DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

  シム・スチャンとパク・ピョンホ、ソン・シニョンとキム・ソンヒョンの2対2トレード成立

 LGとネクセンは31日、シム・スチャン投手(30)とパク・ピョンホ内野手(25)、ソン・シニョン投手(34)とキム・ソンヒョン投手(22)の2対2トレードが成立したことを発表した。7月31日は2011年シーズンのトレード期限日であり、しかも試合終了後にネクセンの2選手にはトレードが通達された。
 シム・スチャンは大学卒業後2004年LGに入団し、2006年には先発として活躍し10勝をあげ主力投手に成長した。だがこのときを上回る成績を残せず、2009年には6勝をあげたがシーズン途中から勝てなくなり、2010年は未勝利に終わり、2011年シーズンもここまで17試合に登板、0勝6敗、防御率5.03の成績で、2年越しの個人最多連敗記録も17にまで伸ばしていた。プロ8年間の通算成績は186試合に登板、27勝43敗3セーブ13ホールド、防御率4.94。新天地ネクセンで2年ぶりの勝利をあげられるかが注目される。
 パク・ピョンホは高校卒業後2005年LGに入団し、右の大砲として注目された。軍から除隊後の2009年には9本塁打を放ったが、打率が低く主力には定着できずにいた。2011年シーズンは15試合に出場、打率.125、1本塁打、3打点と成績が低迷していた。プロ7年間の通算成績は288試合に出場、打率.190、25本塁打、84打点、9盗塁。新天地ネクセンでは若手の長距離打者が少ないため、出場機会は増えるものと思われる。
 
 ソン・シニョンは大学卒業後2001年現代に入団し、タフなサイドハンド右腕として長年活躍してきた。現代解散後は2008年からヒーローズ(2010年よりネクセンヒーローズ)に移籍し、リリーフとして現代在籍時と変わらぬ投球を続けてきた。2011年シーズンも43試合に登板、3勝1敗8セーブ7ホールド、防御率2.36と安定した成績だった。プロ11年間の通算成績は530試合に登板、46勝37敗36セーブ58ホールド、防御率4.16。リリーフ陣が手薄なLGにとっては、願ってもない補強となった。
 キム・ソンヒョンは高校卒業後2008年ヒーローズに入団し、若手の有望株として期待され、2010年先発に定着し7勝をあげた。2011年シーズンは最下位争いするチームもあってなかなか勝てずにいたが、ここまで16試合に登板、3勝5敗、防御率5.38と先発ローテーションを守り続けていた。だが3勝目をあげた31日のキア戦終了後にトレードを通告され、チームを離れることとなった。プロ4年間の通算成績は89試合に登板、12勝21敗1セーブ、防御率5.42。

 今回のトレードは、LGはくすぶっていた2人を放出し、ネクセンの主力投手2人を獲得して、熾烈な4位争いに残るための切り札だったといえよう。一方最下位に沈むネクセンとしては、過去の実績も十分でまだまだ働けるシム・スチャンと、未来の大砲候補を手に入れるという目的があると思われる。かなり異例な時期の大型トレードであるが、両チームにとって意義のあるものとなってほしい。
    
(文責 : ふるりん