2009年 準プレーオフ 第３戦
トゥサン １２−３ ロッテ （釜山・社稷）
（勝）ホン・サンサム １勝 （敗）ソン・スンジュン １敗
（本塁打） トゥサン ： キム・ドンジュ １号 ロッテ ： パク・キヒョク １号、イ・デホ １号、ガルシア １号
1勝1敗のタイでロッテの本拠地、釜山・社稷野球場に舞台を移した準プレーオフ第3戦は、地元ロッテを応援しようと釜山の野球ファンたちの熱気に包まれ、28500人の大観衆で埋まり、前日1日から当日券売り場の前にはテントを張り待っているファンたちもいた。午前10時半からの当日券販売(3000枚)は、11時までには完売となった。この試合は秋夕(チュソク)の連休中ということで、金曜日だったが13時半開始のデーゲームとなった。なお始球式は、釜山に住んでいる人気俳優のソン・イルグク(『海神』『朱蒙』などのドラマに出演)がつとめた。
(始球式でマウンドに上がったソン・イルグク。)
先発はロッテがソン・スンジュン、トゥサンがホン・サンサムで始まった。トゥサンは1回表2番コ・ヨンミンがヒットで出塁し、3番キム・ヒョンスが四球で1死1，2塁のチャンスを作ると、4番キム・ドンジュは凡退したが、5番チェ・ジュンソクのタイムリーで1点を先制した。2回表先頭の7番イ・ウォンソクがヒットで出塁し、8番ミン・ビョンホンの2塁打をレフトのキム・ジュチャンが処理にもたつく間にイ・ウォンソクが生還し、さらに1番イ・ウォンソクのタイムリーで3-0とリードを広げた。そしてこの回2死満塁でキム・ドンジュが満塁本塁打をロッテファンであふれかえるレフトスタンドに叩き込み、ソン・スンジュンをノックアウトし7-0とトゥサンの一方的展開となった。
公式戦で苦手にしてきたホン・サンサムに抑えられていたロッテは、3回裏9番パク・キヒョクがチーム初ヒットとなる反撃のソロホームランを打って1-7とした。トゥサンは4回表ロッテの2番手イ・ジョンミンから6番ソン・シホン、イ・ウォンソクのタイムリーと、またもや雑な打球処理もあって3点を追加した。ホン・サンサムは相手に付け入る隙を与えず、打線も5回表イ・ジョンミンからキム・ドンジュのタイムリーで1点、7回表チャン・ソンウのパスボールで1点を追加した。
ホン・サンサムは7回裏3番チョ・ソンファンの強い打球を浴びたところで降板し、2番手コ・チャンソンが登板し1死1，3塁のピンチを招くが、ここは無失点でしのいだ。ロッテは9回裏トゥサンの3番手イ・ジェウから4番イ・デホ、5番ガルシア(元オリックス)の2者連続本塁打で2点を返したが反撃もここまでで、トゥサンが12-3で大勝、準プレーオフの成績を2勝1敗として、プレーオフ進出(10月7日よりＳＫと対戦)にあと1勝と王手をかけた。
(好投したトゥサンの先発ホン・サンサム。)
2009年シーズン公式戦でロッテに4勝したホン・サンサムは、プロ2年目にしてポストシーズン初登板、初先発で見事7回を1失点、無四死球に抑え、ポストシーズン初勝利を記録した。18安打と爆発した打線では、とどめの満塁本塁打を打ったキム・ドンジュが3安打1本塁打5打点、イ・ウォンソクが4安打1打点と活躍。
一方ロッテは先発三本柱の一人ソン・スンジュンが2回持たず7失点でノックアウトされ、1999年の韓国シリーズ以来、本拠地でのポストシーズンの連敗を7に伸ばしてしまった。また久しぶりのデーゲームということで、肝心な場面でのエラーが目立ち、試合を一方的な展開にしてしまった。その中ではプロ10年目でポストシーズン初本塁打を打ったパク・キヒョクが3安打1本塁打1打点と一人を気を吐いた。
(3回裏本塁打を打ったパク・キヒョク。)
トゥサンが勝てばプレーオフ進出が決まる準プレーオフ第4戦は、3日14時より社稷野球場で行われる。予告先発はロッテがペ・ジャンホ(32試合、2勝1敗2S、防御率4.15）、トゥサンがキム・ソヌ(29試合、11勝10敗、防御率5.11)と発表された。
注 ： ( )内の数字は2009年公式戦での成績。
（文責 ： ふるりん）
