DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

  2位確定のSK、18連勝で記録更新中  チョン・ジュンホ(ヒーローズ)、史上初の通算550盗塁達成

ヒーローズ 2−5 キア  (光州) 
(勝)ハン・ギジュ 4勝5敗4S  (セーブ)ユ・ドンフン 6勝2敗22S  (敗)シン・チョリン 2勝3敗6S
本塁打) キア : チェ・ヒィソプ 33号
 試合はキアの先発ガトームソン(元福岡ソフトバンク)、ヒーローズの先発キム・ヨンミンの投手戦となり、互いに無得点が続いた。なお、1回表2塁へ盗塁を決めたチョン・ジュンホ(背番号1)は、プロ19年目にして史上初となる通算550盗塁の偉業を達成した。ガトームソンは何とか5回を無失点に抑えたが、ヒーローズは6回表キアの2番手ヤン・ヒョンジョンから8番ユ・ソンジョンのタイムリーと相手の暴投で2点を先制した。キム・ヨンミンは7回途中まで無失点と好投し、キアは7回裏ヒーローズの2番手オ・ジェヨンから代打イ・ジェジュの打球の処理がもたついている間に1点を返した。さらに8回裏ヒーローズの4番手シン・チョリンからチャンスを作ると、代わった5番手ソン・シニョンから途中出場の3番シン・ジョンギルのキア移籍後初かつ5年ぶりの打点となるタイムリー、4番チェ・ヒィソプの2試合連続本塁打となる3ランで5−2と逆転した。
 最後は守護神ユ・ドンフンが抑え、12年ぶりの公式戦優勝、韓国シリーズ出場を決めたキアが7連勝で公式戦を締めくくり、試合後は優勝トロフィーを選手たちが掲げ、本拠地・光州のファンたちと優勝の余韻を分かち合った。7回と8回を無失点に抑えた3番手ハン・ギジュが4勝目。6位ヒーローズは相変わらずリリーフ陣の弱さが露呈し、逆転負けを喫した。打線では6番クォン・ドヨンが4安打と活躍。イ・スンヨンは8回表のヒットでプロ16年目にして史上10人目となる通算1600本安打を達成。2009年シーズン最終戦となったこのカードは、キアが11勝8敗と勝ち越した。


(8回裏33号逆転3ランを打ったチェ・ヒィソプ。)


トゥサン 4−8 SK  (仁川・文鶴) 
(勝)チョン・ウラム 1勝1敗1S  (敗)キム・ソヌ 11勝10敗
本塁打) トゥサン : コ・ヨンミン 6号  SK : パク・チョングォン 23,24号、キム・ガンミン 12号
 トゥサンは1回表SKの先発門倉(元読売)から3番キム・ヒョンスのタイムリーで1点を先制した。だが17連勝中のSKは1回裏トゥサンの先発キム・ソヌの暴投、4番イ・ホジュン、5番チェ・ジョンのタイムリー、6番パク・チョングォンの3ラン、9番キム・ガンミンの本塁打で7−1と一気に逆転した。トゥサンは3回表4番キム・ドンジュのタイムリーで1点を返した。SKは門倉を4回限りで交代させ、2番手チョン・ウラムも5回から7回までを無失点に抑えた。トゥサンは8回表相手のエラーで1点を返したが、SKはその裏トゥサンの3番手イ・ジェウからパク・チョングォンのこの試合2本目となる本塁打で1点を追加した。
 トゥサンは9回表途中出場の6番コ・ヨンミンの本塁打で1点を返したが、反撃もここまでで、24日キアの公式戦優勝により2位が確定したSKが、引き分け1つをはさんでの史上最多の連勝記録を18に伸ばし、韓国シリーズ3連覇に向けまったくその意気は衰えていない。打線ではチーム最多の24本塁打を記録するパク・チョングォンが3安打2本塁打4打点と活躍。3位トゥサンはチーム最多勝のキム・ソヌが1回で7失点と振るわず、ロッテとの準プレーオフ(9月29日より)に不安を残した。打線ではキム・ドンジュが3安打1打点と活躍。


(2本塁打4打点と活躍したパク・チョングォン。)
 

ロッテ 2−3 LG  (ソウル・蚕室) 
(勝)オ・サンミン 3勝2敗1S  (セーブ)リュ・テッキョン  4勝1敗1S  (敗)ナ・スンヒョン 4敗
 ロッテは3回表LGの先発の高卒新人ハン・ヒィから代打イ・デホのタイムリーで2点を先制し、イ・デホは自身初のシーズン100打点を記録した。LGはその裏ロッテの先発ソン・スンジュンから1番イ・デヒョンのタイムリーで1点を返し、5回裏9番の大卒新人ユン・ジンホのタイムリーで2−2の同点に追いついた。そして7回裏ロッテの4番手ナ・スンヒョンの暴投で3−2と逆転した。ハン・ヒィは6回途中2失点と同点の場面で降板したが、その後オ・サンミン、イ・ドンヒョン、リュ・テッキョンの継投でLGが1点差を守り逆転勝ちし、引き分け1つをはさんで6連敗から脱出した。
 リュ・テッキョンは2006年以来3年ぶりのセーブ。なお、両チームともに順位が決まった後の消化試合のため、個人タイトルの行方に注目が集まったが、24日現在打率トップ(.374)のパク・ヨンテク(LG)は試合に出場せず、僅差で追いかけるホン・ソンフンは第1打席から第4打席まで4打席連続四球と勝負を避けられ、9回表の第5打席だけ勝負してもらえたが外野フライに終わり、打率を.370に下げ公式戦全日程を終了した。また2年連続ポストシーズン進出を決めた4位ロッテは、この試合に敗れたことで勝率5割未満で公式戦を終え、やや後味の悪いものとなった。2009年シーズン最終戦となったこのカードは、7位LGが10勝9敗と勝ち越し、4位ロッテは苦戦し上位進出を妨げられた。 


サムソン 1−2 ハンファ  (大田) 
(勝)キム・ヒョンミン 8勝14敗  (セーブ)トーマス  2勝5敗13S  (敗)ナイト 6勝2敗
 ハンファは2回裏サムソンの先発ナイト(元福岡ダイエー)から8番オ・ソンジンのタイムリーで1点を先制し、4回裏9番キム・ミンジェの犠牲フライで1点を追加した。サムソンは5回表ハンファの先発キム・ヒョンミンから9番の高卒新人キム・サンス(背番号2)のタイムリーで1点差とした。ナイトは7回を2失点と好投したが、サムソンは7回表の同点のチャンスもハンファの2番手マ・ジョンギルに抑えられた。ハンファはその後ク・デソン(元オリックス)、トーマス(元北海道日本ハム)の継投差で1点差を守り、本拠地・大田で公式戦最終戦を勝利で締めくくり、名将キム・インシク監督の最後の試合に大きな白星をプレゼントした。
 14敗と最多敗戦投手となったキム・ヒョンミンは6回を1失点に抑え8勝目で、自身の連敗も6で止めた。試合後、シーズン終了のセレモニーで、2009年シーズンは6月から最下位を独走したことや、契約が切れることもあって退任が決まっているハンファのキム・インシク監督に対して、選手たちは監督に対し最大限の礼を尽くし、ファンたちもハンファでの最後のユニフォーム姿を目に焼き付け、WBC(ワールドベースボールクラシック)でも2度韓国代表監督をつとめ、国民的監督とたたえられた名将との名残を惜しんだ。2010年シーズンからはハン・デファ新監督のもと、最下位からの巻き返しを図ることになる。
 2009年シーズンは守護神オ・スンファンの戦線離脱などで投手陣のやりくりに苦しみ、5位となり13年ぶりにポストシーズン進出を逃し、サムソンは最後4連敗でシーズンを終え、こちらも2010年はソン・ドンヨル監督(元中日)の指揮の下黄金時代の再現に向け、出直しの1年となりそうである。2009年最終戦となったこのカードは、サムソンが14勝5敗と大きく勝ち越した。


(最後のセレモニーで選手やファンに別れを告げるキム・インシク監督。)