DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

   準プレーオフ第2戦 ロッテ、イ・デホの一発で延長戦を制しプレーオフ進出に王手

2010年 準プレーオフ 第2戦

ロッテ 4−1 トゥサン  (ソウル・蚕室)
(勝)イム・ギョンワン 1勝  (敗)チョン・ジェフン 2敗
本塁打) ロッテ : イ・デホ 1号

 ロッテが緒戦を制した準プレーオフ:第2戦は、前日29日と同様蚕室野球場に27000人の超満員の観衆を集めた。始球式はダンスグループ「Brown Eyed Girls」のメンバー、ナルシャがつとめた。

(始球式をつとめた「Brown Eyed Girls」のナルシャ。)


 試合はトゥサンの先発がキム・ソヌ(13勝)、ロッテの先発がサドースキー(10勝)で始まった。トゥサンは1回裏先頭の1番イ・ジョンウクのヒット、2番オ・ジェウォンへの死球、そして2人の盗塁や5番キム・ドンジュへの四球で2死満塁のチャンスを作ったが、6番チェ・ジュンソクが三振し先制のチャンスを逃した。トゥサンは2回裏にも1死1,2塁のチャンスを造ったが生かせなかった。ロッテはキム・ソヌの前に3回までノーヒットだったが、4回表2番ソン・アソプへの死球、3番チョ・ソンファンのヒットや相手のエラーで満塁のチャンスを作り、ここで6番カン・ミンホへの押し出しの死球で1点を先制した。

(先発で好投したトゥサンのキム・ソヌ、ロッテのサドースキー。)

 トゥサンは6回裏2死2塁のチャンスで、6番ソン・シホンのヒットで2塁走者がホームへ向かったが、ここはレフトのソン・アソプの好返球でアウトとなり、同点とはならなかった。ロッテは7回表2死1,3塁のチャンスを作ったが、ここはキム・ソヌが1番キム・ジュチャンを三振にしとめ追加点を許さなかった。するとトゥサンはその裏、ロッテの2番手ペ・ジャンホ、3番手カン・ヨンシクから9番イム・ジェチョル、イ・ジョンウクのヒットや送りバントで1死2,3塁のチャンスを作ると、ロッテの4番手イム・ギョンワンから代打イ・ソンヨルがピッチャーのグラブをはじく当たりの内野安打となるタイムリーを打ち、1−1の同点に追いついた。
 ロッテは9回表トゥサンの2番手ウォーランド(元横浜)、3番手コ・チャンソンから2死1,2塁のチャンスを作ったが、ここは9番ファン・ジェギュンが凡退した。トゥサンは9回裏の攻撃もイム・ギョンワンに抑えられ、試合は1−1の同点のまま延長に突入した。ロッテは10回表トゥサンの4番手チョン・ジェフンから先頭のキム・ジュチャンがヒットで出塁すると、送りバントで走者を2塁に進めた。この試合2安打と当たっていたチョ・ソンファンを敬遠し、バッテリーはこの試合4打数ノーヒットだった4番イ・デホと勝負した。しかしここでイ・デホはレフトスタンドへ勝ち越しの3ランを打ち、主砲の役割を果たした。


(10回表決勝3ランを打ったイ・デホ。)

 10回裏もイム・ギョンワンがマウンドに上がり、相手を三者凡退に抑え、ロッテが準プレーオフで延長戦までもつれ込んだ接戦を制して連勝し、プレーオフ進出に王手をかけた。7回途中から10回まで好投したイム・ギョンワンは、プロ13年目にしてポストシーズン初勝利。また6回を無失点に抑えたサドースキーも勝利に貢献した。なかなかチャンスを生かしきれなかった打線で、打撃三冠王の主砲イ・デホの一発が勝負を決めた。


(ポストシーズン初勝利をあげたイム・ギョンワン。)


 苦しい連敗スタートとなり後がなくなったトゥサンは、打線がチャンスを生かしきれなかっただけでなく、第1戦でチョン・ジュヌに決勝本塁打を許したチョン・ジェフンを投入し勝ち越し3ランを打たれるなど、采配ミスも目立った。また第1戦と打線を大きく組み替えたが、4番キム・ヒョンスが2試合連続無安打で機能しないなど裏目に出てしまった。これでトゥサンは、ポストシーズンでは本拠地の蚕室で2009年プレーオフから4連敗となった。

 勝てばロッテの1999年以来11年ぶりのプレーオフ進出が決定する第3戦は、舞台をロッテの本拠地・釜山に移し10月2日14時より行われる。
 
(文責 : ふるりん