DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

  4月5日 ハンファイーグルス−SKワイバーンズ (仁川・文鶴野球場)

 どのようなプロ野球選手とて引退の時は必ず訪れます。しかも引退を盛大に惜しんでもらえる選手はほんのひとにぎりです。今回はある偉大な選手の引退セレモニーの様子をお伝えします。

 2013年10月下旬、韓国プロ野球に偉大な足跡を残した一人の選手が現役引退を表明しました。
 
 捕手として史上初の通算300本塁打
 2球団で5回の韓国シリーズ優勝に貢献。

 そう、パク・キョンワンです。

 韓国プロ野球史上最長となる実働23年を迎えた名捕手も、42歳という年齢には勝てず、惜しくも引退となりました。
 2014年よりSK2軍監督として後進の指導にあたることになりましたが、4月5日、SKの本拠地・文鶴野球場で盛大な引退セレモニーが行われました。

 ますは試合前、パク・キョンワンと高校時代からバッテリーを組み、2011年に現役を引退し現在はSKの投手コーチを務めるキム・ウォンヒョンが始球式をつとめました。
 無論そのボールはパク・キョンワンが受けました。




 試合はSKが6−2で勝利し、パク・キョンワンの引退に花を添えました。



 試合終了後、グラウンドで引退セレモニーが始まりました。
 パク・キョンワン本人はレフトのブルペンからオープンカーに乗って登場し、ホームベース付近で表彰を受けます。





 チーム、選手、ファンへの感謝を述べたスピーチでは思わず涙ぐむ場面も。


 そしてバックスクリーンには、SK初の永久欠番に指定されたパク・キョンワンの26番を称えるフラッグが飛び出てきました。


 さらに外野レフト側には、26番の数字がボールに描かれた新しいモニュメントが輝いていました。


 また、キム・グァンヒョンとともに2010年韓国シリーズ優勝のシーンを再現するなど、凝った演出も。



 このあとパク・キョンワンはオープンカーで場内を一周し、ファンたちから惜しみない拍手と賛辞を送られます。





 そして本人が1塁側SK応援席のステージに立ち、ファンたちに直接挨拶しました。最後は盛大な花火がバックスクリーンからまだ寒い春先の夜空に打ち上げられ、引退セレモニーは幕を閉じました。






 SKを3度の韓国シリーズ優勝に導いたパク・キョンワンはそう遠くない未来に監督としてSKを率いる日が訪れ新しい黄金時代をもたらすに違いないと、SKファンたちは確信しながら帰路についたようでした。

(文責 : ふるりん