DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

   韓国シリーズ第1戦 イ・スンヨプ(元オリックス)の10年ぶりの本塁打でサムソン先勝

2012年 韓国シリーズ 第1戦

SK 1−3 サムソン  (大邱
(勝)ユン・ソンファン 1勝  (セーブ)オ・スンファン 1S  (敗)ユン・ヒィサン 1敗
本塁打) サムソン : イ・スンヨプ 1号
 3年連続でサムソン、SKの同じ組み合わせとなった韓国シリーズ第1戦は、サムソンの本拠地・大邱で満員の観客が集まり盛大に始まった。

 SKは1回表、サムソンの先発ユン・ソンファンから2番パク・チェサンがヒットで出塁したが、盗塁に失敗しチャンスを作れなかった。サムソンは1回裏、SKの先発ユン・ヒィサンから2番チョン・ヒョンシクが四球で出塁すると、3番イ・スンヨプ(元オリックス)が2002年以来10年ぶりの韓国シリーズでの本塁打となる2ランを打って先制した。その後ユン・ソンファンは好投を続け、サムソンは3回裏9番キム・サンスのヒットや、前の打席で先制2ランを打ったイ・スンヨプへの敬遠でチャンスをつくったが、ここは4番パク・ソンミンが三振し追加点はならなかった。


(1回裏イ・スンヨプの2ランで先制。)


 するとSKは4回表、先頭の1番チョン・グヌが四球で出塁し盗塁やエラーで3塁まで進むと、4番イ・ホジュンのタイムリーで1-2と追い上げた。後続は断たれ同点に追いつけなかったが、ユン・ヒィサンは2回以降追加点を与えない好投を続けた。SKは6回表またも先頭のチョン・グヌがヒットで出塁しチャンスを作ったが、ここで代わったサムソンの2番手シム・チャンミンが3番チェ・ジョン、先ほどタイムリーを打ったイ・ホジュンを抑えピンチをしのいだ。サムソンも6回裏満塁のチャンスを作ったが、なんとかここはSKが好守備などでしのいだ。
 サムソンは7回裏8番イ・ジヨンのヒットと送りバントで2塁まで走者を進め、ここで代走カン・ミョングは1番ペ・ヨンソプの内野安打の間に相手のセカンドの送球が遅いのに気がつき、一気に2塁から本塁へ生還し、貴重な1点を追加した。サムソンは7回途中から3番手アン・ジマン、8回途中から4番手クォン・ヒョクと細かい継投でSKに反撃の糸口を与えない。ユン・ヒィサンは8回裏も三者凡退と好投した。
 しかし8回途中から登板したサムソンの守護神オ・スンファンが完璧に抑え、2年連続韓国シリーズ優勝を目指すサムソンが接戦を制し、第1戦をものにした。6回途中まで1失点に抑えたユン・ソンファンは韓国シリーズ初勝利。2003年以来9年ぶりにサムソンへ復帰したイ・スンヨプは、この日の決勝2ランがポストシーズン通算13本目と史上最多タイ記録を達成した。オ・スンファンも韓国シリーズ通算7セーブ目と、こちらも史上最多記録を更新した。ともあれ経験豊富な選手たちが自身の役割を全うした完璧な勝利だった。


(韓国シリーズ初勝利をあげたユン・ソンファン。)



(完璧な火消しを見せたオ・スンファン。)


 対するSKは先発ユン・ヒィサンが8回3失点と完投したが、要所でサムソンの投手陣に打線が点火するのを消し止められ、力の差を見せ付けられてしまった。
 
 韓国シリーズ第2戦は、第1戦と同じく大邱で25日18時より開始され、サムソンはチャン・ウォンサム(17勝6敗)、SKはマリオ(6勝3敗)と予告先発が発表されている。