DAILY KOREAN PRO BASEBALL 2

1982年に発足し、2024年時点で10球団が加盟する韓国野球委員会(KBO)による韓国のプロ野球リーグ(通称KBOリーグ)に関するブログ。レギュラーシーズン、ポストシーズン(韓国シリーズなど)の試合速報や球団別の情報、現役プロ選手が含まれる野球韓国代表が出場する国際大会の情報などもお伝えします。 twitter : @kbodigest

   サムソン、本拠地に戻ってプレーオフ2勝目

プレーオフ 第3戦

トゥサン 2−6 サムソン  (大邱
(勝)ユン・ソンファン 1勝  (敗)イ・ヘェチョン 1敗
本塁打) サムソン : チェ・ヒョンウ 1号
 1勝1敗で迎えた2008年プレーオフは、舞台をサムソンの本拠地・大邱に移し、12000人の超満員の観客を集めた。試合はサムソンの先発がユン・ソンファン(※10勝11敗)、トゥサンの先発がイ・ヘェチョン(※7勝5敗)で始まった。


(満員の観衆で埋まった3塁側サムソン応援席。)


(1塁側には熱心なトゥサンファンたちが多数駆けつけた。)
 
 トゥサンは1回表先頭の1番イ・ジョンウクがヒットで出塁するが、盗塁失敗でチャンスを逃す。サムソンは3回裏1死1,2塁のチャンスを作ると、3番パク・ソンミンの2点タイムリー2塁打で先制した。トゥサンは4回表にも4番キム・ドンジュの2塁打などで1死1,3塁と同点のチャンスを作るが、ここは7番イ・デスが併殺打に倒れてしまった。ようやっとトゥサンは5回表2番オ・ジェウォンの犠牲フライで1点を返し、3番キム・ヒョンスへの打撃妨害などでチャンスを作るが、4番キム・ドンジュが凡退し同点に追いつけなかった。


(3回裏先制タイムリーを打ったパク・ソンミン。)

 トゥサンは6回表サムソンの2番手チョン・ヒョヌクから得点圏にランナーを進めるが、これも生かせなかった。するとサムソンは6回裏トゥサンの2番手キム・サンヒョンから5番チェ・ヒョンウの3ランで、リードを4点に広げる。トゥサンは7回表、サムソンの3番手チャ・ウチャンから連打でチャンスを作るが、痛い走塁ミスもありここは代わった4番手アン・ジマンに抑えられた。サムソンは7回裏トゥサンの3番手イ・スンハクから2番シン・ミョンチョルのタイムリーで1点を追加した。

 トゥサンは8回表アン・ジマンからチャンスを作ると、代わったサムソンの5番手クォン・ヒョクから代打ユ・ジェウンのタイムリーで1点を返した。なおもトゥサンは満塁のチャンスを作ったが、ショートのパク・チンマンの好守備もありこの回1点どまりだった。サムソンはセーブのつかない場面だったが9回表は守護神オ・スンファンを登板させ、トゥサンはランナーを出したが得点できず、サムソンがチャンスを生かしきり、第1戦に敗れたが延長14回の死闘となった第2戦を制した勢いで、本拠地に戻って連勝し、2年ぶりの韓国シリーズ出場に一歩前進し、第4戦以降に弾みをつけた。

 サムソンは負傷が癒えたパク・ソンミンを3番に起用し、第1戦、2戦で元気のなかった大打者ヤン・ジュンヒョクを7番に降格するなど、打順を入れ替えたのが功を奏し、9安打で6得点と効率のよさが目立った。なお、今季プロ7年目にして19本塁打を打ってブレークし、新人王最有力候補となっているチェ・ヒョンウは、チームを勢いづける3ランでこの試合のMVPに選ばれた。5回を1失点に抑えたユン・ソンファンは、プロ4年目にしてポストシーズン初勝利。また第1戦では平凡な打球を落とし致命的なミスを犯したパク・チンマンは、韓国を代表するショートらしい好守備で貢献した。


(再三好守備を見せたパク・チンマン。)

 逆にトゥサンは13安打を打ちながら、走塁ミスやチャンスで凡打の山を築きわずか2得点で、リリーフ陣も打たれ主導権を握れなかった。1番イ・ジョンウクが3安打と活躍。


 注目の第4戦は、20日18時から第3戦と同じ大邱で開催され、予告先発はサムソンがイ・サンモク(※6勝6敗)、トゥサンがキム・ソヌ(※6勝7敗)となっている。

注 : ※は今季の公式戦成績。
 

(文責:ふるりん