韓国シリーズ第9戦 現代 8−7 サムソン (ソウル・蚕室)
(勝)シン・チョリン 2勝1敗 (セーブ) チョ・ヨンジュン 3S (敗)キム・ジヌン 1勝2敗
現代が連覇に王手をかけた史上初の韓国シリーズ第9戦は、雨が降りしきる中約2万人の観衆を集め、現代の先発がオ・ジェヨン、サムソンの先発がキム・ジヌンで始まった。1回裏、現代はキム・ハンスのタイムリーで1点を先制する。
すかさず現代は2回表パク・チンマンのタイムリーで同点とすると、打線に火がつき連打で得点を重ねキム・ジヌンをノックアウトする。サムソンの2番手パク・ソクチンも連打を浴び1アウトも取れず降板し、結局この回現代は8点を奪い試合は決まったかに思えた。
だがサムソンもこの後猛反撃を開始する。4回裏、調子が今ひとつのオ・ジェヨンからチャンスを作り、現代の2番手シン・チョリンからキム・ジョンフンのタイムリーなどでまず3点を返す。またサムソンの3番手クォン・ヒョクがロングリリーフで好投し、現代に追加点を与えない。
サムソンは必勝体制をとり6回途中からクォン・オジュン、9回は守護神イム・チャンヨンを登板させ、現代打線を抑える。そして6回、8回裏に1点ずつを返していく。
9回裏、サムソンは現代の守護神チョ・ヨンジュンからチャンスを作ると、ショートのパク・チンマンのエラーで8−7と1点差に迫る。だが、チョ・ヨンジュンが最後の打者を打ち取り試合が終了し、現代が4度目のシリーズ優勝を球団史上初の連覇で飾った。シリーズ対戦成績は現代の4勝2敗3分けに終わった。
シリーズMVPには、7試合で登板し3セーブをあげ自責点0に抑えた現代の守護神、チョ・ヨンジュンが選ばれた。
第9戦までもつれた2004年韓国シリーズは、入場料収入が20億2650万ウォン(約1億9600万円)と史上最高を記録した。だが総観客動員数は17万2034名と、史上最高を記録した1995年のOB(現トゥサン)−ロッテの21万634名を更新することはできなかった。だが準プレーオフ、プレーオフから続いた熱戦に大勢の観客が詰め掛け、兵役逃れ問題でイメージダウンした韓国プロ野球の威信回復には成功したといえよう。