか提示されなかった。
近年FA移籍が活発になり、選手の年俸や契約金も上昇傾向にあるが、今年のオフもここ数年と同様のマネーゲームが繰り広げられている。上記の選手たちの交渉期限は今年の12月31日までで、2006年1月1日から31日までは前所属球団を含めた全球団と交渉できる。すでにロッテは8日、今年はFA移籍による選手獲得はしないと明らかにしており、他球団もあまり積極的に獲得へ乗り出さないと見られている。それは来季オフにはキム・ドンジュ(トゥサン)、イ・ビョンギュ(LG)、キム・スギョン(現代)、ノ・ジャンジン(ロッテ)などFA権を獲得する可能性が高い大物選手がそろっており、各球団ともに今年はあまり補強費を使おうとしないからである。
(文責:ふるりん)