DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

  キム・ギョンムン監督辞任  キム・グァンス監督代行就任

 トゥサンのキム・ギョンムン監督(52)は13日、2011年シーズンの成績不振の責任を取る形で自ら辞任した。2011年シーズンの残り試合は、キム・グァンス首席コーチ(52)が監督代行に就任し指揮を執ることとなった。
 キム・ギョンムン監督は2004年トゥサンの監督に就任し、2003年は7位に低迷していたチームを再建し就任初年度は公式戦3位に飛躍させ、翌2005年には公式戦2位で韓国シリーズに出場するなど、優秀な若手監督として評価を高めた。2007年には北京五輪韓国代表監督に就任し、2008年北京五輪本大会では予選リーグ、準決勝、決勝と9連勝で全勝優勝での金メダル獲得と、その名声をさらに高めていった。
 その一方で自身が率いるトゥサンは2007年、2008年と2年連続で韓国シリーズに出場したものの、圧倒的な強さを誇ったSKを倒すことはできなかった。2009、2010年は公式戦3位で韓国シリーズに出場できず、3年契約の最終年となった2011年シーズンこそ自身初となる韓国シリーズ優勝達成をもくろんでいた。トゥサンは開幕当初こそ上位につけていたが、5月になると徐々に調子を落とし、相手が自殺までしてしまった某選手の女性スキャンダルもあったかチームがばらばらになってしまい、6月12日現在7位にまで転落し最下位争いに加わっていた。
 だが2004年から2010年まで7年連続勝率5割以上、5位だった2006年を除いて6度のポストシーズン進出など、安定して上位にチームを進出させた手腕は高く評価される。また、コ・ヨンミン、キム・ヒョンス、ヤン・ウィジ、イ・ヨンチャンなど自前で若手を育てて結果を出すことに長けていて、他の球団にない独自性を出すことにも成功したが、2011年シーズンは有望な若手の台頭があまり見られず、チームに勢いを与えられなかった。監督通算8年間の成績は960試合、512勝432敗16分け、勝率.542。
 
 また、新任のキム・グァンス監督代行は、現役時代はトゥサンの前身OBで内野手として活躍し、現役引退後はOB、トゥサンで長年コーチを務めてきた生え抜きである。近年は首席コーチとしてキム・ギョンムン監督を支え、北京五輪にも韓国代表コーチとして参加した。チームを熟知したキム・グァンス監督代行の手によって、近年になく低迷するトゥサンがどのように再建されるのか注目される。