DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

  首位キア、トゥサンに3連勝し70勝一番乗り  2位SK5連勝  

キア 6−1 トゥサン  (ソウル・蚕室)
(勝)ユン・ソンミン 9勝3敗7S  (敗)チョン・ジェフン 5勝5敗
本塁打) キア : チャン・ソンホ 5号、キム・ウォンソプ 8号
 この試合も好調キアを応援しようとファンたちが押しかけ、蚕室野球場は3試合連続で入場券が完売となり、3万人の大観衆で埋まったスタジアムは、1塁側ホームのトゥサン応援席より3塁側ビジターのキア応援席のほうが熱狂的な空気に包まれていた。同球場の3連戦で3試合連続入場券完売は1995年以来3度目で、トゥサン(1999年OBより球団名変更)の主催試合としては初となった。トゥサンは1回裏キアの先発ユン・ソンミンから4番キム・ヒョンスの内野ゴロの間に1点を先制し、先発セデーニョも毎回のように走者を出したが、相手の拙攻もあり6回途中まで無失点に抑えた。
 ユン・ソンミンは2回以降追加点はおろかヒットすらも許さない好投で、打線の援護を待ったところ、8回表トゥサンの2番手チョン・ジェフンからチャンスを作り、代わった3番手チ・スンミンから4番チェ・ヒィソプのタイムリーで1−1の同点に追いついた。さらにこの回トゥサンの5番手イ・ジェウからチャン・ソンホの自身初となる代打満塁本塁打で勝ち越すと、続く7番キム・ウォンソプの2者連続本塁打で1点を追加した。8回以降は2番手クァク・チョンチョルが相手の反撃を断ち、首位キアがトゥサン戦3連勝で70勝一番乗りを果たし、前身のヘテ時代以来12年ぶりとなる韓国シリーズ出場に大きく近づいた。さらに11連勝と怒涛の快進撃を見せた8月だけで20勝と、チーム月間勝利数の新記録を達成した。エースのとしての輝きを取り戻してきたユン・ソンミンは自身9連勝となる9勝目で、防御率(2.79)も同部門1位となり、2年連続のタイトル獲得も夢ではなくなってきた。3位トゥサンはこれで5連敗と首位争いから大きく後退し、サムソンに勝った2位SKとのゲーム差も3に広がり、苦しい立場に追い込まれた。


(8回表決勝満塁本塁打を打ったチャン・ソンホ。)


SK 3−1 サムソン  (大邱)
(勝)グローバー 5勝3敗   (セーブ)チョン・ビョンドゥ 7勝4敗6S  (敗)クルセタ 8勝8敗
本塁打) SK : キム・ガンミン 11号
 試合は序盤SKの先発グローバー(元読売)、サムソンの先発クルセタと両外国人投手による投げ合いが続いたが、SKは5回表代打パク・チョンファンのタイムリーで2点を先制した。サムソンは7回裏グローバーから代打イ・ヨンウクのタイムリーで1点差としたが、SKは8回表9番キム・ガンミンの本塁打で1点を追加しクルセタをノックアウトした。
 2位SKは8回以降ユン・ギルヒョン、チョン・ウラム、チョン・デヒョンの一人一殺の継投や、チョン・ビョンドゥの好投で相手の反撃を断ち、両チーム5安打ずつの投手戦を制し5連勝となった。また怒涛の勢いが続く首位キアとのゲーム差5.5を守り、3位トゥサンとのゲーム差も3に広がった。7回を1失点に抑えたグローバーは5勝目。5位サムソンはこれで3連敗で、ロッテ、ヒーローズとのし烈な4位争いで抜け出すことができない。クルセタは8回途中まで3失点と悪くはない内容だったが、自身5連敗となった。
       

ヒーローズ 4−3 ロッテ  (釜山・社稷
(勝)ファン・ドゥソン 6勝2敗9S  (セーブ)ソン・シニョン 2勝1敗2S  (敗)ソン・スンジュン 12勝7敗
本塁打) ロッテ : イ・デホ 26号、ガルシア 24号
 ロッテは2回裏ヒーローズの先発ファン・ドゥソンから4番イ・デホ本塁打で1点を先制したが、ヒーローズは3回表ロッテの先発ソン・スンジュンから1番ファン・ジェギュン、2番イ・スンヨンのタイムリーで2−1と逆転した。ロッテは4回裏5番ガルシア(元オリックス)の2ランで3−2と逆転し、球数の少なかったソン・スンジュンは終盤も投げることになった。SKは7回表7番カン・ジョンホのタイムリーで3−3の同点に追いつき、9回表カン・ジョンホの2打席連続タイムリーで1点を勝ち越し逆転し、ソン・スンジュンをノックアウトした。
 9回裏は2番手ソン・シニョンが抑え、6位ヒーローズが逆転勝ちし4位ロッテとのゲーム差を1.5、SKに敗れた5位サムソンとのゲーム差を0.5に縮め、混戦の4位争いはまだその行方が決したとはいえない。最近先発で活躍するファン・ドゥソンは8回を3失点に抑え、自身5連勝となる6勝目。ソン・スンジュンは9回表2死まで投げ続けたが、勝ち越し点を奪われてしまいチームもヒーローズ戦3連勝とはならなかった。


(9回表決勝タイムリーを打ったカン・ジョンホ。)
 

LG 2−8 ハンファ    (大田)
(勝)リュ・ヒョンジン 10勝11敗  (敗)パク・チチョル 2敗
本塁打) ハンファ : キム・テワン 22号 
 ハンファは1回裏LGの先発パク・チチョルから3番キム・テワンの併殺打の間に1点を先制し、2回裏7番イ・ヨサン、8番シン・ギョンヒョンのタイムリーで2点を追加した。さらに3回裏キム・テワンの2試合連続本塁打で1点を追加すると、この回代わったLGの2番手ノ・ジニョンからイ・ヨサンの2打席連続タイムリーで5−0とリードを広げた。先発リュ・ヒョンジンも好投を続け、ハンファは4回裏2番ヨン・ギョンフムのタイムリー、6番イ・ボムホの犠牲フライ、イ・ヨサンの3打席連続タイムリーで3点を追加した。
 LGは5回表リュ・ヒョンジンから3番チョン・ソンフン、4番ペタジーニ(元読売)のタイムリーで2点を返したが、リュ・ヒョンジンは8回途中に降板するまで反撃を許さなかった。最後は3番手ク・デソン(元オリックス)が抑え、最下位ハンファがエースの力投で快勝した。リュ・ヒョンジンはプロ入り後4年連続2ケタ勝利、そしてチーム最多勝の10勝目。また13奪三振を記録し、159個で2009年シーズン奪三振数最多となり、2年ぶりのタイトル獲得に前進した。打線ではイ・ヨサンが3安打3打点、1番カン・ドンウが3安打と活躍。7位LGは先発パク・チチョルが3回途中でノックアウトされ、打線もわずか7安打に抑えられた。