DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

  リオス(トゥサン)、首位SKを完封し13勝目  ヤン・ジュンヒョク(サムソン)、3本塁打の大爆発

トゥサン 1−0 SK  (仁川・文鶴)
(勝)リオス 13勝3敗  (敗)キム・グァンヒョン 1勝5敗
 3位トゥサンが首位SKに挑んだこの試合は、トゥサンの先発リオス、SKの先発キム・グァンヒョンによる投手戦となった。現在最多勝争いトップに立つリオスに負けじと、高卒新人ながら即戦力として期待されたが、活躍できず2軍落ちしたキム・グァンヒョンも負けじと力投する。だがトゥサンは6回表キム・グァンヒョンから先制のチャンスを作ると、代わった2番手キム・ウォンヒョンから5番チェ・ジュンソクのタイムリーで1点を先制した。
 リオスは7回1死までパーフェクトピッチング、8回無死までノーヒットピッチングと完璧な内容で、トゥサンは虎の子の1点を守りきりわずか2安打の完封勝ちを収めた。さらに0.5ゲーム差で追いかけていたハンファが敗れたため、トゥサンが2位に浮上した。リオスは今季3度目の完封となる最多勝争いトップの13勝目で、自身の連勝も11に伸ばした。首位SKはここまでトゥサン相手に6勝7敗と負け越し苦手にしている。

[今季13勝目をあげたリオス。]
  

ロッテ 5−1 ハンファ  (大田)
(勝)チェ・ヒャンナム 5勝6敗  (敗)チョン・ミンチョル 8勝3敗
 ロッテは3回表、ハンファの先発チョン・ミンチョル(元読売)から6番キム・ジュチャン、7番カン・ミンホのタイムリーで2点を先制すると、4回表3番パク・ヒョンスンの犠牲フライやエラーで2点を追加した。ハンファはその裏ロッテの先発チェ・ヒャンナムの暴投で1点を返した。ロッテは6回表相手のエラーで1点を追加した。
 チェ・ヒャンナムは8回を1失点に抑えると、最後はカン・ヨンシクが抑えロッテが快勝した。1番チョン・スグンが4安打と活躍。わずか3安打に抑えられ、肝心なところでエラーも目立ったたハンファは0.5ゲーム差で追いかけていたトゥサンがSKに勝ったため、3位に後退。
 

キア 0−5 LG  (ソウル・蚕室)
(勝)イ・スンホ 2勝  (敗)シン・ヨンウン 7勝8敗
本塁打) LG : パク・ヨンテク 9号
 LGは1回裏キアの先発シン・ヨンウンから4番チェ・ドンスの犠牲フライで1点を先制すると、3回裏5番パク・ヨンテクの3ラン、4回裏9番クォン・ヨングァンの犠牲フライでリードを広げた。LGの先発イ・スンホは7回を無失点と好投した。キアのイ・サンファ、ヤン・ヒョンジョンのリリーフ陣もLGに追加点を許さない。
 8回以降はキム・ミンギ、チョン・ジェボクなどのリリーフ陣がキアの反撃を断ち、LGが完封勝ちし4位ながら2位トゥサンまで1.5ゲーム差を守り、2位争いにとどまり続けている。故障から復活したかつての左腕エースのイ・スンホが2勝目。キアはわずか5安打に抑えられたが、そのうち2安打が元メジャーリーガーとして活躍が期待されたが2軍落ちも経験したチェ・ヒィソプのもので、少しずつ調子をあげてきたようだ。
 

サムソン 16−6 現代  (水原)
(勝)オ・スンファン 3勝2敗20S  (敗)イ・ドンハク 1勝2敗
本塁打) サムソン : シム・ジョンス 16,17号、ヤン・ジュンヒョク 18.19.20号、イ・ジョンシク 2号、カン・ボンギュ 1号  現代 : チョン・ジュンホ 1号
 サムソンは1回表現代の先発チャン・ウォンサムから4番シム・ジョンスの2ランで先制したが、現代はその裏サムソンの先発イム・チャンヨンから1番チョン・ジュンホ先頭打者本塁打で1点を返す。サムソンは4回表3番ヤン・ジュンヒョク、シム・ジョンスの連続本塁打で2点を追加するが、現代もその裏8番キム・ドンスの犠牲フライで1点を返す。サムソンは5回表現代の2番手パク・チュンスからシム・ジョンスの内野ゴロの間に1点を追加したが、現代はその裏5番イ・スンヨンへの押し出しの四球と代打カン・ビョンシクの走者一掃となる3点タイムリー2塁打で6−5と逆転し、イム・チャンヨンをノックアウトした。
 現代はその後ノ・ファンス、チョ・ヨンフンの継投でサムソンに反撃を許さず、8回途中から抑えのソン・シニョンを登板させた。サムソンもクォン・ヒョク、ユン・ソンファンの継投で現代に追加点を許さない。そしてサムソンは9回表2死でヤン・ジュンヒョクがソン・シニョンから同点本塁打を打ち、その裏の現代の攻撃は守護神オ・スンファンが抑え、試合は延長に突入した。
 サムソンは12回表現代の6番手イ・ドンハクからヤン・ジュンヒョクのこの試合3本目となる2ランで勝ち越すと、代わった7番手ノ・ビョンオから6番キム・ハンスのタイムリー、途中出場の8番イ・ジョンシクの満塁本塁打、カン・ボンギュの3ランなど打者13人の猛攻で10点を奪い、試合を決めた。最後はイム・ドンギュが抑え、サムソンが5時間近くに及んだ打撃戦を制した。
 決勝本塁打を打ったヤン・ジュンヒョクは6安打3本塁打4打点と活躍し、本塁打王争いトップタイに並んだ。シム・ジョンスも2本塁打4打点と活躍。サムソンは6回以降無失点と、リリーフ陣の好投も勝利に大きく貢献した。敗れた現代は延長12回に集中力が切れてしまった。5番イ・スンヨンが3安打と活躍。

  ペレス(元オリックス)が2年ぶりに復帰 リオスは退団

 ロッテは13日、今季退団したフェリックス・ホセに代わる新外国人野手として入団したエドゥアルド・リオス(34)をウェーバー公示にかけ退団とし、それに代わる新外国人選手としてロベルト・ペレス(38)の入団を発表した。ペレスは年俸10万ドル(約1220万円)、出来高払い2万ドル(約240万円)の合計12万ドル(約1470万円)で契約した。
 ペレスは2003年から05年までロッテに在籍し、2年ぶりの復帰となった。ペレスは長く大リーグ傘下のマイナーリーグに在籍し、1994年ブルージェイズで初めて大リーグに昇格した。その後マリナーズなどに移籍し、1999年には日本プロ野球オリックスに1年在籍した。2003年シーズン途中からロッテに入団し、2005年の開幕前に負傷しシーズン絶望となったため、公式戦に1試合も出場せずに退団した。
 韓国での通算成績は2年間で175試合に出場、打率.314、27本塁打、116打点、9盗塁。大リーグでの通算成績は6年間で221試合に出場、打率.254、8本塁打、44打点。マイナーリーグでの通算成績は10年間で1142試合に出場、打率.295、100本塁打、586打点、76盗塁。
 ペレスは16日に韓国へ入国し、20日のSK戦から出場予定。率も残せ長打も期待できる外野手として、主砲イ・デホの後を打つ5番打者としての起用が予想される。
 一方、5月に入団したエドゥアルド・リオスは主軸としての働きが期待されたが、38試合に出場し打率.231、2本塁打、17打点と活躍できず、最近は先発を外れることも多くなっていたため、代わりの新外国人選手が見つかれば退団は必至とみられていた。今季2度目の外国人選手の入れ替えを行った6位ロッテは、ペレスの復帰をチームの成績上昇に結び付けられるかが注目される。

(7月13日現在) 
          試合   勝   敗   分    勝率      差
1.SK      79  46   28   5     .622   −
2.トゥサン     78   41    35   2   .539  6.0
3.ハンファ    75    39   34   2  .534   6.5
4.LG       75    37    34   4    .521    7.5
5.サムソン   76  36   37   3   .493     9.5
6.ロッテ     76    34    39  3  .466    11.5
7.現代     76   35   41   0   .461   12.0
8.キア     79   29   49   1   .372     19.0
(文責:ふるりん